ぼく勉 問82 感想「隔絶された先人は時に目前の[x]に葛藤する」
『ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意
今週の『ぼく勉』はあしゅみー先輩回です。
いやー最近のあしゅみー先輩は実に素晴らしいですね。オープン前のメイド喫茶で2人きりになれば「ドキドキする?」ときたもんですよ。えぇ...、ドキドキします!むしろ普通の男子なら色々期待をしてしまうのが筋というもの。
でも、そこは成幸くんですからね。現状では、年上のお姉さんにからかわれて顔を真っ赤にしてしまってるだけ...という健全なるドキドキであります。本当にどっちがヒロインかわからなくなりますな。もはやあしゅみー先輩が成幸くんを攻略してるように見えてしまうあたりもこの2人の関係性のニヤニヤポイントと言えるのでしょう。
そして、あしゅみー先輩もそこら辺は重々認識しているんですよね。
「2人きり」になっても「そういう」ことが起こらないと思ってる。普通に考えれば年頃の男女が「2人きり」になれば色々警戒してしまうものですけど、成幸くんに関してはそういった心配を全くしていないんですね。
だからこそ、この”からかい”は成立する。60話の「セナカフキン君」なんてまさにそういう関係性が示されていたわけですから。きっと、この関係性こそが彼女のヒロインとしてのスタンスを考えるうえでのキモになるんじゃないかなぁ...。
特別な「信頼」を越えて、「恋愛」感情は生まれるのか。そんなことを考えながら、今週のお話を振り返ってまいりましょう。
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ぼく勉 82話:あしゅみー先輩のドキドキ密室大事件!
というわけで、今週は密室で2人きりになってしまった成幸くんとあしゅみー先輩のお話が描かれていました。
まぁ、密室があれば閉じこめられるのが定石ですからね。密室はいつだって事件が起こる場所。ミステリーとラブコメではそう決まっているのです!もはや常識と言っても過言ではありません。
例えば、学校の教室にあるロッカーとかね。あれは一説によるとラブコメ漫画のために取り付けられるようになったという噂があるくらいですから。
あんなもの普段は何の意味もないけど、ラブコメでは実に素晴らしい働きをしてくるんですよねぇ...。あのサイズ感、年頃の男女が2人きりで閉じこめられることを想定した設計になってるとしか思えないですし。(...などと意味不明な供述をしており...)
しかし!今週の密室現場はおトイレですからね。
もうスタートから笑わされるっていう...。開幕の時点でフィニッシュが何となく察せてしまうあたり、強烈な舞台設定ですよ。やはり筒井先生は天才でござったか....。
実にレベルが高いプレイと言わざるを得ません。先々週、先週もまぁ、あしゅみー先輩は大活躍だったわけですが、今週も凄いな....。さすがメイドさんは働きものですね。メイド衣装におトイレを我慢しながら肩車までこなされるとは本当に恐れ入りました...。
す、凄い・・・
もう本当にノリノリです。肩車に乗ってるだけあって展開も超ノリノリ。ダクトから脱出しようとすれば、あしゅみー先輩の苦手なげっ歯類とこんにちは...とかね...。世界が意志を持って成幸くんたちをくっつけようとしているとしか思えません。
余裕があった時は自ら太ももをチラ見せしてきてからかっていたのに、余裕がなくなったら、太ももで「ギュウゥゥ」ですよ。あれもう完全に胸が当たってると思うのですが...。いやぁー、実に青春してますなぁ...。(ぶっとんでますなぁ...)
気になる二人の距離
しかしまぁ、まさかここまでくるとは...。「密室」で「2人きり」で「肩車」で「おトイレプレイ(未遂)」という連コンボ。 不可抗力とはいえ、そろそろ責任の一つでも取らないといけない領域まで来てるのではなかろうか。
ラブコメ漫画には「カップル系」と「ハーレム系」の2タイプがあって、『ぼく勉』は大別的には後者ということになるのでしょうけど、個別回のお話としては、もう「カップル系」の内容に近いんですよね。要するに、「君たち、早く付き合っちゃえよ!」という展開です。
特に成幸くんは(ムッツリスケベ的な面もありますが...)、基本的にはとても頑張り屋で良い子なので、読者的には当然、自分の推しヒロインと結ばれて欲しいと思うことでしょう。少なくとも僕は完全にそうですし、もちろんそういう魅力を感じられる主人公像はラブコメ的には大正解です。そうじゃないと感情移入が難しくもなりますし。
でも、だからこそ切ないってのもあるんですよね。無論今更語るべくもなく、それこそが多対一ラブコメの醍醐味ではあるのですけど、『ぼく勉』は各ヒロインの個別回にしっかりと尺を取る作品なだけにそういう切なさがとりわけ強くなるのかもしれません。
そういうわけで、今後の成幸くんとあしゅみー先輩の距離がどうなっていくのかも気になるところ。
今週のお話は、「密室」という舞台装置を用いることで、2人の物理的な距離を近付けたわけですが、恋愛的な(=心の)距離が近付いたかというと...、うーんどうなんでしょうねぇ...。
「特別な」後輩と先輩という今の関係性を原点にした時に、このままのスタンスでいくのか、はたまたあしゅみー先輩が本気で成幸くんのことを恋愛的な意味で好きになるのか。
もし後者なら、今回は吊り橋効果的にはドキドキ感の強い回だったので、ここで少しは距離が縮まったのがわかるような展開があってもよかったのかもなぁ...と思わなくもなかったり。まぁ、筒井先生なら上手くやって頂けると思っているので今後の展開に期待ですね。
つ・ま・り!今回の感想を総括すると...、
次週は文乃さん回!?
来週は久しぶりに文乃さん回が来そうでテンション上がりますねってことです!
もう3週も連続で文乃さんが登場しなかったので、危うく栄養不足で動けなくなるところでしたよ。危ない、危ない。来週は「ぎこちないうるかと成幸くんの間に、文乃さんが...」ということなので神回になることはもう決まったも同然ですね。
2人の仲を近付けようとして、でも自分の秘められた気持ちに少し影響が出てきてしまって...という感じなのかな。あぁ、それいいな...。というわけで筒井先生どうかよろしくお願い致します!(土下座)
※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志/週刊少年ジャンプ」より引用しております。