10月5日
イコライザー2
この映画が登場するまでイコライザーってのは、僕の中で音響を変えるものとしての認識でした。
今となってはこの映画が真っ先に出てくるくらい頭の中は映画脳なモンキーでございます。
前作公開したとき皆さん絶賛でしたね。
いわゆる「ナメてた相手が実は殺人マシーンでした」映画あまりこのワード好きになれない・・・)ってことで、さぞ楽しんだことでしょう。
僕ももちろん楽しかったんですが、皆さんほどの熱はなくてですね。
しかも続編やるんかい!と。
これはもう一度観て臨まないといけませんね、ってことで再度気持ちを高めて観にいこうと。
しかも今回ホームセンターの店員さんからタクシードライバーに転職ってことで、あ~あのクライマックスでのホームセンターバトルは今回無いのかぁ、それはちょっとさみしいなぁと、少しばかり期待値を下げての意気込みであります。
さっきから気持ちを上げたり下げたりアッペンダウンになってますが、10月の新作があまりいいラインナップじゃないんで、こんな具合です。
ただあれなんですよね、9月の新作がゴリゴリのアクション映画が続いてていい流れなんで、これもその仲間入りを果たしてくれと願ってはいます。はい。
そんなわけで早速観賞してまいりました!!!
作品情報
昼はしがないホームセンターの従業員。読書をこよなく愛す物静かな男は、夜になると身の回りのものを武器に替え、19秒で世の悪人達を闇に葬る仕事請負人だった!
そんな世の不正を抹消するイコライザー、ロバート・マッコールが再びスクリーンに帰ってくる。
前作から4年が経ち、今回のロバートはタクシードライバーに転職。いつもと変わらぬ毎日だった彼に、最大の試練が訪れる!
これで4度目のタッグになる監督主演コンビが、男の生き様をこれでもかと見せつけ、今回もすさまじいアクションで魅了する一大アクション映画。
しかも主演のデンゼル・ワシントンはキャリア初のシリーズ作品。熱望していた続編を実現させた彼の鋭い眼光が悪を睨む!
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あらすじ
昼の顔と夜の顔を合わせ持つ元CIA エージェント、ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)。
昼はタクシードライバーとしてボストンの街に溶け込み、夜は冷静残虐に悪人を始末していく。
彼の“仕事請負人=イコライザー”としての顔は誰も知らない。
ただひとり、CIA時代の上官スーザン(メリッサ・レオ)を除いては。
だがある日、スーザンがブリュッセルで何者かに惨殺される。
唯一の理解者を失い、怒りに震えるマッコールは極秘捜査を開始。
スーザンが死の直前まで手掛けていたある任務の真相に近づくにつれ、彼の身にも危険が。
その手口から身内であるCIAの関与が浮上、かつての自分と同じ特殊訓練を受けたスペシャリストの仕業であることを掴む。
今、正義の《イコライザー》と悪の《イコライザー》がついに激突する!(HPより抜粋)
監督
今作を手がけるのはアントワン・フークア。
「トレーニング・デイ」、「イコライザー」、「マグニフィセント・セブン」と過去3度にわたってデンゼル・ワシントンを主演に起用しタッグを組んできた監督。
とうとう4回目のタッグでございます。
2000年以降の顔笑ってるけどやっぱり怖い!っていうデンゼルのイメージを作り上げたのも彼のおかげなんじゃないでしょうか。
常に戦う男を写し続けてきた監督ですから、今回も悪を抹消するロバート・マッコールの姿を余すことなく撮ってくれることでしょう。
そして今回どんな場所でどんなシチュエーションでどんな武器を使って敵と戦う場面を作ったのか。そういった娯楽要素も楽しみです。
監督に関してはこちらをどうぞ!
キャスト
主人公の元CIAのエージェントで、昼と夜で違う顔を持つイコライザー、ロバート・マッコールを演じるのはデンゼル・ワシントン。
基本的に彼が演じる役柄はどれもコワい人。それか強い人。どれも真に迫っているから例え優しかろうが怒っていようが、善悪関係なく目がマジ。
昔「LOVELOVEあいしてる」で篠原ともえがなんかチョーダイ!って楽屋を訪ねたとき、めっちゃ気さくな人なんだなぁって思いましたが、普段と演技とのギャップがすごすぎてですね、やっぱりコワいんだなあw
ここ最近の彼の作品はスルーしちゃってるんですけど、どれもいい映画なんですよ!
