2017-12-18

転職しました。

この記事はユビレジ Advent Calendar 2017の記事として投稿してます。

1ヶ月半ほど過ぎてしまいましたが、転職しましたのでご報告します。
前職はユビレジというiPadのPOSレジを作って運用している会社だったのですが、 マネジメントが比重が大きくなってきてしまったことと、 新しい技術にチャレンジしたいなという思いもあり転職することを決意しました。

新しい職場は、レトリバというコールセンター向けのソリューションを提供している会社です。
レトリバはPreferred Infrastractureからスピンオフした会社で検索エンジンであるSedueとそれに関連する事業を引き継いでやっています。
技術的には自然言語処理と機械学習に強い会社で、私がやりたい新しいチャレンジというのも機械学習の分野なので、レトリバにジョインすることにしました。

事実としてはこんな感じです。あとは転職にまつわるもろもろのことを書こうかと思います。

エンジニアリングマネージャーという仕事

ユビレジにはもともとソフトウェアエンジニアとして採用されたわけですが、採用を手伝ったりしているうちにマネジメント的なことをやるようになっていきました。
どこの会社でもそうだと思いますが、エンジニアはマネジメントが苦手な人が多く、ちょっとでもそういうことが出来そうな人がいると任されていくということはあります。
私自身、マネジメントが得意というわけではないのですが、年の功もあってエンジニアのなかではまとめ役にまわることが多くなっていました。
こういう話は業界あるあるでよくある話です。35歳定年説なんかもこういう感じでマネジメントに行くということが多く、そういう話がでてくるんだろうと思います。
私自身は生涯現役のプログラマでいたいなと思っていまして、そういう意味では趣味でプログラムも書けていましたし、マネージャーと言っても100%マネジメントというわけではないのでコードを書く時間は多少はありましたのでそれ自体が大きな問題だったわけではなかったように思います。
ただ、仕事をしていく中でなかなかエンジニアとして活躍していくことができないというのは自分自身焦りがありました。 そんななかでエンジニアとしてやりたいことが出てきたというタイミングで転職するという選択になりました。

で、私の転職の経緯としてはよくある話としてまとめられるわけですが、そうやって貴重な人材が流出していく(私のことではありません。一般論としてです)ということを企業としてどうしたらよいのかということを少し考察しようと思います。

このはなしの背景としては

  • エンジニアのマネジメントはエンジニアでないと難しい
  • マネージャーは忙しい

ということがあると思います。
ひとつめは概ね同意できることだと思いますし、この話の前提としてエンジニアがマネージャーをするということでなければ成立しない話です。
もちろん、エンジニア以外がマネジメントをするというやりかたもあると思いますが、私はそういう事例で上手くいっている話を知りません。
ふたつめのマネージャーは忙しいという話は必ずしもそうとは言いきれないかもしれません。
実際、わたし自身もマネージメントとして何をしてきたかと聞かれると、これということを挙げることはうまくできません。
ただ、とにかくいろいろ細々したことが日々ふりかかってくるという感じで、まとまった何かをするという感じにはなりません。
これは私がマネジメントが上手くないということの表れでもあるので、マネジメントの上手いひとならばもうすこしなんとかするような気もします。
とはいえ、相手はエンジニアです。コードも書きたいし、マネジメントはできればしたくないという人間にどうにかマネジメントをしてもらうしかありません。
マネジメントと一口に言っても、いろいろな要素があります。
チームビルディングや人にまつわる問題の解決など、あるいはもっと事務的なこと。予算を決めたり、チームの外部への報告。などなど書ききれないくらいいろいろな要素を複合的に扱わなければなりません。
なので一人の人間がマネジメントを担うことになれば、コードも書くなんてことはどんどん優先度が下っていくことでしょう。
逆に言うといろいろな要素があるので、役割を分担したり、チーム全体で問題を解決していくということもできるはずです。(私もそのようにしようと努めてはいましたが、先に書いたとおり他の要因もあって転職を決意した次第です。) マネジメント問題で人材を失いたくなければ、マネジメントの負担を一人に集中させてはいけないのではないかと思います。

機械学習のおしごと

機械学習をやりたくて転職したと言っても、レトリバでは機械学習そのものを仕事としてやるかどうかわわかりません。
面接のときにもそういう話はでてました。
レトリバではエンジニアとリサーチャーは職務が分れています。つまり機械学習の本筋のところはリサーチャーが担うことになっています。
なので目指すならばリサーチャーとしての採用を目指すべきだったかもしれません。
しかし、私自身は機械学習に関してはまったくの素人です。いきなりリサーチャーとして成果を出していくということは難しいことだと思います。
とはいえレトリバは機械学習を技術の柱にもつ企業ですので、その中で働くことは自分の今後のキャリアにとって良いことだと判断してレトリバにエンジニアとして入社することを決めました。

私はここ最近のAI・機械学習・ディープラーニングのバブル的な盛り上りは一時的なブームで終るとは思っていません。
むしろ、この周辺の技術はコモディティ化が進んでおり、あたりまえのようにディープラーニングをつかって様々な問題を解決することになっていくでしょう。 (これはディープラーニングが万能だと言っているわけではありません。ただ、これまで解決できなかった問題の中にディープラーニングで解決できることがあるということです。)
そして、ディープラーニングが実用として使われるようになれば、その周辺の技術も重要になってきます。
特にデータ処理は重要でディープラーニングは多くの学習データを必要とします。いままで以上にデータの重要性が増すことは間違いないでしょう。
そういうわけで、生存戦略としてもこの分野にベットしていくのはありだと思っていますし、なにより自分自身この分野には興味があるところなのでよい転職ができかなと思います。

さいごに

よく聞かれることなので最後に、どこでレトリバを知って、なぜレトリバを選んだかということを書きます。
なぜということに関しては上に書いたとおりなのですが、その中でもレトリバを選んだというのは、 『「深層学習による自然言語処理」読書会』という勉強会がレトリバで行なわれていてそれに参加したことがきっかけでした。
ちょうど他の企業からのスカウトなどをきっかけにして転職活動が本格化したなかでそのような出会いがあって、最終的にレトリバを選択したという次第です。
勉強会といえば、第2弾として『放送大学テキスト「自然言語処理(著:黒橋教授)」読書会』という勉強会を行っています。前回とは違い自然言語処理のもっとベーシックなところを学んでいきます。自然言語処理にご興味のあるかたは是非ご参加ください。