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2018-10-07

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・熊本は水前寺成趣園能楽殿での
 新作能『沖宮』は、台風にも負けず見事に上演できた。
 負けなかったどころではなかった。
 雨乞いの場面での突然の雨、
 あるいは要所要所での吹き渡る風など、
 危うい天気は演出の一部を担ってくれたとさえ言える。
 だれがそんなことをさせたわけでもない。
 ただ、そういうことがあったというだけだ。
 ときには、荒天も功徳を為す。
 屋外の能舞台と客席でありながら「雨天決行」と、
 台風予想のなかで決断した主催者たちの勇気が、
 この願っても無い状況を生み出したのではあろう。

・昨日、ぼくが熊本に入れるかどうか、
 根拠もなく入れると断言しておりましたが、
 ほんとうにその通りになりました。
 全日空なら欠航、日航は飛ぶという可能性の中、
 幸い、ぼくのチケットは日航でした。

・事前になんとなくですが、熊本で時間があったら
 どこに行けばいいか問いかけていたのですが、
 ほとんどの答えが「熊本城」でありました。
 地震で相当にひどく壊れたお城を、
 この五月にも前川清さんと訪れたのですが、
 あれから半年近く経って、ずいぶんと変わっていました。
 元のままとは言えないでしょうが、
 復活再興のイメージはしっかり感じられます。
 熊本の人たちは、熊本城が崩れていたら
 ちゃんと生きてる心地がしなかったのでしょうねぇ。
 これは、東北の人たちがある時期に言っていた
 瓦礫が片付くまではという気持ちと似てる気がしました。

・大分別府から熊本入りした、APUの今村さんと、
 鉄輪温泉「柳屋」の橋本さんと、
 そのまま「喋る食事」に行った。
 ぼくの友人知人たちが、東京ではなく
 別府や気仙沼をハブにして集うことが多いのは、
 実におもしろいことだと思う。
 別府にも気仙沼にも行く理由がたくさんあるから、
 自然と人たちが集まって出会うことになるのだろう。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
熊本にはゆっくり滞在できず東京に戻ります。やや残念。


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