【プロ野球】阪神、元中日・和田さんを打撃コーチに招へいへ2018年10月5日 紙面から
阪神は4日、クライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅。巨人が広島に勝利したため、阪神はヤクルト戦終了を待たずして2年ぶりの4位以下が確定した。球団側はすでに来季巻き返しへ向けた検討を重ねており、まずは金本知憲監督(50)を続投させる方向で組閣を進行。不振が目立った打撃部門のテコ入れ策として、来季1軍打撃コーチに元中日の和田一浩さん(46)を招聘(しょうへい)する方針を固めた。他にも1、2軍スタッフの入れ替えを行うもようで、新体制へ向けて今後、細部を詰めていく。 CSを本拠地開催した昨年の2位を思えば、今季は思うようにいかない1年となった。この日、2年ぶりとなるBクラスが確定したものの、球団側は3年契約2年目となる金本監督を続投させる方針。育成路線を継続した上で、巻き返しを図っていく形となる。 すでに来季に向けて、今季の反省と金本監督の意向も踏まえながら、組閣作業に着手している段階だ。今季の低迷の一因には、打撃陣の不振があった。若手が経験を積み、来季につながる成長もあったとはいえ、その課題を解消していく必要がある。その一手が、和田さんの招聘となる。 今季の1軍の打撃部門は、片岡ヘッド兼打撃コーチと平野打撃コーチが担い、情熱を注いで若手の育成に携わってきた。ただ、2人は共に左打者。チームとしてもこの試合までの558得点はリーグ最下位で、チーム打率2割5分4厘はリーグ5位。そういった今季の打撃不振の打開策の一つとして、新たに右打ちのコーチの必要性が高まる流れとなった。 球団幹部は組閣に関して早くから「外部招聘については考えていかないといけないかなと思っています」と話していた。OBの枠にとらわれずに幅広く複数の候補をリストアップした中で、現役時代の実績なども含めて和田さんに一本化した。 和田さんは現役19年間で、通算2050安打で319本塁打を記録している。在籍した西武と中日では、それぞれで優勝に貢献。実績は十分で、西武時代の2005年には首位打者と最多安打のタイトルも獲得しており、中日時代の10年にはMVPも受賞した。 ◆大学の先輩、後輩15年に引退後は野球解説者に転身。努力を積み重ねた現役時代の経験は、初めてとなる指導者としても生きてくるはずだ。阪神のOBではないものの、金本監督とは東北福祉大の先輩、後輩の間柄で信頼関係にある。新たな風を吹き込む存在として、期待が集まる。 また、他のスタッフに関しては矢野2軍監督の1軍スタッフ復帰案など1、2軍の一部入れ替えを実施する方向で調整中だ。昨年の2位からの低迷を受け、来季は今季以上に結果も求められる1年となる。
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