妻とはもう何年も男女の関係にはなれていない。
何度か誘ったことはあるが、「頑張ってください」という意味不明な返答ではぐらかされただけだった。
その後何かを頑張った気がするが何かが改善することはなかった。
これ以上何を頑張ればいいのだろう。
そもそもどうして僕が頑張らなくてはならないのだろう。
妻は不倫した女性の報道を見ると「親になったなら女捨てなきゃだめだね」という。
ちょっとまって。何勝手に捨ててるの?パパの前では女でいてよ。パパはまだ男捨ててないし捨てられそうにもないよ。
そんな中、結婚する前に少しだけ好きだった女性と急接近するできごとがあった。
酒の席でのことということもあるが、いまさら完全に油断していた。
たまたま仕事終わりにお互いの時間があいたので、少し飲みに行こうという話になった。
誓って言うが、このときは本当に下心はなかった。
二人での食事が久しぶりということもあり、話す内容は昔のことばかりだった。
長年仕事を一緒にしてきたこともあり、苦労も多くともにしている。
そんな話をしているうちに、お酒はみるみる進んでいった。
二人ともがかなりフラフラになった頃、手洗いから帰ってきた女性が突然後ろから抱きついてきた。
笑いながら悪ふざけのような様子ではあるが、その時ふいに「あー、好きだったのにな!結婚しちゃうんだもんな!」と言ってきたのだ。
結婚するちょっと前にも二人で食事に行ったことがあるが、そのときにも同じように酔っ払ってしまい、次の日からお互いがなんとなくギクシャクしてしまったことがあった。
僕はそれですっかり嫌われてしまったものだと思いこんでいた。自分だけの一方的な好意なのだと、自分から身を引いてしまったのだ。
妻との距離が遠くなっていたこともあるが、不意に背後から抱きかかえられた瞬間の心地よさは、なんだか長い時間忘れているような安らぎを感じさせてくれた。
何も抵抗しないでいると、彼女から笑いが消え腕の締め付ける力が少しずつ強くなっていった。
僕はどうしていいかわからず、彼女の頭をひとなですると「嘘つけ!」と一言強がった。
彼女はそれを受けて一瞬おどけた様子を見せると再び自分の席に戻った。
その後は何を会話したかも覚えてないが、会計を済ませるとろくに見送りもせず、フラフラとした足取りで家まで帰ったように記憶している。
翌朝、妻からは深酒したこと、帰りのコンビニで買って帰った弁当で部屋中が臭いことの説教から一日が始まった。
妻から冷たい言葉と視線を突きつけられるたびに、彼女に背後から抱きしめられた時の心地よさが蘇った。
以前のような気まずい空気になってはまずいと、とりあえずこちらが飲みすぎてしまったことの非礼を詫びるメールを彼女に送った。
明るい様子で帰ってきた返事を見る限り、とりあえず気に病んでいる様子はなかった。
あの日、ろくに見送りもしなかったのは、おそらく、そのままもう少し一緒にいれば間違いなく彼女の家まで行ってしまったであろう自覚があったからだ。
そして、彼女もそれを拒むことはしなかっただろう。
おそらくこのまま次の誘いのメールを送れば彼女は喜んで受け入れてくれるのではないだろうか。
飲みすぎたことも弁当で部屋中をくさくしてしまったことも素直に謝った。
でも、妻の不機嫌はまだしばらく直りそうもない。
妻に対する愛はあるが、自分の男の部分だけが黙殺されてしまっている日常は正直に辛い。
あと僕は何を頑張れば、妻は女性を取り戻してくれるのだろう。
こんな虐げられた毎日を強いられながら、浮気をすれば男性だけが罪に問われるのは納得ができない。
お願いだからもうそれ以上冷たくしないでくれ。お願いだから、もうそれ以上優しくしないでくれ。
でないとあとは自分を傷つけることしかできなくなってしまいそうだ。
レスは離婚理由になるしさっさと離婚したら?まあその不倫未遂相手ともレスにならない確証はないけど
自分の幸せを思うなら離婚するしかないと思う。 何をどう頑張ったって基本奥さんが女を取り戻すことは無いだろうし。 それでも良しとするかどうかだね。