東京都の築地市場(中央区)から移転し、11日に開場した豊洲市場(江東区)で13日、一般客の見学が始まった。家族連れや外国人観光客など多くの人がガラス越しの見学者コースから新市場の様子を眺めた。市場内の飲食・物販店舗も利用可能になり、朝から順番待ちの列ができた。
築地では競り場の間近で見学できたが、豊洲は見学者コースが設けられ、ガラス越しに見ることになった。この日は競り終了後の午前10時に見学開始で、長蛇の列ができた。水産仲卸売場棟にあるコースでは、売り場の様子をのぞき込む家族連れや、通路に展示された運搬車「ターレ」に乗って記念撮影する外国人観光客の姿が見られた。
市場の歴史や四季の魚を紹介するコーナーもあり、来場者は「面白いね」と言いながら写真を撮っていた。
また水産仲卸売場棟にある飲食店エリアには築地から移転したすし屋やカレー屋、喫茶店などが並び、それぞれの店舗に行列ができた。
見学は日曜、祝日と休市日以外の午前5時~午後5時。飲食・物販店舗は各店の営業終了時間までとなっている。
築地で観光客に人気だったマグロの競りは見学者コースから見られるが、間近で見られる専用デッキでの見学は、年末年始の繁忙期を避けるため、2019年1月15日からとなる。
千葉県市川市の会社員、三上大輔さん(48)は「きれいで近代的になった。築地は仲卸店舗の近くまで行けることが魅力だったが、豊洲の方が安全に見学できそう」と笑顔を見せた。
豊洲市場は大きく3つの地区に分かれており、新交通システム「ゆりかもめ」の駅前から歩行者用デッキでそれぞれの地区をつなげている。〔共同〕