築地市場の前で移転に抗議し、東京都職員に詰め寄る人々=11日午前、東京都中央区

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 豊洲市場(東京都江東区)が開場した11日、築地市場(中央区)の正門前に、土壌汚染などへの不安から移転に反対する人々が集まり、抗議活動をした。

 閉場後も築地で営業を続けると訴える仲卸業者らを支援するため、「買い物ツアー」も決行。東京都職員の制止を振り切り、場内に入った。

 抗議活動は同日午前7時45分ごろ始まり、数十人が「営業妨害だ」と怒号を飛ばした。「築地市場は閉業しています」と繰り返す都職員数人に対抗するように、「営業しています」と声を合わせて訴え、押し問答の末、同8時15分ごろ敷地内に入って行った。

 築地市場をめぐっては、移転に反対する仲卸業者など5店舗が11日も場内で営業すると表明。警視庁築地署も警戒に当たったが、大きな混乱はなかった。

 移転に反対する仲卸業者らから「買い物をしよう」とツイッターで支援を呼び掛けた水谷和子さん(66)は「豊洲が駄目だとなったときにみんなが戻って来られる場所を残したい」と語った。