ギルメン嫌いモモンガさん   作:エナ=フルメーン
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 久しぶりに短文を書くと意外に疲れるものですね。
 時の流れは速く、オーバーロード三期も終わり、毎週の楽しみがなくなり気分が乗らない日々が続いています。はぁーとため息をついていてもしょうがないので、また楽しくも苦しい仕事を頑張る為に、力を溜めて頑張りましょう。
 最近ではオーバーロードの二次創作が増えて、嬉しい限りです。
 ただ、贅沢を言えるならネイアさんをもっとだして欲しいと願うばかりです。

 また、ポルナレフ状態だとか言われないように頑張りたいと思います。


第一話 

 プロローグ 

 むかしむかし、まだ世界に神が存在していた頃。

 異世界より現れた怪物や、神に類する力を持つ者達が世界を手にする為に世界を荒らしていきました。

 

 でも、世界は荒れる一方で誰もが頂点に立つこと出来ませんでした。痺れをきらしたのは、この世界に於いて神と称されていた神龍達でした。

 

 神龍達は、異世界の住人達に対抗するべく、始原の魔法を使い対抗していきましたが、強力な能力を有する者達にはあまりにも無力でした。

 大地を割り、海を蒸発させ、空を切り裂いた世界大戦は、終始異世界の住人が有利に進めていきましたが、唯一神がお隠れになったのと引き換えに天災が現れました。

 天災と呼ばれる者達により悠久にも及ぶと思われていた世界大戦は、一夜にして終わり迎えました。

 その後、異世界の住人を一方的に葬った天災達は、命令を完遂させた僕の如く動きを止めてしまった。

 

 

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「誇り高き黒き英雄たちよ。傾注せよ」

 満月が頭上に漂い始めたころ。暗闇に紛れるに適した戦闘服に身に纏った者達は、この 部隊の隊長に赤き視線を合わせていた。そこには緊張の色はなく、ただ単にいつもの光景として認識していた者が多かったが、配属されたばかりの新兵は、これから起こるであろう事に密かにため息をしていた。

「目的は、単純にして明解。厳しい戦いになる事もない、欠伸が出るほどの簡単な任務の説明を開始する」

「はっ」

 一斉に返事をした彼らに続いて、これから自分たちが起こすであろう任務の説明が隊長より語られた。

 

 バハルス帝国に愚かで無駄に、戦死者をだすだけの戦争を起こしているリ・エスティ―ゼ王国領土内に存在するカルネ村に、進行をする王国軍の息の根を止める事だった。

 王国軍に所属している国民には罪はないが、王国という害を取り除く大義に比べれば、国民の命などは余りにも軽かった。まず、自分達がいかにして楽に、貪欲に、自己中心的な生活を過ごす為に、民衆から資産を毟り取っている貴族の暗殺等を考えていたが、数が多すぎるために断念した。

 我らが信仰する唯一神は、慈悲深く、たとえ敵対した者でさえも禁忌さえ起こさなければ、自身の配下に加えていただける程だった。言い伝わる容姿は生者を憎む異業種であっても、そんな事気にする者はこの部隊にはいなかった。

 なぜなら、この部隊の隊長が唯一神を信仰し、彼のタレントから生まれる説法により、対外的に見れば洗脳されていたのかもしれない。誰からも見放された者達に、希望と居場所を与えてくれた隊長が語っていた唯一神ならば、駒と死んでも後悔しない程に心酔していていた。

 一方で王国が信仰する神は、キリト・ハセガワと呼ばれる人間の元英雄だった。

 ハセガワは、黒髪に高身長で誰もが魅了されるイケメンだったと、王国では言い伝えられている。その活躍は多岐にわたり、アンデッドが支配していた国の開放や、悪魔が無限に誕生する地域の殲滅などが多い。また、自身が保有するカリスマ性により国民と共に食糧事情を改善した英雄だった。

 それだけなら、王国が勝手にやっている分にはいいのだが、ハセガワには大罪があった。

 それは、卑怯な手を使い唯一神を殺し続けた点だろう。奴らは唯一神と同等の力を持つ者達であったが、如何せん数が桁違いに多かった。戦力は唯一神の数千倍とされ、力押しにより滅んだとされていた。唯一神の死後に起こった利権争いや天災のレクイエム後を偶然にも生き残り、王国の元になる国を国民の手を借りて建国したと伝えられていた。

 

 その為に、自分達が支配するには思想が違いすぎる為、バハルス帝国に王国を待擦り付ける計画に落ち着いた。

 

 

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 ガゼフは馬に騎乗しながら移動をする。

 王国領を全力で、全身鎧を装備した騎士達と共に目的の場所を目指していた。

 ガゼフはジルクニフの個人的な頼みを、直属の精鋭騎士達を連れて遂行しようとしていた。今回の頼みはあくまでも頼みなので、任務ではないと厳命されていた。まるで戦争にでも行く装備を整えた彼らの目的は、トブの森周辺にいるとされる神獣の巫女に接触する事であった。

 神獣の巫女といっても、常にいる訳ではないらしく、清らかな乙女がある程度の確率で誕生するらしいと、フール―ダ老師は、時折開催される勉強会にて教えられた記憶が思い出された。なにぶん他国の事なので、情報が薄いのはしょうがない事であった。実際には、巫女の話が合っているかを確かめる必要がありそうだが。

 

 トブの森には西と東に平凡な怪物が存在し、中央には神獣とされる怪物が存在していた。

 西と東の怪物は、一般的な怪物に比べればやや強い程度の怪物であったが、ガゼフ率いる部隊にかかれば瞬殺出来る程度である為に、脅威は低いとされていた。

 神獣は、過去にあったとされる世界大戦の頃より、唯一神のペットと認識されていた。

 ここ数百年の観測では、唯一神の領地に侵攻しなければおとなしく眠っている事が多かった。

 最近では勢いにのってきた王国が、領地拡大を目指して侵攻をした事があったが、王国軍の敗北を知らせる数多くの死体の雨が降ったが、王国上層部は悪質なデマだと断定して認める事はなかった。

 

「ガゼフ騎士長。あなたがこの任務に参加してよろしかったのでしょうか」

 話しかけてきたのは、自分と同じで皇帝陛下に勧誘されてきたブレインという男だった。

 ブレインは帝国では、剣士の中では自分に次ぐ剣士でありながら、自由行動をとる為に一般兵に留まっている変人だ。ある程度地位があった方が自由行動を出来る気がするのだが、彼なりの美学があるらしく、自分の戦果をよく他人に擦り付けていた。

「何度も言わせるなアングラウス。今回は任務ではなく、お使いである事を」

「騎士長。今回の件はどう見ても任務ではないのですか」

「確かに任務だと勘違いしても無理はないが、他国の軍隊が他国に侵入するのは対外的に見て印象は最悪だからな。お使いとされている」

 納得はしていない様子だが、この場では何も言わない程度に理解している感じだった。

 だが、ブレインの質問に答えてない部分もある為、話を続けることにした。

「俺とて、未練がないと言われればウソになるが、あのバルブロが王に即位した時点で王国はきっている。ランポッサ殿が王を続けていれば、皇帝陛下の誘いに乗る事もなかったかもしれない」

 あくまでも可能性の話だが、と心で呟いた。

 ブレインは軽く鼻を鳴らした後に、元の位置に戻っていった。

 

 この物語はあり得たかもしれない可能性から派生した話である。

 




 ここまで読んでくださった方には感謝申し上げます。
 
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