<第2章 モータを回してもーた 前編>
ハードもちょこっと解るオッチャンの投稿…
前回にGPIOを使って、LEDの点灯・消灯ができたので、
今回は、二歩くらい進んで、モータを回してみようと思います。
相変わらずの基本条件として、
基本となる「オームの法則」は、
「小・中学校 理科の教科書レベルは理解済み」としますね。
必要なもの
・乾電池…一般的に扱いやすい電源
・ダイオード…だいたい一個70円までで買えます。整流ダイオードでもOK。
・3Vでスイッチングするリレー…3Vが重要
・モータドライバチップ「BD6232HFP-TR」
・部品の各種抵抗
・その他 配線材など
今回の一番のキーポイントは、「モータドライバチップ」ですかね。
オッチャンは公私共に使用履歴があるので、
逆に、「コレが使えるから楽やな。」という勢いです。
では、どんなチップなのか解説いたします。
※資料はメーカの「https://www.rohm.co.jp/datasheet/BD6232FP/bd623x-j」を参照。
特徴としましては、
乾電池の電圧でも、モータを制御する「PWM」の信号を出してくれます。
PWMとは、「Pulse Width Modulation」の頭文字からきており、
「ON」と「OFF」を短い時間(0.5秒間隔とか)で繰り返す事で、
あたかも供給電圧が下がったかのような状態になる、電気の特徴です。
図で示すならば、こんな感じです。
公式は、
となり、ONとOFFの比率を「デューティー比」と呼びます。(英語表記では Duty Cycle )
この例で算出するならば、
3V × 0.5 ÷ (0.5 + 0.5) 分母が1なので、
3V × 0.5 = 1.5V
丁度半分の電圧となります。
この場合だと
3V × 0.75 ÷ (0.75 + 0.25) 分母が1なので、
3V × 0.75 = 2.25V
この場合だと
3V × 0.25 ÷ (0.25 + 0.75) 分母が1なので、
3V × 0.25 = 0.75V
解りやすい数値で紹介しておりますが、
この応用が鉄道などの大型モータや、
一部の家電製品などでも利用されております。
PWMの解説はコレくらいにして…
モータドライバチップ「BD6232HFP-TR」の結線は、
1、[7]VCC と [5]GND
何が何でも、電気を供給しないと動きません。
VCCが「電源+」、
GNDが「電源-」。
2、[2]OUT1 と [6]OUT2
モータを接続する箇所になります。
3、[3] FIN と [4]RIN
組み合わせにより、
「正回転」「逆回転」「ブレーキ」「惰性(ニュートラル)」
の動きになります。
4、[1]VREF
VCCとVREFの電位差が速度となります。
このVCCとVREFの比率が、そのまま「デューティー比」として出力されます。
※[n]はチップのピン番号。
すごく大雑把ですが、モータドライバチップとその回路の概要はこんな感じです。
FINないしRINにPWM信号を送っての回転も可能ですが、
チップが勝手にPWM信号をモータに供給してくれるので、
その仕組みをそのまま利用する事にします。
一旦ここで区切り、次回は後編でラズパイと接続の回路といきましょう。