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長期金利0.15%に上伸、昨年2月以来の水準-米債大幅安受け売り優勢

  • 先物は一時149円97銭、日中ベースで8月3日以来の安値
  • 従前に比べ内外の経済環境や市況を反映しやすいー三菱モルガン

債券市場の長期金利が0.15%に上伸し、昨年2月3日以来の高水準を付けた。前日の米長期金利が好調な経済指標を背景に急上昇した流れを受けて、国内債相場に売り圧力が強まっている。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の352回債利回りは、日本相互証券が公表した3日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)高い0.145%で寄り付いた後、0.15%まで水準を切り上げている。20年物や30年物などの新発超長期債の利回りも年初来高水準を更新しており、相場は総じて売り優勢の展開となっている。

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  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「円債市場では日本銀行の政策調整以降、イールドカーブコントロールが経済・物価情勢などに応じたある程度の上下金利変動を念頭に運営されている。円債相場は従前に比べて内外の経済環境や市況を反映した動きをしやすくなる方向に変わりつつある」と指摘。「昨日の米長期金利の上昇は、円債市場にとって素直に売り材料になる」としている。

  長期国債先物市場で中心限月12月物は前日比12銭安の150円05銭で取引を開始。一時は149円97銭と、日中取引ベースで8月3日以来の安値を付けた。

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