岩瀬、強竜の立役者　現役最後は盟友・福留　宝刀で空振り三振！！

　長年守り続けたマウンドの上で８度、岩瀬が舞った。「胴上げは社会人で、プロ入りが決まった時以来。不思議な気分だけどうれしかった」。通算１００２試合目で盟友・福留を宝刀スライダーで空振り三振に切り、現役にピリオドを打った希代の鉄腕は「２０年間、苦しい時も楽しい時もあったが、今思えばあっという間だった」。晴れ晴れと笑顔で振り返った。

　指揮官の描いたラストシーンは、１点リードの９回２死無走者で、最後だけ岩瀬に任せ、通算４０８セーブ目で勝利の瞬間を迎える－。だったはずだ。

　だが、描いた通りに行かないのが今季の中日。佐藤が、四球に暴投、失策が絡み同点にされ、なお２死三塁のピンチで「ピッチャー、岩瀬」のコール。「最後くらいは振りかぶって投げようと思っていたけど…。状況が状況なんで、いつもと同じで終わってしまった。最後の最後までアウト１つ取る苦しさがよく分かった」と苦笑。セレモニーで「これから若い子達には、安心して見ていられる投球をしてほしい」と、思いを託した。