対抗措置の時期

 対話の場は持てたが辺野古では互いの立場を主張し合うにとどまった。防衛省幹部は「こうなるしかない。必要なのは普天間をどうするかという解だ。民意も重要なファクターだが、それだけでは決められない」と話した。一方、県幹部は「前県政で撤回に踏み切ったので、ボールは政府にある」と述べ、撤回に対する執行停止など法的な対抗措置のタイミングを気に掛ける。県庁内では14日の豊見城市長選や21日の那覇市長選までは対抗措置を見送るとの見方がある。県首脳も「那覇市長選までは動けないだろう。ただ、時期が遅れるほど、執行停止の要件となる緊急性の根拠は薄れる」と指摘した。

 玉城知事は自由党の小沢一郎代表に「私たちの船出は始まったばかり。代表、まだまだ引退できませんよ」と水を向け、共産党では「将来の政権交代を目指す歩みに、微力だが加わることができれば」と野党共闘を後押しする考えを表明した。志位和夫共産党委員長は「政権交代できたら沖縄問題はいっぺんに解決する」と応じた。

 玉城知事は、国会との連携など経験を生かし翁長前知事とは異なる方法で辺野古問題の打開策を探る。