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で免疫療法に期待し続けている1乳癌患者
(3年前、巷の免疫細胞療法である、
自由診療の活性化自己リンパ球療法を
抗HER2モノクローナル抗体である分子標的薬の
ハーセプチン(トラスツズマブ)と併用で
再発転移予防に使用した経験者でもあります。
免疫チェックポイント阻害剤の適応拡大臨床試験
結果を、期待を持って注視してきたのは、
過去記事に書いた通りです)
として、素直に喜ばしく感じました。
メディア報道や、私のブログの読者さんの
出された記事などを見て、
報道の偏りに危惧を感じ、
の記事を発信しました。
再度書きます。
ノーベル医学生理学賞を受賞した
本庶佑先生、ジェームズ・アリソン先生の
受賞理由は、
「『免疫抑制の阻害』による
癌治療法の発見」
免疫細胞の表面に発現するタンパク質(分子)
「PD-1」(本庶先生)、
「CTLA-4」(アリソン先生)
が、癌細胞をやっつける免疫細胞の働きを
抑制している(ブレーキをかけている)
ことをを発見し、
それらの分子に結合して、免疫抑制を
阻害する薬剤
「免疫チェックポイント阻害剤」
(本庶先生チームと共同で小野薬品工業が
開発したのが
ニボルマブ=商品名オプジーボ、
アリソン先生チームと共同でブリストル・
マイヤーズが開発したのが
イピリムマブ=商品名ヤーボイ)
の開発に結びつけた、
というのが、受賞理由です。
免疫チェックポイント阻害剤は
その後、他の製薬会社も開発、臨床試験
を進めている最中です。
効く癌腫、効く人には画期的に効いて
寛解例が多数出ているのも事実ですが、
奏効率は2~3割であるのも事実。
効く人の見つけ方、適応の拡大を試している
進化させている途上、
というのが、現時点の状況です。
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私は中村祐輔先生の、ネオアンチゲンを
認識させたTCR-T細胞療法のにも
大いに期待しています、
過去記事
にも書いた通りです。
それは、現在、巷に溢れる、
自由診療クリニックが現在提供している
免疫細胞療法とは別物であることも、
警告させていただきます。
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中村祐輔先生には、
基礎研究
臨床研究・臨床試験
がスピードアップされること、
その枠組み作りの働きかけ、
にも期待しています!
本庶先生のノーベル賞を私が嬉しく
感じたのも、
免疫の基礎研究
現実的な癌治療の発見
が評価され、
基礎研究から実用化までの流れが
加速するんじゃないかな、
加速すればいいな、
という期待もあるからです。
※巷で金儲けのために免疫細胞療法を
行っている医師の金儲けに繋がることを
望んでいるわけでは、勿論ありません。