はじめに
- 3,4年くらい業務でプロジェクト反省会番長をやっていたので、情報整理も兼ねて「反省会でやらかしたNG集」を作成した。
- 我々は効率よく業務改善をしたいのであって、ふりかえり会をやりたい訳ではないので、発生しがちなつまらないトラブルはサッと潰しておきたいよね。
- ふりかえり自体の方法については書かない。
- KPT法
- YWT法
NG集
議題編
発生した問題を忘れる
- NG
- 反省会までのスパンが長いほどありがちで、「何かProblemが起きたはずだがメンバーが誰一人詳細を憶えていない」事態が発生する。
- 「喉元過ぎれば熱さを忘れる」というやつ。
- お前らさぁ…感はあるが人間そういうもの。
- 反省会までのスパンが長いほどありがちで、「何かProblemが起きたはずだがメンバーが誰一人詳細を憶えていない」事態が発生する。
- 対策
- 「ふりかえり議題置き場」を作って即座に書き残してもらうようにした。
- GitLab,GitBucketなどのIssueを課題管理表として活用。
- そのうち、即座に書き残す文化が定着する…はず。
- そもそも、短いスパンでふりかえりを実施するのがよいのだが…
- チーム/プロジェクト状況によっては難しいよね(ヽ´ω`)
- 「ふりかえり議題置き場」を作って即座に書き残してもらうようにした。
問題の詳細を忘れる
- NG
- 「ふりかえり議題置き場」を運用しはじめた所、「リリース作業がゴタついた」「マージ時にトチった」といったふんわりとした議題がたまに記載されるようになった。
- 案の定、翌週には記載した本人が詳細を思い出せなくなった。
- お前らさぁ…感はあるが人間そういうm(ry。
- 対策
- 議題としてのざっくりしたテンプレを用意して書いてもらうようにした。
- 簡潔なタイトル
- 具体的なProblem / Keep
- 今思いつくTry
- そもそも、短いスパンでふり(ry
- 議題としてのざっくりしたテンプレを用意して書いてもらうようにした。
書き残すのを後回しにして忘れる
- NG
- 課題事項テンプレにあれこれ足した結果記載コストが高くなると、後回しにして議題を忘れる事態が発生する。
- お前らさ(ry
- 課題事項テンプレにあれこれ足した結果記載コストが高くなると、後回しにして議題を忘れる事態が発生する。
- 対策
- 記載事項に優先度をつけ、最低限の事項を書けば起票していい雑な課題置き場として運用されるように周知した。
- そもそも、短(ry
会議運営編
事前準備せず開催
- NG
- ふらっとメンバーを集めて口頭で議題を集めても、話題が発散して収集がつかなくなる。
- 対策
- ふりかえり会の開催前にある程度議題を準備した。
- メンバーに議題を書き出してもらう。
- キーマンに事情聴取して書き出しておく。などなど
- ふりかえり会の開催前にある程度議題を準備した。
タイムキープをしない
- NG
- 1つの議題の討論に集中してしまうと、他の議題の話し合いができない事態が発生する。
- タイムボックスを定めないと、いつまでたっても会が終わらない。
- 対策
- 議題ごとに使える時間の目安を決めておき、長くかかるようなら別途関係者を集めて相談するよう指示し、次の議題へ移行するように促すようにした。
発言を議事として残さない
- NG
- ふりかえり会にも慣れてくると活発な議論が行われるのだが、空中戦になり議事を残せなくなった場合、「あれどうなったっけ」が発生する。
- 対策
- 「議論内容は必ず文字に起こす」を徹底して会議を進めるようにした。
- 議事録をプロジェクターで表示しつつ議論を進めてもらう。
- 全員が書き込める議事録ページを作成する。
- そのうち、結論をまとめる文化が定着してくる…はず。
- 「議論内容は必ず文字に起こす」を徹底して会議を進めるようにした。
対人攻撃
- NG
- 「○○さんのミスにより〜」 「◆◆さんが〜〜してくれず〜〜」といった議論をしてしまうと心理的負荷が上がるだけの吊し上げ会になってしまう。
- 対策
- 個人攻撃はせず、チームの課題として議論をするように徹底した。
- 業務の成果物に問題があったならそれは個人の問題はなくチームの問題である。
- 部署間の連携にトラブルがあったならそれは渡す側/受ける側双方に問題がある。
