米株価が急落 2月以来の下げ幅

Signs on trading NYSE trading floor Image copyright AFP

米株式市場は10日、急落して取引を終えた。特に、S&P500総合は2月初め以来の大幅安となった。金利上昇やインフレ、貿易摩擦への懸念の高まりが影響した。

ハイテク株を中心としたナスダック市場の総合指数が特に大きく下がり、前日比315.9(4.08%)低い7422.05で終わった。グーグルとアップルは5%近く下げた。

ダウ工業株30種平均は、前日比831.83ドル(3.15%)安の2万5598.74ドル。特に午後に大きく下げた。ネットフリックスは8%、アマゾンは6%下がった。

S&P500総合は、前日比94.6 (3.29%)下げて2785.6と、2月8日以来の大幅安となった。

大型ハリケーン・マイケル接近で、フロリダやメキシコ湾岸が業務停止状態に陥るなか、10日の株式市場ではエネルギー関連株も大幅に下落した。

石油・天然ガス大手のヘスやマラソン・オイルは7%以上、シェブロンは約3%下げた。

米株式市場の急落は欧州にも波及し、ドイツやフランスでも2%以上下げた。

トランプ氏、FRB批判

今年の米株式市場は予想以上に堅調で、年初の混乱を抜けて以降、夏には記録的な高値で推移した。

しかし、米連邦準備理事会(FRB)は利上げ路線を継続しており、企業の資金調達が難しくなるなか、投資家にとって証券市場の魅力が薄れつつある。

ホワイトハウスは10日、米国経済は依然として好調だと声明を出したが、以前からFRBの利上げ路線を批判してきたドナルド・トランプ米大統領は同日夕、「FRBは間違いを犯している。引き締めすぎだ。FRBは狂ってしまったと思う」と記者団を前に、FRBを改めて批判した。

ペンシルベニア州に到着した大統領専用機から降りた際に記者団に語った。

(英語記事 US shares suffer sharpest drop in months

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