ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた深宇宙の神秘:今週の宇宙ギャラリー

ハッブル宇宙望遠鏡が長年にわたって収集してきた広視野画像には、最古の銀河や、宇宙が膨張する速度、銀河が銀河になる仕組みなどに関する貴重なデータが含まれている。そうした神秘的な深宇宙の様子を捉えた写真を紹介する。

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    1/5ハッブル宇宙望遠鏡はタイムマシンだ。赤外領域の光を集めて得られるこうした画像は、最古の銀河を見せてくれるのだ。ハッブル望遠鏡は、特にこうしたスペクトルを観察するように設計されている。2014年にハッブル望遠鏡がとらえたこの特別な写真では、赤外線データ(古い銀河を強調)と可視光データ(新しい銀河を強調)を組み合わせている。PHOTOGRAPH COURTESY OF NASA
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    2/5「ホット・ジュピター」と呼ばれる太陽系外惑星は、太陽系に属する木星と、サイズや組成が似ている。ただし、軌道周期は主星の恒星に近いため、非常に高温になっている。「WASP-121b」などの「ウルトラホット・ジュピター」と呼ばれる太陽系外惑星は、その主星と同期自転していると考えられている。つまり、月が地球に潮汐固定されているように、常に同じ面が主星に向いているのだ。したがって、昼の側は常に灼熱の状態にある。科学者たちは、このタイプの太陽系外惑星は水分子を保持できるのではないかと考えていたが、新しいデータから、昼の側は温度が高く放射線量も多いため、たとえ水分子が存在していたとしても、夜の側に移動する前に分解されてしまうことがわかった。科学者たちは、再凝結した水分子が雲を形成しても、昼の側に移動した際に再び分解されると考えている。PHOTOGRAPH COURTESY OF NASA
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    3/5土星最大の衛星「タイタン」が大きく写っているこの写真は、探査機「カッシーニ」が2009年に撮影したものだ。画面右側には、土星の小さな衛星のひとつ「テティス」があるが、タイタンの大気のもやにほとんど溶け込んでいる。PHOTOGRAPH COURTESY OF NASA
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    4/5どこもかしこも銀河だらけ。これは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた巨大な銀河団だ。これらの物体の質量が大きすぎるため、空間自体が歪み、「レンズ効果」と呼ばれる現象が生じている。写真の中央部分にかすかな輪が見えるのがそれだ。この質量の周囲で光が曲がり、(地球からの視点からすると、)銀河が柔らかいタフィー(ソフトキャラメル)のように伸びているように見える。PHOTOGRAPH COURTESY OF ESA
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    5/5これは、OB型星(OB star)と呼ばれる、スペクトル型OまたはBの恒星の地図だ。欧州宇宙機関の宇宙望遠鏡「ガイア」のデータを使って初めて作成された、恒星の密度を表す地図だ。この3次元モデルは、OB型星の構造を示している。OB型星はこの銀河系で最も熱く、重く、明るい星で、高温で燃えるため寿命は比較的短く、数千万年ほどだ。このモデルを作成するため、40万を超えるOB型星のデータが収集された。PHOTOGRAPH BY GALAXY MAP/K. JARDINE

深宇宙は神秘的な場所だ。凄まじい出来事が起きても、それがわたしたちの元に届くには数百万年、あるいは数億年もかかる。暗く静かな宇宙を何億マイルも移動してきた光が、望遠鏡のレンズに収集される。わたしたちはこうした神秘を目にするまで限りない年月を待ったかもしれないが、望遠鏡で撮影された写真には、間違いなくその価値がある。

ハッブル宇宙望遠鏡は、初めて機能するようになった1993年からずっと、遠い過去を見続けている。そして2018年の現在、わたしたちはハッブル望遠鏡の驚異的な光学的成果を最大限に利用して、深宇宙の最も遠いところを覗きこんでいる。

ハッブル望遠鏡が長年にわたって収集してきた広視野画像には、最古の銀河や、宇宙が膨張する速度、ダークマターやダークエネルギー、銀河が銀河になる仕組みなどに関する貴重なデータが含まれている。

こうした宇宙論的情報は、科学者が深宇宙の画像を分析して何かを発見するためだけのものではなく、アインシュタインの一般相対性理論の立証にも役立った。

アインシュタインは1936年、「重力レンズ効果」という理論を考え出した。質量をもつ物体が周囲の物理空間を歪め、その物体の背後にあるどんな光も同様に歪めるときに生み出される効果のことだ。

翌年の37年に、天文学者のフリッツ・ツビッキーが、銀河団は光を内側に曲げるという仮説を立て、79年にこの理論が立証された。自分の目でも、そのレンズを確認していただきたい。宇宙の歪みに酔いすぎないようにしながら。

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