ドキドキ潜水艦「クリムゾン・タイド」でしょ?保険入ってないけど助けて!「ジョン・Q」でしょ?肌の色関係ない!「タイタンズを忘れない」でしょ?クマさんです!「マイ・ボディガード」でしょ?悪には悪だろ?「トレーニング・デイ」とか酔っ払いパイロット「フライト」とか、初めてATFを知った「デジャヴ」とか新米と列車止めます「アンストッパブル」とか、挙げたらキリがない!
まだ彼をよく知らないって人は過去作どれでもいいから観てほしいです。マジでコワいですけどw
コワいのヤダなぁって人は、吹替え版での大塚明夫さんの声で聞くとだいぶ和らぐかと。
彼に関してはこちらもどうぞ。
他のキャストはこんな感じ。
CIA時代の上司スーザン・プラマー役に、「ザ・ファイター」、「エンド・オブ・ホワイトハウス」のメリッサ・レオ。
マッコールのかつての同僚、デイヴ・ヨーク役に、「キングスマン/ゴールデン・サークル」、「グレートウォール」、そして「ワンダーウーマン1984」と話題作への出演が相次いでいるペドロ・パスカル。
マッコールと同じアパートに住む青年マイルズ・ウィテカー役に、「ムーンライト」で主人公の少年期を演じたアシュトン・サンダース。
ブライアン・プラマー役に、「インデペンデンス・デイ」シリーズの大統領役、「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」のビル・プルマンなどが出演します。
イコライザーVSイコライザーの対決が今回の見どころのようですが、それ以外にもあらゆる状況でも19秒で抹殺するマッコール無双も楽しみな場面のひとつ。
CIAのエージェントってなぜ現役じゃなくてもあんなに強いんでしょうか。素朴な疑問・・・。
ここから観賞後の感想です!!!
感想
今回も正義の鉄槌をくらわすマッコールが怖くて強え!
・・・なんだけど、ん~、単純に1の方が好き。
以下、核心に触れずネタバレします。
2つの痛み。
ホームセンター職員からタクシードライバーへと転職し、前作でのイコライザー覚醒により、より積極的に悪事を成敗するようになったマッコールが、唯一の親友スーザンの死の真相を調べていく中で、自分の過去によって作ってしまった敵との攻防を繰り広げていく。
そして隣人である黒人青年との親と子のようなやり取り、タクシーのお得意様である老人とのエピソードを含めていくことで、街の人たちとの仲睦まじいマッコールという善の部分を見せることで、彼を怒らせると痛い目に遭うという部分を強調したふり幅も用意されており、続編映画として十分にロバートマッコールという人物を楽しむことができる作品でございました。
冒頭トルコへ向かう列車での元妻の娘誘拐男成敗シーン、そしてインターンの女性に薬物を投与し乱暴を働いた男性グループのシーンを序盤に挟むことで、彼が前作とは違う形で街に蔓延る悪をコテンパンにする姿にまず心を掴まされます。
この2つのシーンで印象に残ったのは、最後の一人を倒す前に、猶予を与えるというモノ。
最初の列車のシーンでは、2つの痛みどちらがいいかを選択させるんですね。
このまま俺にボコボコにされて肉体的な痛みを味わうか、それともこれから引き返して自分の行った過ちを正すという改心の痛みか。
ホテルで女性に乱暴を働いた者たちにも痛みは与えるものの、きちんと過ちを正せと最後の一人に忠告する姿が印象的でした。
相手がどっちを選ぶかは劇場で見ていただくとして、マッコールは闇雲に相手を始末するのではなく、一度考える余地を与えるんですよね。
これは前作でも同じようなシーンがあって、汚職警官にも痛みを味会わせてから脅して罪を償うよう仕向けるシーンがありました。
ただ今作はそれをするまでもない、おめぇたち俺によって死んでしまってください宣言をマッコールがするんです。
唯一の友人でありCIAで世話になったスーザンが殺されたこと、そして事件の真相を辿っていくうちに、知人が黒幕だったということ。
序盤で相手に考える余地を与えたシーンがフックとなることで、いかにマッコールが怒りに怒っているかが垣間見える宣戦布告だったように思えます。
これ怖かったなぁ。「一度しか殺せないのが残念だ。」ですよ?
