蜀の劉璋は、馬超を迎え入れた張魯を恐れて、曹操に助けを求める事にします。しかし、曹操は蜀の使いである張松を冷たくあしらおうとするのです。それに程昱は諫言しようとしますが、そこで曹操は心臓が止まるほどの悪い冗談を、程昱に言ってしまうので詳しく解説しましょう。
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『第63話 張松、辱めを受ける』のキャスト
曹操の性格の悪さが出てしまう『第63話 張松、辱めを受ける』 に登場した人物や声優さんたちは、以下の通りです。
- 曹操(魏)/程昱の寿命を縮める冗談を言う丞相(声:樋浦勉)
- 程昱(魏)/曹操の冗談にあわてる軍師(声:小野健一)
- 馬超(西涼)/離間の策にはまる将軍(声:森川智之)
- 韓遂(西涼)/馬超に腕を斬られる叔父(声:北川勝博)
- 劉備(荊州)/城で龐統の帰りを待つ皇叔(声:家中宏)
- 諸葛亮(荊州)/劉備に従う軍師(声:堀内賢雄)
- 龐統(荊州)/張松を待ち構えていた軍師(声:斎藤志郎)
- 関羽(荊州)/龐統に従う将軍(声:田中正彦)
- 張飛(荊州)/張松をじっと見つめる将軍(声:天田益男)
- 劉璋(蜀)/曹操に助けを求める蜀の統治者(声:塾一久)
- 張松(蜀)/劉璋を見限る臣下(声:水野龍司)
- 法正(蜀)/曹操より劉備を認める文官(声:飛田展男)
『第63話 張松、辱めを受ける』のストーリー
馬超は、韓遂が曹操から貰った書状に墨が塗りつぶされていたので、自分に見られては困る所を隠したものと疑ってしまいます。韓遂は疑いを晴らそうと馬超と共に、曹操の陣営へ一緒に攻め込みますが、そこで魏軍から「約束を違えないように」とまるで寝返りを約束したかのように言われてしまったのです。
魏軍が西涼を占領(起)
馬超は韓遂の裏切りが疑いようがないと思って斬りかかろうとします。それを多くの配下たちが止めますが、韓遂の部下は「馬超は本当に寝返ったと思っています、こうなったら本当に寝返ったらどうです?」と進言。しかし韓遂は「馬騰(馬超の父)とは義兄弟だ。そんな事ができるか」と言います。
しかし、曹操は「韓遂よ慌てる事はない、助太刀致す」と言って、弓矢で馬超軍を攻撃します。馬超は「韓遂!曹操が助太刀したではないか」と怒りますが、あまりに弓矢の多さに落馬してしまいます。
韓遂は馬超を助けようとしますが「芝居はたくさんだ」と言って、腕を斬られてしまうのです。これによって完全に西涼軍は仲間割れをしてしまって、曹操は「はーはっはっは!馬超を生け捕りにした者は将軍にしてやるぞ!」と魏軍を鼓舞して、西涼軍を追撃して、ついに西陵を占領するのです。
劉璋が蜀と魏の連盟を企む(承)
馬超は敗れてしまったので、漢中の張魯を頼る事にしました。そこで漢中と接している蜀にも戦乱の波が押し寄せてきたのです。蜀の劉璋は、そんな事を全く考えないで美人画を描いていたら、法正と張松が拝謁して「張魯は馬超を従えて、曹操に対抗するために、蜀を狙っています」と劉璋に進言。
劉璋は、最初は張魯が曹操と戦うものと思っていたので、その言葉にあわててしまいます。そこで張松たちは「ここは曹操と連盟を結んで、張魯を攻めてもらいましょう」と言われたので、劉璋は張松を特使として魏へ派遣する事にしました。
しかし、法正は張松と二人きりになった所で「何という凡庸(優れた所がない)な君主か」と嘆いてしまいます。それに張松は蜀の地図を見せて「これは私が3年の歳月をかけて作り上げた蜀12郡の地図だ。これを曹操に献上する」と法正に言い出したでのす。張松は劉璋を見限って、覇者となった曹操が蜀を納めたほうが良いと考えていました。
曹操の悪い冗談で程昱が凍りつく(転)
法正は、曹操の奸賊ぶりを心配しますが、張松は覇者にまでなった曹操の器を信じたのです。所が、蜀についた張松は全く曹操に会えないので「特使を何日も待たせるとは何事だ!」と怒り出して、遂には「曹操は賢人を集めていると聞いたが、間違いだったと見える」と鼻で笑います。
