トップ > 静岡 > 10月6日の記事一覧 > 記事

ここから本文

静岡

台風影響で農協直売所の野菜品薄 価格高騰など懸念

野菜の入荷が滞り、開店時から品薄状態の店内=浜松市天竜区二俣町で

写真

 台風24号の影響で、県西部を中心に、農協の直売所などの野菜売り場で品薄が続いている。ビニールハウスの倒壊や風雨による塩害で、主に葉物野菜の被害が広がったためだ。

 浜松市天竜区の直売所「天竜山の市」では開店時に棚いっぱいに並ぶ野菜が少ない。十月初旬はもともと葉物が少ない上、台風被害が重なり、平年の三分の一に。コマツナはここ数日入荷がなく秋ナスも減った。

 磐田市の「ファーマーズマーケット磐田南部どっさり市」でも、ホウレンソウやコマツナなどが減り、平年の六割に。店長の近藤弘一さん(53)は「農家が大変で現状は厳しい」。一日は停電で営業できず二日に再開したが、日ごとに入荷が減少。被害を受けた作物を植え替える農家も多く、冬場の葉物にも影響が出かねないと心配する。

 JAとぴあ浜松によると、管内の直売所でホウレンソウや夏野菜が塩害で品薄に。十一月中旬からの秋冬野菜は作付けしたばかりの苗が流されたり塩害で枯れたりし、今後の影響がより大きいという。担当者は「猛暑や台風、北海道の地震で野菜の単価が高い中、今まで以上に高騰が懸念される」とため息をつく。一方、県内外で店舗を展開する「マックスバリュ東海」の担当者は「物流の遅れで納品に影響は出たが、顧客に迷惑を掛けないように全国からそろえている」と話した。

(島将之、飯田樹与)

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

中日新聞しずおかの記事はこちら

新聞購読のご案内