谷村新司が語る、数々の伝説を生んだ「深夜ラジオ」

2018-10-03 (水) 20:00

プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「五洋ホールディングス presents SUNDAY BACK NINE」。9月30日（日）の放送は、前回、前々回に引き続きミュージシャンの谷村新司さんが登場。ラジオのパーソナリティとしても長きにわたり活躍する谷村さんとラジオにまつわるトークに花が咲きました。

◆深夜ラジオの思い出

丸山：谷村さんと言えばラジオのパーソナリティとしても活躍していますが、深夜ラジオでの思い出ってありますか？

谷村：今ラジオの聴取率って大体0.1％ぐらいでしょ？僕が深夜ラジオをやっていた頃は25％とかだったみたいんですよ。

丸山：僕が思春期の頃は、21時くらいになると好きなアイドルが出ているラジオ番組などを聴いて、だんだんと深い時間になって色物になっていくような雰囲気が大好きで。

谷村：リスナーはドキドキしながら聴いていたよね。いい時代だったもん。当時は、深夜にラジオを聴いている人なんてそんなにいないだろうと高を括って喋っていた。あるとき、「今度の土曜日の○時に大阪の中之島公園に録音機材を持って取材に行くから、この番組を聴いている人で集まろう」って冗談で言ったの。

丸山：まさか……。

谷村：当日に中之島公園に行ったら、おまわりさんがいて大騒ぎになっていた。ウン1,000人が公園から御堂筋のほうまで溢れてきていて……最初、“何かのイベントとぶつかった”と自分たちじゃないと思っていたんだけど、「ラジオ聴いてくれていたの？」と聞いたら「ウォーッ！」って。

丸山：今じゃ絶対にありえない。

谷村：（警察から）「今度やったらダメですよ。事前に申請してください」って。そのとき“こんなにたくさんの人が夜中に聴いてくれていたんだ”と初めて実感した。

丸山：当時はやりたい放題というか、生放送でも気にならなかったんですか？

谷村：それほど聴いている人はいないだろうっていう感覚でやっていたから。ドライバーの方たちがよく聴いてくれていたんだけど「今この番組聴いている方は“せ～の”でクラクション鳴らしてみましょうか。せ～の」と言ったら、そこらじゅうでクラクションが鳴ったみたいで、（局に）電話がかかってきて。ディレクターさんが始末書を出して……今だったら大変ですけど、ある意味良き時代でしたよ。

丸山：あれだけ毎回ワクワクして聴いていたのはそういうところにも魅力があったんでしょうね。

谷村：今は言えないことだらけですから。

◆西城秀樹さんは谷村さんのラジオ番組リスナーだった！

丸山：リスナーからはたくさんハガキとか届いていたと思いますけど。

谷村：ほとんど却下でしたよ。1週間で5万通くらいは届いていたかな。放送日の夕方には局に入って、深夜の本番前までず～っとハガキを読んでボツにしていって……最後に残る20枚はものすごい確率で、クオリティも高かった。

丸山：リスナーの声って面白いんですよね。

谷村：当時はハガキに命懸けていた学生がいっぱいいた。それがのちに放送作家になったりしてね。それで有名になったのは、秋元康さんとか。とんねるずの2人からは「ハガキを出していたけど1回も読まれなかった」って言われた。西城秀樹くんも僕の番組が好きだったみたいで「今度、放送局に行っていいですか？」って言うから、「ゲストで？」って聞いたら、「いや、ハガキ整理をしているところを横で見ていてもいいですか？」って。

丸山：えっ!?

谷村：西城秀樹くんは、それでスタジオに来ていたんですよ。ボツになったハガキを見ながらゲラゲラ笑っていた。

丸山：僕もそのシーン見たかったな～。大ファンがいっぱいいたんですね。話を聞くと、またもう1度やってほしい。これからは音楽でどんなことを伝えていきたいですか？

谷村：昔はモテたい一心で音楽を始めて、やがてプロになって自分たちのメッセージを届けたいと思ってやってきた。でも55歳になったときに感じたのは、もう自分のために歌うんじゃなくて喜んでくれる人のために歌おうと思ってからは、それがベースになっている。音楽が日常のなかにあるような場を作ることに貢献できたらいいなと思っています。

次回、10月7日（日）の放送は、サザンオールスターズの松田弘さんをゲストに迎え、お届けします。お楽しみに！

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聴取期限　2018年10月8日（月・祝） AM 4:59 まで

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【番組概要】
番組名：五洋ホールディングス presents SUNDAY BACK NINE
放送日時：毎週日曜 7：30～7：55
パーソナリティ：丸山茂樹
番組Webサイト：http://www.tfm.co.jp/backnine/
番組Instagram：@sundaybacknine_tfm/

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