敵よ、この時点で怯め。跪け。
相変わらずいろんな道具で殺すマッコール。
前作、ホームセンターの職員て事で、お店の売り物を勝手に持ち出し相手を倒したり、クライマックスではそこで戦うということもあって、非常に楽しいバトルシーンだったのが記憶に焼き付いているんですが、今回はタクシードライバーということで、ステージがないじゃないか!道具だって限られてるじゃないか!って見る前思ってたんです。
しかしご心配なく。
しっかりいろんな道具でマッコールさん敵を瞬殺しております。
まず列車でのシーン。
ここはさっくり目の前のもので対応。バーテンダーにお湯をくれと頼んだので、熱々のお湯が入ったグラスを相手の顔にかけてご挨拶。そして2人目はグラス使ったらあとはこれしかないでしょうってことで、ティーポットで顔面殴打。これで2人ぶんいっちょあがりでございます。
まぁこの辺は冒頭ってこともあり、他の映画でも何回か観たことある戦法だから驚きはしませんw
その後、ホテルでドラッグパーティーを繰り広げている坊っちゃんたちをどうやって始末するのか。
部屋に入るやいなや、預かったカードが使えなくてね~、別ので払ってよと詰め寄ります。
そこで一人の男が渡したカードがブラックカード。こいつら相当金持ちだな・・・だからこんな遊びしてんのか・・・。
マッコールも初めて見たよwなんて返しますが、ここからマッコールさんお怒りモード。
君たちあのレディに薬飲ませたね~それであれかなぁ~色々やりたい放題しちゃったのかなぁ~全く~オヤジが力持ってるからってやっていいことと悪いことがあるよね~、みたいな。
それを聞いてマッコールに殴りかかろうとした男が、そのブラックカードでシュパっと切られるんですね~。
多分クレジットカードがあんな攻撃力というか、切れ味を持ってるなんて初めて知りましたよwマッコールさん以前も同じように人を殺めたのかなぁ。
と、こんな具合に目の前のものをうまく利用し巧みに相手をフルボッコにするマッコールさんですが、今回ここから先はそこまで驚くような道具で戦ってないんですよねぇ~。
その後客を装ってタクシーに乗り込んだ刺客との攻防は、ひたすらハンドルを左右に切ってバランスを崩させ裏拳で少しづつライフゲージを削っていく戦法だったし、とどめは相手の銃でしたね。
それからはクライマックスまで戦うシーンはなく物足りなさを感じたわけですが、そのクライマックスはホームセンターよりも広い海岸の町でのバトル。
ここは以前マッコールが妻と住んでいた町。
敵をここへおびき寄せて戦うという流れだったんですが、劇中ずっと嵐が来るよ~接近してるよ~気をつけてね~っていう天気予報のラジオ放送がが流れてるんですね。
この嵐がその海岸の町に近づいていて、バトルの緊張感を煽るのと、クライマックスにふさわしい設定にさせてたんですね。
もっと言えばこの嵐が近づくってのがマッコールの怒りの度合いにも共通してくるようにも感じられる演出だったなぁと。
ここでは4人の敵をどうマッコールが鮮やかに仕留めるかというのを堪能できるシーンでございました。
もうあれですね、「天誅」ですよ。あのゲームのヤツw古いかw
まず相手を固めずにばらけさせてから、一人を家屋へ誘導させる。相手が自分に気付くのをじっと待ち、鏡に映った自分に反応した瞬間別の角度から杜を発射してまず一人目。
お次は壁にスーザンの写真を何枚も張り付けて注意をひかせる。近くにいるんだろうけど、こんなに何枚も貼って何考えてんだあいつは…って思った隙にナイフ2本でシャッシャっと体を刻んで最後は胸部にナイフ2本突き刺す鮮やかな瞬殺ぶり。
残すは後二人。
実は一人、というかラスボスは高台からマッコールをずっと追いかけていたんですが、中々彼を捕らえることができないでいました。しかもマッコールはそれもお見通しで、自分が移動する際そいつに見つからないように、銃で電線切ったりとかちっちゃなアクシデントを起こすことで目線をそらさせて移動してるんですね。
もうマッコールさすがです。
その隙に妻が働いてたというパン屋へ忍び込み、再び敵が来るのを待ってあれこれ細工を施します。
厨房にあったナイフで小麦粉の袋を裂いて、その後まぁ偶然、扇風機が2台。もちろんスイッチオンして小麦粉を巻き上げます。あ~なるほど小麦粉が舞うことで姿を隠すようにするんだな!と思ったら違いましたw
結果敵が発煙筒みたいなのをパン屋へ投げた途端発火してパン屋ごと爆発。敵はそれによって吹っ飛んでK.O.。
僕見落としてたんですけど、マッコールさんガスか引火するようなもの仕掛けてたんですかね?そんなカットありました?
