本庶佑先生がノーベル賞を授賞した研究、
授賞に繋がった免疫療法は、
「免疫チェックポイント阻害剤」
です。
巷の自由診療の免役細胞療法ではない点、
注意が必要です!
※私は、医師でも研究者でもないので
巷の自由診療の免疫細胞療法の
全てがインチキとまでは断定できません、
しません。
(ので、今回は、全てがインチキと述べられている、
押川先生の記事のリブログは控えさせて
いただきました。
また、ここにも念のため書いておきます。
私は、巷のリンパ球療法を
ハーセプチンに追加して試した経験はありますが
藁と十分理解した上で試したから、
後悔もしていないし詐欺だとも思っていません。
一方、他人には軽々にお勧めもしません。)
しかし、結果の数字が出せていない点は
注意が必要です。
免疫の仕組みや療法を素人なりに学んだ
私の個人的な感覚では、
過去にも書いたかと思いますが、
T細胞を増やしてもどす療法では
癌細胞の悪性度が高くて多様化していると
T細胞が狙える1つの目印を付けても
耐性を獲得した癌細胞が生き残れば
再発する、の、イタチごっこになる気が
します。
(次々目印を発見してくれ~、
それで、母体が生き延びよう、
という手はあるかと思いますが、
研究開発に時間がかかるし・・・)
無差別に癌をやっつけられるNK細胞は
活性化して増やすには
一人数千万円レベルで治療を
継続しないと結果は出せないと思う。
以上は、巷の、自由診療の免疫細胞療法
の話。
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ここからが、ノーベル賞対象となった
免疫チェックポイント阻害剤の話。
これも全ての癌が治るわけではない。
奏効率は、ならせば、2~3割程度。
(因みに昔ながらの殺細胞性抗がん剤も
その程度かそれ以下の臨床試験結果が多いのも事実)
ただ、画期的に効いた時の効果が凄い。
時々リブログさせていただいている
押川先生も引用されていますが、
最新の「免疫チェックポイント阻害剤」
の開発・承認動向は、
各製薬会社のHP(決算資料、IR等)から
情報を拾う手間が省け、また、
図表で分かりやすくまとめられている、
AnswersNews(株式会社クイック)の
をご紹介させていただきます。
編集長の前田雄樹様より、リンク・引用の
ご了解をいただいております。
前田様より
「玉石混淆の癌情報を憂いているのは
私も同感です。ブログの読者の方に、
ぜひ正しい情報を伝えていただければ
と思います。
今後もし同じようにリンクや引用を
なさりたい場合は、(みゆは)
出典さえ明記していただければ
自由に行っていただいて結構です。」
作用機序
私も過去記事で文章では書きましたが
分かり易い図にまとめられていますので
こちらをご覧下さい。
ざっくり言うと、どの分子に働く薬剤か。
作用機序別の薬剤と開発・販売製薬会社
乳癌で臨床試験中の薬剤、製薬会社
・乳癌は、まだ、保険適応の
免疫チェックポイント阻害剤はなし。
・乳癌を対象に臨床試験が進んでいるのは
キイトルーダ(ペンブロリズマブ)と
テセントリク(アテゾリズマブ)のみ。
いずれも、トリネガ。
おっと失礼しました、以前紹介した
HER2陰性の
再発転移まで5年以上経過した
転移性乳癌対象に、オプジーボが
2018/2月から第2相試験を始めた。
※オプジーボ+アバスチン+パクリ
(責任研究者:虎の門病院の高野先生)
HER2陽性乳癌は、直前にご紹介した通り、
第一三共がキイトルーダと組んだところ。
まだ、これから、欧米で第1相試験。
オーストラリアで、HER2陽性乳癌に
対するキイトルーダの第1・2相試験
の実施結果が出ている(母数が少ないが)
・国内でオプジーボ、ヤーボイを
使っているのは、ほぼ、
自由診療のクリニック。
結果をきちんと公表して欲しい!
・テセントリク(アテゾリズマブ)は、
何度か過去記事でも書いた通り、
転移性1st lineおよび
手術不能局所進行乳癌(ステージ3B、C)
この表にはないけどアジュバント
(術後再発転移予防)の
臨床試験もやっている模様。
・2018年度に認可申請予定。
(転移性と手術不能局所進行のみで、
アジュバントは結果が出るまで時間が
かかるから、もっと先だと思われる)
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私のブログの関連過去記事
第一三共』
※シクロホスファミド(元祖抗がん剤)
+IL-2(免疫賦活剤、直接投与)
+(キイトルーダ) 使われてはいる
+ネオアンチゲン認識T細胞療法
その他、
「5.アテゾリズマブ治験事例」テーマ
に格納した記事も、
よろしければ、ご覧下さい。