『ダーティー・ハリー』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』など主役候補が2転3転するという話をよく聞きますが、この『ビバリーヒルズ・コップ』も、2転3転しました。
ビバリーヒルズ・コップ 1984年
テーマ曲 Harold Faltermeyer「Axel F」
主題歌 Glenn Frey 「The Heat Is On」
『ビバリーヒルズ・コップ』。主役のアクセル・フォーリーを演じたのは、エディー・マーフィーですが、当初、予定されたのは、ミッキー・ロークでした。ところが、準備が進められる途中で、ミッキー・ロークは、降板。
ちなみにミッキーロークは、翌年『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』で、ニューヨーク市警の刑事スタンリー・ホワイトを演じます。監督は、1980年の『天国の門』で、ユナイテッド・アーティスツを倒産に追い込んだマイケル・チミノです。『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』は、『天国の門』以来となる、監督復帰作でした。
そして、次の候補となったのが我らの「シルヴェスター・スタローン」です。
脚本は、「スタローン」仕様へ着々と変更され、ジョークが大幅に削除され、代わり爆薬を追加、出来上がったの内容は、「ランボー・イン・ハリウッド」へと生まれ変わりました。しかし、当時のパラマウント映画会長のマイケル・アイズナーが激しく拒絶、結局、スタローンも降板します。
ちなみにスタローンは、翌々年、このアイディアをベースに、ポーラ・ゴズリングの小説『逃げるアヒル』を脚色して、『コブラ』をワーナーブラザースで制作、ロス市警のマリオン・コブレッティ刑事を演じています。また、原作『逃げるアヒル』は、ウィリアム・ボールドウィン×シンディ・クロフォードの『フェア・ゲーム』として、1995年に再映画化されています。
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結局、撮影開始2週間前で、『大逆転』『48時間』(共にパラマウント映画)で売り出し中のエディー・マーフィーに白羽の矢が立ちます。当初、エディー・マーフィーはあまり乗り気ではなかっそうですが、結果、1億800万ドルを稼ぎ出し、1984年の全米興行成績第4位に入り、アクセル・フォーリーは、エディー・マーフィーのハマリ役となりました。めでたし、めでたし、とっぴんからりせんしょのみ。