その様子を聞いた程昱は「宿で、丞相にないがしろにされたと酒を飲んでいるようです」と報告しますが、曹操はそれでも会おうとしません。そこで程昱は、遠方から来た特使なので会うようにと進言しますが、曹操は「最近の許都は昔の洛陽のように堕落している。まさか、お前は張松から賄賂を貰っているのではないか?」と声を荒げます。
これに程昱は「私はそのような卑しい者ではありません」とひれ伏してしまいます。それを見た曹操は「はっはっは、冗談だ。お前は本当に真面目だな」とからかってしまうので、程昱は「私のような真面目な人間に、そのような冗談は辞めて下さい」と参ってしまいます。
張松が曹操から辱めを受けてしまう(結)
張松は6日目になって、ようやく曹操に会う約束ができましたが、そこで屋敷の門番から賄賂を要求されてしまうのです。それに怒る張松ですが、張松の配下は「郷に入りては郷に従えと言いますし」と進言して、自ら賄賂を送ります。その傲慢無礼な振る舞いに、張松の怒りはますます募ってしまうのです。
そして、曹操に拝謁した時に「なぜ劉璋は、今まで朝貢(皇帝に貢物を献上する事)してこなかった?」と尋ねられたので「蜀から道は険しく、天下は定まっていません」と言うので曹操は「この無礼者」と激怒。曹操は「我らは、今まで負け知らずだ」と迫ったら、張松は今まで曹操が苦戦をしてきた数々の事を言い出してしまうのです。
曹操は張松を打ち首にしょうとしますが、程昱や楊修が必死に助命を嘆願するので、棒叩きの刑にしました。張松は「主君に合わす顔がない」と落ち込みますが、帰り道で龐統・関羽・張飛たちが待ち構えていました。張松は曹操にとり入ろうとしたのが分かったのかとあせりますが、はたして張松はどうなってしまうのでしょうか?
答えを知りたい方はネタバレをクリック [ネタバレ]
『第63話 張松、辱めを受ける』のまとめ
動画配信U-NEXTで配信されている『第63話 張松、辱めを受ける』を見た感想を紹介するので、参考にしてみて下さい(本ページの情報は2018年10月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください)。
三国志の名言『求賢令』
張松が「曹操は賢人を集めていると聞いたのに」と落胆する所がありますが、実際に曹操は数多くの賢人を集めていた事は有名です。実は、当時の中国は儒教が幅をきかせていて、道徳や孝行などが重視されていました。
しかし、曹操は『求賢令』を布告して『唯才のみを挙げよ』と言ったのです。これは才能しか見ないよという事なので、当時の人々の度肝を抜きました。つまり、悪人であろうが優秀な人間であれば重用されるようなものですから、ここに曹操の合理的な考えが見てとれますね。
『第63話 張松、辱めを受ける』の残念な所
曹操が張松を歓迎していたら、蜀の地図を貰えて簡単に天下統一できたのにと残念に思っていましたが、どうやら三国志スリーキングダムでは違うようです。実は、曹操は劉璋が助けを求めている事を感づいていて、今の魏は連戦で疲れ果てているので漢中を攻め込む余力がなかったのです。
しかし、蜀に魏が戦える状況ではない事を知られるのはまずいと考えて、あえて張松を追い払う事にしたのです。この辺りは曹操の用心深さが分かる所ですが、それでも蜀の地図を貰っておいたほうが良かっただろうなと思ってしまいましたね。
『第63話 張松、辱めを受ける』の見所
今回も曹操の性格の悪さが前面に出てしまって「こんな男が上司だったら最悪だなぁ」と思ってしまいました。しかし、程昱がその悪い冗談にほとほと参ってしまう所は、思わず笑ってしまいましたね。
曹操は性格の悪い男ですが、優秀な部下は大事にする所があります。しかし、時には、このように悪い冗談を言ってしまうのでしょうね。