沢村碧:SONYが手掛ける音声合成の未来「企業が満足する【プロとしての】バーチャルアナウンサーとして」
SONYが提唱するAIとのコミュニケーション
AIによる自然な音声読み上げを目指して
オーディオ・ビデオ機器、テレビなどの電気機器の生産販売のみならず、銀行業、生命保険業、不動産業、そして映画制作、芸能マネージメント、アニメーション制作など、様々な分野を多岐にわたって関わる「SONY(ソニー株式会社)」
SONYが新たに取り組んでいるテクノロジーとして「人間と人工知能のコミュニケーション」というものがある。
コミュニケーションにおいて「合成音声による読み上げのクオリティ」はたいへん重要なものだ。
既に、ヒューマノイドAIとして最高峰とされる「Sophia(ソフィア)」などは、かなり人間に近い自然な会話を行うことができる。
SONYは、自然な合成音声による読み上げを高度なものとするべく、日々努力を続けているようだ。
SONYが提供するさまざまな合成音声
コミュニケーションロボット「Xperia Hello!」
2017年10月に「ソニーモバイルコミュニケーションズ」は、コミュニケーションロボット『Xperia Hello!(エクスペリア ハロー)」を発売。
人工知能による高度な「音声認識」により、Xperia Hello! はユーザーとの会話が可能。さまざまな質問などに「音声合成」のメッセージで返答してくれる。
スマートスピーカーのように、日々の暮らしをアシストする様々な機能を搭載しつつ、ミュニケーションロボットとして、ユーザーとの会話の中で「嬉しい」や「すねる」などの感情表現を可能としている。
目覚ましアプリ「めざましマネージャー アスナ」
人工知能ではないが「ソニー・ミュージックコミュニケーションズ」はAndroid端末専用アプリとして「めざましマネージャー アスナ」を2015年にリリース。既に100万ダウンロードを突破している人気アプリだ。
めざましマネージャーはシリーズ化されており、アニメ作品「アクティヴレイド -機動強襲室第八係-」の登場人物「Liko」がキャラクターのものや、ライトノベルおよびアニメ作品の「冴えない彼女の育て方」のメインヒロイン「加藤恵」 を扱ったものなどがある。
アプリは目覚まし時計としての機能がメインだが、Xperia Hello!と同じようにユーザーの声に反応し、天気予報や占いの情報を「合成音声」で読み上げてくれる。
一部、声優による録音の再生箇所もあるが、読み上げに関しては若干たどたどしいながらも、かなり高度な仕上がりとなっている。
この技術は「ソニーエージェントテクノロジー」と呼ばれるもので、音声対話においての入出力でユーザーに有用な情報を提供するためのサービスである。
SONYが提案する最高の合成音声技術
バーチャルアナウンサー「沢村碧」紹介
音声合成による読み上げにおいて、SONY内において最先端にあるのがバーチャルアナウンサーの「沢村碧(さわむらみどり)」だ。
沢村碧も、上記した「めざましマネージャー」同様、ソニーエージェントテクノロジーの技術が活用されている。
また、音声合成エンジンには「東芝デジタルソリューションズ株式会社」製の「ToSpeakG3」が採用されている。
2016年8月に、大型街頭ビジョン「ソニービジョン渋谷」において実証実験をおこない、2017年3月に試験導入として、静岡放送の生ワイド番組で原稿を読み上げ、その後2018年8月より、バーチャルアナウンサーとして華々しくデビューを遂げた。
まるで実際のタレントのように、じっくり着実に育て上げられているバーチャルアナウンサーである。
沢村碧について
沢村碧の設定は、7月24日生まれの25歳。
身長は158センチで、出身は茨城県つくば市とのこと。
音声合成に使用されている元の声は、声優の「寿美菜子」が担当。
デジタルサイネージや、大型街頭ビジョンのように、雑踏の中でも聴きとりやすい声として選ばれた。
沢村碧活躍中!
2018年10月現在、沢村碧はインターネットTV番組「パ・リーグTV」や、無料ニュースアプリ「ニューススイート(News Suite)」において、番組の出演およびニュース記事原稿の読み上げを行っている。
また、それだけでなく、地方紙のPRや、催事においてのデジタルサイネージに登場したりと、活躍の場を広げているようだ。
視聴した一般人の反応は良好で、なにより合成音声ながら「聞き取りやすい」というのが好印象のようだ。
常に高いクオリティを目指すSONYの技術
SONYの創業は1946年。
ファミリー向けビデオカメラ「ハンディカム」の大ヒットにより、一躍電気機器・映像・オーディオメーカーとして「世界のSONY」と言わしめたソニー株式会社。
SONYが半世紀以上、世界に愛されるメーカーとして存在する所以は、なによりも製品クオリティの高さにある。
定価以上の満足と品質、そして感動をユーザーに与えてくれるSONY
だからこそ、SONYの提供するバーチャルアナウンサーとして「沢村碧」は、サービスを購入した放送局やメーカーが、確実に満足いくように日々進化し続けている。
そのうち、ニュースの読み上げだけでなく、ラジオパーソナリティとして30分くらいの番組をもつようになるかもしれない。
沢村碧の活躍をこれからも期待していこう。