※これ、粉塵爆発だったということを皆さんから教えて頂きました。ありがとうございます!
そしてラスボスとの一騎打ち。
相手は高台にいますから下へ降ろすのか、自分が上から行くのかどっちかですよね。
マッコールの作戦は後者でした。敵はアパートの隣人マイルズを人質にしており、車のトランクに入れてたんですよね。それを高台から銃で狙ってマッコールと駆け引きしてたんですが、それもマッコールにとっては朝飯前みたいな感じで敵が高台からトランクを狙おうとすると車のタイヤを銃でパンクさせることで標的をずらすんですよね。
敵がマッコールを探してるうちに、前もって切れていた電線が敵にぶつかりうろたえます。
そのわずかな時間を使ってマッコールは高台へ向かい、いよいよ対決。
一応相手もイコライザーってキャッチコピーで言っちゃってるので、同等の力だと思ったんですが、マッコールに右内腿にナイフでかすり傷作ったくらいで、あとはマッコールさん圧勝です。
1分も戦ってないんじゃないかなこれ。
最後に
今回こんな道具使って~からこういうバトルでしたって流れをダラダラ書きましたが、要するにマッコールさん、前作以上に強すぎです。
ほぼ追い込まれてるところありませんw
もう人質がいるってのに、何の迷いもねえんだもんw
結局今回も19秒で敵を倒してるシーンないし、もはや時計も段々見なくなってるし、マッコールを取り巻く人物との関わりが本筋にうまく絡んでいないってのもちょっと残念でしたね。
今回マッコールがマイルズを巻き込んでしまうような形でしたが、前作のアリーナとの関わりのように、相手によってマッコールが変化していく流れの方が僕は良かったなぁと。
まぁ前作と同じやり方にはしない方がいいのかも、ですが。
他には、前作でマッコールを覚醒させるきっかけを作ったアリーナが、今回歌手になって活躍しているみたいなのを見せてくれても面白かったと思うし(壁にポスター貼ってるとか街の大型ビジョンに映ってるとか)、夜中に読書しに行くあのダイナーも今回出てこない。
せっかくの続編なんだから何か前作との接点だったり、あれからどれくらい経ったのかみたいな描写を見せたらちょっとワクワクするんですけどね~。
あと結局あの4人は誰に雇われてたんですかね?
自らやってたわけじゃないですよね?
そこは叩きに行かないのか、とちょっと疑問。前作は黒幕まで倒しに行ったのに。
悪に走るものには、一度立ちならせるための選択を与え、また将来に希望を持つ者が道を踏み外そうとしたら、手を差し伸べる。
過去の経験から正義を全うしようとするマッコールが、今回さらに強く怖くそして優しい面を見せてくれた作品だったのではないでしょうか。
そして彼のような男がいれば、悪い奴も減るし悪い奴にならないよう更生できると思います。
ただせっかくデンゼルワシントンがシリーズ熱望したんだから、もうちょっと娯楽要素があってもいいかなぁと、我儘言わせてくださいw
というわけで以上!あざっした!!
満足度☆☆☆☆☆★★★★★5/10