たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

株価暴落の原因と対応の考え方

株価暴落はこれからも繰り返される

 昨今の株価の動静を見ていると、買われるときはとことん買われ、売られるときはとことん売られる。こうした流れが強まっているように見えます。特に、昨今ではもともと値動きの激しいハイテクが非常に買われていたため、資金の逃げ足も速いですね。

 

 このところの人気株であったAmazonやSQ、エヌビディアといった銘柄も軒並み売られています。

 

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 大きな目で見ると、この程度の下げは大したことはありません。しかし、数日でドカンと下げるので、暴落したように見えるのですね。史上何番目、というのはそういうことです。

 

 自動売買がかなり浸透していますから、ロスカットに忠実でなおかつ一方的な流れになりやすいというのはありますね。しかし、そこには同時にアービトラージが生じるわけです。つまり、行き過ぎた投げ売りによる割安、あるいは逆の割高が生まれるということです。

 

 時間による制約、成果を上げなくてはいけないという義務から解放されている個人投資家にはチャンスがあるといえるでしょう。

 

 私はすでにデイトレードのような素早い売買をしておらず、のんびりとしています。昨年までの一般NISAでは数年を見越した逆張りをしており、資源安のころのBHPビリトン、エクソン、それからチャイナショック時のVTIを買っているのですが、それぞれにそれなりのプラス幅になっています。

 

 良いのか悪いのか、逆張り投資家としての属性はなかなか沁みついていてぬぐえないようですね。いずれにせよ、このような急激な動きというのは、これからも繰り返されると思っていて良いでしょう。

暴落の原因と対応の考え方

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 株価暴落の原因というのはこのようなことが言われています。

  • 金利上昇
  • 米中対立
  • 決算売り

 よく、暴落すると原因の検討がされます。いわば犯人捜しですね。これは無意味ではありませんが、暴落を回避する決定打にはなりません。常に、後から理由付けがされる側面があるからです。暴落の原因が事前にわかれば、暴落にはならないのです。

 

 ですから、原因の検討というのは意味はありますが、次の暴落を避ける決定打にはなりません。

 

 そういう意味では、いつ暴落が来ても良いような投資の体制づくりをしておくことが肝要です。もっとも、2018年のようなこの程度の暴落は恐れることはありません。逆にチャンスです。

 

 もし、このような暴落が来るたびに不愉快な思いがあるとするならば、それは少々ポジションを取りすぎなのかもしれません。十分なキャッシュや債券のポジションがあれば、むしろ少々のワクワクがあるはずだからです。自らのトレードを見直す良い機会と言えるでしょう。

 

 また、弊ブログがおススメするように、時間の分散をしていれば安く買えるチャンス到来とも言えるわけです。

 

 本当に恐ろしいのは、じりじりと下げ続ける相場です。例えば2000年代のITバブル崩壊などは3年間も相場のマイナスが続きました。

 

 日本でいえば2003年の金融危機などもそうです。2003年は私も若かったので無限ナンピンを繰り返しましたが、最後には資金が尽きました。苦い思い出ですが、大きく資金を伸ばしたきっかけでもありました。

 

 大事なのは、確かなキャッシュフローを持ち、相場が上げようが下げようが、資金を逐次投入し続ける資力ということになるでしょう。そういう意味では、まとまったお金をドカンと投入するのは、どのような時期においてもそれなりのリスクになるということです。

 

 私の場合は8月末に一般口座の資金を引き揚げてしまっており、今回の相場変動とは無縁でいます。1月末の調整といい、今回の調整といい、今年はなぜかよく「カン」が当たりました。私は下手なほうですが、20年間の相場歴というのはやはり何かを感じさせてくれるということでしょうか。

 

 さて、今回は暴落時、〇〇ショックの対応ということでご質問をいただいています。

暴落時にはどのような投資行動を取りますか

たぱぞう 様

 米国株投資を検討している中、たぱぞう様のブログにたどり着きました。
毎日楽しみに拝読させて頂いております。

 

 1つ質問させてください。
 もし次の○×ショックの時に下記条件があったとしたらたばぞう様なら1~3のどれを選択されますでしょうか?

条件:ダウ、ナスダック共に最高値から50%~60%下落
   米ドル70円前後
   投資可能な余剰資金が3000万円

 

1)ヴァンガードVTIを直接購入
2)楽天VTIを購入
3)個別日本株で2~3倍のリターンを狙う

 

 次のショックに備えて現在現金ポジションを高めています。ただ、上記3つのうちどれが賢い選択なのか迷っております。ぜひともたぱぞう様のお知恵をお借りできればと思います。お忙しい中恐縮ではございますが、宜しくお願いいたします。

1つだけ決めている暴落時の行動

 ご参考になるかどうか、ともかく考えていることを書いてみます。

 

 まず、基本はドルコスト平均法でコツコツと投資していくことです。これは、つみたてNISAがその役割を担ってくれています。iDeCoは私はしていませんが、将来的に独立したら6.8万円で積み立てる予定ではいます。やはりこういった、相場環境に振り回されない投資は柱として持っていたいですね。

 

 もう一つは、金融周辺株への逆張り投資です。CMEやMSCI、SPGI、エキファックス、ブラックロックなど、こういった伸びている金融関連株は面白いと思っています。かつては株価変動のど真ん中の銀行を売買するのが好きでしたが、危険すぎるので2014年以来銀行株は買っていません。

 

 VTIは安心できますが、これは資金が大きければVTIの直接買い付けで、ドルで分配金を得る仕組みを作っても面白いと思いますよ。確定申告が面倒であれば、楽天VTIです。いずれにしても、買い付け対象は同じですね。

 

 キャッシュを高めていられたということですから、今回の暴落もワクワクして迎えられているのではないでしょうか。でも、焦らないことですね。

 

 ちなみにさらっと書きますが、個人、法人まわりの投資資金を洗ったところ大台を突破しておりました。そう、億り人ということですね。今、その資金をどのように運用するか熟考しているところです。

 

 私はあまり自分の資産を正確に記録をしてこなかったのですが、改めて洗ってみたらびっくりしました。ともかく、下手なりに突破したということです。いずれにせよ、これに関してもいずれ記事にしたいと思っています。ご質問ありがとうございました。

 

関連記事です。

  時々こうやって、自制的な記事を書いているのは、気を付けるに越したことはないからです。数百万ならばともかく、資金が大きくなると損失が給与からカバーできません。

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  今年に入ってちょこちょこ200日線を割り込む日が出てくるようになりましたね。相場の変調と言ってよいと思います。ただし、決算はしばらく強いですから、大きくおかしくなることは考えにくいです。どうでしょうか。

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  ズバンと下がる相場はあく抜けも早いので、反発が期待できます。しかし、ダラダラビタビタ下がる相場は徐々に資力が削られるので厳しい展開になります。だからこそ、対象の分散、様々なアセットに振り分けたほうが良いということです。

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