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荒木「自分は下手」 練習し続けた23年間 13日阪神戦で最後の勇姿

2018年10月7日 紙面から

笑顔で引退会見をする荒木=ナゴヤドームで(中嶋大撮影)

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 中日の黄金期を支えた荒木雅博内野手(41)が6日、ナゴヤドームで引退会見を開いた。今季の最終戦、13日の阪神戦(ナゴヤドーム)が現役最後の試合となり、球団の生え抜き野手最長・23年間の現役生活に幕を閉じる。13日の試合後には、先に引退を発表した岩瀬仁紀投手(43)とともにセレモニーが開かれ、来年3月のオープン戦では、2人の引退試合が予定されている。

 スーツ姿で会見場に現れた荒木は冒頭で「最終戦をもちまして、23年間の現役生活を引退いたします」とあいさつ。

 前日(5日)の阪神戦(甲子園)は9回1死、代打で登場。長年対戦した藤川相手に遊ゴロだった。「やり切った。やり切りすぎて涙も出ない」。晴れ晴れとした笑顔で心境を語った。

 中日の残り試合は13日阪神戦(ナゴヤドーム)の1戦。ここで現役最後の勇姿を見せる。「CSを争っている時に、敵味方とも複雑な気持ちにさせたくない」という気遣いから引退発表を伸ばし、全日程終了翌日になるはずだったこの日に会見を設定。台風で中止になった9月30日の試合が13日になったことで、すっきり引退セレモニーをできるようになった。

 最終戦は「できればスタメンで最後まで出て、プロ野球選手として全うしたい。何とかもうひとつ走りたい」。19年連続でマークしてきた盗塁が、今季はまだない。「この世界で通用するのは足だけだと思ってやってきた。持ち味で球団記録を残せてうれしい」と、こだわりを持ってきた盗塁だけに、最後に成功させたい気持ちは強い。

 西山球団代表は「今後についてはこれから。球団に残ってほしい気持ちはあるが、本人の意志を尊重したい」と明言は避けたが、球団は来季のコーチ就任を要請。荒木自身も将来の指導者には前向きだ。

 引き際を意識しだしたのは、8年ぶりに開幕を2軍で迎えたことだった。「そこからちょっとずつ考えるようになって、徐々に積み重なった結果」。今季は高橋が二塁にコンバートされたこともあり、荒木は2000年以来18年ぶりに、出場試合がシーズンの半分を下回る51試合に終わった。スタメン出場は12試合と減ったが無安打は3試合のみで打率2割7分7厘。自分ではまだやれる気持ちと、チームのために世代交代を受け入れる気持ちとの葛藤があった。

 23年間ドラゴンズ一筋。生え抜き野手では、立浪和義を超える球団最長記録。長い現役人生を支えたのは、自分に対する過小評価だった。1995年ドラフトでは外れ外れの1位。打撃が非力で、スイッチヒッターに挑戦するなど、レギュラーを取るまで5年かかった。

 

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