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肉を食べてハッピーに!

肉を食べてハッピーに!

肉には必須アミノ酸をはじめとする、人の健康維持に必要な多くの栄養素が含まれていますが、食肉のメリットはそれだけではありません。実は、食肉には「人を幸せにする」効果もあるのです

牛肉や豚肉の脂肪には植物油にはほとんど含まれていない、必須脂肪酸の1つであるアラキドン酸が含まれています。アラキドン酸の一部は脳内で「アナンダマイド(アナンダミド)」という物質に変化しますが、この物質は別名「至福物質」とも呼ばれ、幸福感や高揚感をもたらすことが知られています。このメカニズムによって、私たちは肉を食べたときに「幸せだなあ」と感じるのです。

ただし、アナンダマイドの原料となるアラキドン酸を摂取するためには、脂肪を適度に含んだ肉を食べる必要があります。「とろけるような霜降り肉を食べると、たまらなく幸せな気分になる」という人が多いのも、この辺に理由がありそうです。

また、アナンダマイドには、リラックス効果や記憶力増進など、心身にさまざまな良好な効果をもたらす可能性があるともいわれており、今後の研究が期待されています

どんな食品でも食べ過ぎには注意が必要ですが、たまには、がんばった自分へのご褒美に和牛ステーキをほおばるもよし。霜降り肉を奮発して、家族ですき焼を囲むのもよいでしょう。肉の「ハッピー・ホルモン」で、毎日を生き生きと楽しく幸せに暮らしましょう。

  • このコラムの内容は「肉」一般についての学術的所見であり、当社製品の効果効能ではありません。
  • 東京農業大学/鈴木敏郎名誉教授の監修を得てエバラ食品工業株式会社が制作しました。

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東京農業大学 名誉教授 鈴木 敏郎(すずき としろう)先生

監 修

東京農業大学 名誉教授
鈴木 敏郎(すずき としろう)先生

プロフィール

1980年3月
東京農業大学大学院研究科農芸化学専攻(博士後期過程)終了(農学博士)
1981年4月
CSIRO(オーストラリア)食品化学部門食肉研究所へ2年間留学
1983年4月
東京農業大学農学部総合農産加工実習所助手
2003年4月
東京農業大学応用生物化学部食品加工技術センター教授
2007年4月
東京農業大学農学部畜産学科教授へ所属変更
2012年4月
東京農業大学農学部 学部長
2016年3月
東京農業大学退職
    4月
東京農業大学名誉教授 現在に至る

著書:食品加工技術概論(共著)、食肉・肉製品の科学(共著) 他

2016年4月現在