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【サッカー】

柴崎、W杯「忘れた」 ゼロから競争

2018年10月9日 紙面から

練習後、言葉を交わす柴崎(左)と森保監督

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 サッカー日本代表は8日、国際親善試合のパナマ戦(12日・デンカS)に向け新潟市内で合宿をスタートさせた。森保体制では初招集の大迫勇也(28)=ブレーメン=ら17人が集合し約45分間の軽めのメニューを消化。W杯ロシア大会組の柴崎岳(26)=ヘタフェ=は過去や実績との決別、未来志向のゼロ競争を訴えた。

 柴崎の元に、指揮官が歩み寄る。ヘタフェで3戦連続ベンチ外と苦しい状況だけに、「コンディションについて」(森保監督)ヒアリングを受けたが、柴崎自身は淡々と、それでいて堂々としていた。

 「(コンディションや実戦感覚は)不安に思っていない。自分のビジョン、考えは持っているものがあるので、ピッチに立ったら、それを表現するだけ」

 クールな表情の裏側で、胸の内に秘めた覚悟、未来への決意は燃え盛っている。

 わずか4カ月前、柴崎は日本躍進の原動力となった。W杯のピッチでゲームを掌握し、コントロールした。ただ、柴崎は思い出に浸ったり懐かしんだりするどころか、「W杯は過去のこと」と“完全決別”を宣言した。

 「僕の中では忘れて、一から代表チームとして築いていかなければいけない。過去の実績は関係なく、一から立ち位置を自らつかんでいきたい」

 W杯の異様なムード、緊張感の海の中に身を浸せ、世界を打ち破るため、柴崎の熱く静かな戦いが始まる。 (松岡祐司)

 

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