【格闘技】井上尚弥、予備検診で上機嫌 心身ともに絶好調2018年10月5日 紙面から
ボクシングのトリプル世界戦(7日、横浜アリーナ)の予備検診が4日、東京都内で行われ、WBAバンタム級王者の井上尚弥(25)=大橋=、WBCライトフライ級王者の拳四朗(26)=BMB=ら出場選手はすべて異常なしと診断された。階級最強決定トーナメント、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズのバンタム級開幕戦でもあるメインイベントで初防衛戦をする井上は上機嫌。実現を願い続けてきた世代最強トーナメントへのモチベーションの高さと体調の良さを感じさせた。 対戦相手と対面し、減量苦もピークとなる試合3日前の予備検診。ピリピリするのが当たり前の場で、井上からは白い歯がこぼれた。「ヤバいっす。すっごい調子がいい。今までで一番いいと思う。どんなボクシングができるんだろうと楽しみで」。モンスターの異名通り、対戦相手を粉砕し続けてきた男が、バンタム級に上げて2戦目で体もでき上がり、自分でもわくわくするほどの仕上がりだ。 階級最強決定戦WBSSがいよいよ始まる。その対戦相手が、五輪2大会連続出場の元同級スーパー王者パヤノ(ドミニカ共和国)という誰もが認める実力者であることも、心を躍らせる。「パヤノはキャリアを感じる。アマチュアの実績もすごい(五輪2度出場)し、リスペクトしています。気を抜かずしっかり戦いたい」。検診結果は、身長がほぼ同じながら、井上がリーチで6センチ上回り、体のハンディはまったくない。 絶好調で最高の相手と対戦する井上が、10・7のリングで会心のボクシングを見せる。 (藤本敏和)
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