- もちろん、個人として反省すべき点が見つかったならそれは改善を進めてほしいが、参加者で寄ってたかって攻撃してよいものではない。
- 溜まった鬱憤は閉じた飲み会とかで発散しよう。
- あんまり良い行いではないけど、お互い聖人君子ではないし仕方ない。適度なガス抜きが必要。
- 個人攻撃はせず、チームの課題として議論をするように徹底した。
荒れる
- NG
- メンバーがヒートアップして会の収集がつかなくなる。
- 対策
- 建設的な議論ができていれば問題ないが、議論が平行線をたどるようであれば一度中断する。
問題解決編
問題点/原因の認識がズレる
- NG
- 立場や役割、信念の違いによって、問題の原因と捉えていること/解決策として考えていることがズレてしまう。
- 対策
- そこの認識をすり合わせるのが「反省会」
- ①問題発見->②原因分析->③改善策の試行 の①〜②の方向性をメンバー間で合意してもらうようにした。
Tryに期限を切らない
- NG
- ふりかえり会を実施してProblemに対するTryを決めたが、Tryがいつまでも実施されないと再度同じ問題が発生する。
- 対策
- そのTryが次に必要なのはどのタイミングか? を元に期限を切るようにした。
Tryを全てやりきろうとする
- NG
- わんさか出たTryを全てやりきろうとすると達成できなくなる。
- 対策
- 優先度をつけて効果の大きそうなTryから対処することとした。
根本解決にこだわる
- NG
- 問題解決策として時間のかかる根本対策にこだわってしまうと、未達/期限切れが大量発生する。
- 対策
- Tryは所要時間や解決度合別にいくつか用意するようにした。
- 今週できるその場しのぎ対策
- 来月までにできそうなそこそこ良い対策
- 将来できたらみんなとってもハッピーな根本対策
- Tryは所要時間や解決度合別にいくつか用意するようにした。
解決アクションがルールを増やすものばかり
- NG
- 「Tryとして作業ルールを増やそう」「チェックリストを作ろう」「フローを厳重にしよう」
- などとやっている内にルールにがんじがらめになり所要時間の増加を招いてしまう。
- 対策
- 不要になったルールは見直しをかけて撤廃しようとした。(あんまりできてない)
- ルール増加ではなく、自動化/知見の共有/フローの整理などで正確性と速度の両立を図った。
- 脳の処理速度/キャッシュ量には限界があるので、ルールが増えるとコストがかかることは常日頃啓蒙しておくのが吉。
モチベ編
- カイゼン主催者の天敵、モチベーションダウン。
- モチベが下がって何も実施しなくなると、結果的に成果0になってしまう。何よりまずは自分のモチベ維持が優先。
改善する気がない人がいる
- NG
- 毎度トラブルを起こしており、指導したとしても全く改善されない人がいて萎える。
- 対策
いつまでも解決できない問題がある
- NG
- たびたび問題が発生して毎回どうしようもない…で課題だけ積もっていって萎える。
- 対策
- 現場の力だけでは解決できない問題である可能性あり。一旦、他の課題に取り組む。
他人からの「それ意味あるの?」に対して
- 外野から「反省会とかやってるけど…こんなケアレスミスも防げないってどうなの? やり方ちゃんと考えたら?」とか言われて萎える。
- 対策
- 「うっせだまれ 簡単にできたら苦労せんわ」
- ↑叫んでゲームして飯食って寝る
自分からの「これ意味あるのか?」に対して
- 「ふりかえりとか業務改善とか始めたけど、これに意味はあるのか…?」とか考え出して萎える。
- 具体的な効果を計測しづらいこともあり、自信が揺らぎがち。
- 対策
- 人事評価時にアピールして給与UPを狙おう。給与はどのチームで働いてても使えるものさし。
- 給与と査定が上がれば会社も「意味がある」と判定してくれたということ。
- 特に査定が上がらなければ会社に対してあまり刺さってない。やり方を変えるか勤め先を変えるかしよう。
- 人事評価時にアピールして給与UPを狙おう。給与はどのチームで働いてても使えるものさし。
おわりに
- というわけで、社内ブログに投げたポエムを自ブログに転記した。
- Qiitaに投げようかと思ったけどあんまりにもポエムだったのでやめといた。
- 働いてるとげんなりするトラブル多いけど、ひとつずつ原因を潰していこうな。