「働かざる者食うべからず」は未だ健在?
旧ブログでも一度書きましたが、「働かざる者食うべからず」の原典は新約聖書の「働こうとしない者は、食べることもしてはならない」です。
これは「働けるのに働こうとしない怠惰な者」を戒める言葉であり、「役に立たない人間はいらない」という意味はでありません。
そしてこれを「働かざる者食うべからず」にして「社会主義の実践的戒律」として広めたのがソビエト連邦のレーニンです。
「働かざる者食うべからず」と言う使う人には「レーニンかっ!」とツッコミを入れていいですね。
しかし、日本ではこの意識がかなり強く広まったままで、健在と言ってもいいでしょう。
AIが雇用を奪って人間の仕事がなくなったら
AIが雇用を奪ったら、働きたくても働けない人が出る時代が来るでしょう。
「勤労の義務」よりも「勤労の権利」が主張される時代です。
そのために公共事業で仕事を作り出すのも一つのアイディアです。需要が増えるAIやロボットの開発者やメンテナンスをする人材を育成するためのお金は公共事業にしてもいいかもしれません。
しかし公共事業のために使う人件費以外のお金がかかりすぎて得られる効果が低いと、やればやるほどマイナスです。
それなら何もしないでいいからお金あげるよ、というのも一つのアイディアになります。
「贅沢したけりゃ働け」の時代へ
もしも仕事がない人にお金を配るなら、ベーシックインカムにするのも一つの方法です。
ベーシックインカムでは全く働かない人が出てくる、働かなくなる、という批判もあります。実際にはそんなことはないようなんですけどね。
モラルを気にするなら、月80時間以上など短時間でも働いた人に給付付き税額控除(負の所得税)で給付をして、短い労働時間でワークシェアする方法もあります。
どちらにせよ、もらえるのは必要最低限の生活費です。いやベーシックインカムだと生活扶助レベルなので住居費を出せるレベルではないですね。
こうなると「贅沢したけりゃ働け」という時代になります。今でもそうですが。
「働かざる者食うべからず」や「フルタイムで働かなければダメ」といった認識を変えていく必要がありますが、それが一番のハードルかも…