笠原、侍ＪＡＰＡＮ候補入り

　「２０１８日米野球」（１１月９日開幕、東京ドームほか）に臨む侍ジャパン候補に、中日の笠原祥太郎投手（２３）がリストアップされた。新潟医療福祉大時代にはあと一歩、届かなかった日の丸をたぐり寄せた２年目左腕。先発予定の５日の阪神戦（甲子園）で今季６勝目を狙う。

　成長著しい２年目左腕にこれ以上ない舞台が用意されそうだ。現役バリバリのメジャーリーガーと真剣勝負を繰り広げる日米野球。その日本代表に笠原の名前が挙がっているのだ。「僕は何も聞いていないです」と話したが、日の丸への思いは強いはずだ。

　新潟医療福祉大４年だった２０１６年、大学日本代表選考会のメンバー５０人にも選出されたが落選。直後に行われた第４０回日米大学野球選手権の開催地の一つが、地元のハードオフエコスタジアム新潟。ボールボーイをしながら「僕には遠い世界だな…」と思っていたという。７月１３日の第２戦は先発・柳が７イニング１２奪三振で無失点、京田が決勝打を放ち１－０で勝利。後にチームメートになる２人の活躍をスタンドから見ていたあのころから２年余り。遠かった世界を己の腕でたぐり寄せた。

　笠原は１０月５日現在で５勝４敗、防御率４・３５。今季は開幕ローテーションに名を連ねながら、勝ち星に恵まれず５月中旬に２軍落ちも経験した。しかし後半戦に入った７月２４日のＤｅＮＡ戦（浜松）で今季１勝目を手にすると一気に５連勝。９月７日の広島戦（ナゴヤドーム）では３安打でプロ初完封勝利。先発ローテーションの一角に定着した。