『男色比翼鳥』巻1の2の続きだよ♪
奥村幸手軒の男色バンザイトークの続きだよ!
※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しております。
男色比翼鳥 6巻. [1] - 国立国会図書館デジタルコレクション
※画像はクリックすると拡大します。
【翻刻】
がめかし何も程(ほどの)きりやう仁古しへハわれにひとしき少
年(ねんの)すき人かほど(の)事くらきにハあらねど若道のあり
がたき諸分咄申さん抑男色の始りといつは天竺
にてハ釈尊(しやくそん)やしゆだらのびたついたるぬれをきろふ
て灵鷲山(りやうじゆせん)に分(ハけ)入曠仙(あらゝせん)人につかへ昼夜をわかぬき
うくつに彼うら門のいきを覚へ是よりあなんもくれんな
どゝいへる若僧を愛し穴犯経(けつぼんきやう)あまねく三十三天に
ひろめ給ふ大唐(もろこし)にてハいまだ此ミち渡らざりしをあり
がたくも観世音慈童(じどう)と云る美少(びせう)人とあらわれ穆王(ほくハう)
になづミてより衆道(しゆどう)ぬれとうどにはつかうす和朝(わちやう)にてハてん
ち始り國常立尊(くにとこたちミこと)三代ハ陽(やう)の道斗にて衆道さかんな
りしを天神四代より陰陽(いんやう)ミだりに成男女の神出
※赤字が前回のくずし字クイズの答えです。
【現代語表記】
咎(とが)めかし。
何(いずれ)も程(ほど)の器量仁[人]、古(いにしえ)は、我に等しき少年(ねん)の好き人、かほどの事暗きには非(あら)ねど、若道の有り難き諸分け咄し申さん。
抑(そもそも)男色の始まりと言っぱ、天竺にてハ釈尊(しゃくそん)、耶輸陀羅(やしゅだら)のびたついたる濡れを嫌うて、霊鷲山(りょうじゅせん)に分(わ)け入り、曠仙人(あららせんにん)に仕え、昼夜を分かぬ窮屈(きゅうくつ)に、彼の裏門の粋(いき)を覚え、是より阿難(あなん)、目連(もくれん)等(など)と言える若僧を愛し、穴犯経(けつぼんきょう)遍(あまね)く三十三天に広め給う。
大唐(もろこし)にては、いまだ此の道を渡らざりしを、有り難くも観世音、慈童(じどう)と言える美少人(びしょうじん)と現れ、穆王(ぼくおう)に泥(なず)より、衆道(しゅどう)濡れ、唐土に発向(はっこう)す。
和朝(わちょう)にては、天地始まり国常立尊(くにとこたちみこと)三代は、陽(よう)の道計にて衆道盛んなりしを、天神四代より陰陽(いんよう)乱(みだ)りに成り、男女の神、出
【さっくり現代語訳】
[それはいい]質問ですね。
あなた方ほど優秀で、かつては私と同じぐらいの少年好きだった方が、これぐらいのことはご存知かと思いますが、男色がありがたい理由を説明しましょう。
そもそも、男色の始まりは、インドではお釈迦様が、耶輸陀羅(やしゅだら)[釈迦の出家前の妃]にイチャつかれるのが嫌で、霊鷲山(りょうじゅせん)に分け入り、阿羅邏(あらら)仙人に教えを求めました。
すると、昼も夜もたえず窮屈な穴を攻められ、この裏門を使った情交の素晴らしさを覚えたのです。
これを機に、お釈迦様は、阿難(あなん)や目連(もくれん)などという若い僧を愛し、穴犯経(けつぼんきょう)[血盆経(けつぼんきょう)のもじり]という男色の教えを、三十三天[仏教における天界の一つ]すみずみまで広めなさいました。
その頃、中国では、まだ男色は伝わっていませんでしたが、ありがたくも観世音菩薩様が慈童(じどう)という美少年に姿を変えて、穆王(ぼくおう)に愛されたことにより、男色という色恋が中国でも盛んになったのです。
日本では、この世界が始まって、国常立尊(くにとこたちのみこと)から三代は、陽という概念しかなく、男色が盛んだったのですが、四代目の神様からは、陰と陽が入り混じって、男女の神が[「陽」は「男」、「陰」は「女」のことも意味する][このあたり『男色大鑑』序を利用]
【解説】
奥村幸手軒は前回からかなり適当で酷いことを言っていますが、あくまでも江戸時代の大衆小説なので、そのあたりは大目に見てやってくださいね♪
奥村幸手軒の話はまだ続くようです。。。
次回予告とくずし字クイズ
三つ目コーナー
お釈迦様のエピソードのあたり、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、直接的な表現を避けて訳した結果ですので、そこんとこご了承ください。
そっか、「お尻の穴」とか「肛門」とか言うのは避けたんだね!
だから、言うなって!
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