【ソウル時事】韓国・済州島で10~14日に開かれる国際観艦式に関し、韓国政府が自衛隊に対し、旧日本軍が使用していた旭日旗(自衛艦旗)を掲揚しないよう事実上、要請している問題で、李洛淵首相は1日、「植民地支配の痛みをまだ記憶している韓国人の心に、旭日旗がどんな影響を与えるのか、日本ももう少し繊細に考慮する必要がある」と述べた。

 李氏は国会答弁で「(自衛隊は)艦首に太極旗(韓国国旗)と日本国旗を掲げ、艦尾に自衛艦旗を掲揚する計画のようだが、国民はこれを問題視している」と指摘。自衛艦旗を掲げて参加する場合「さまざまな対応を検討している」と語った。

 韓国海軍は先に、日本など参加国に対し、「自国の国旗と太極旗の掲揚が原則だ」と通知していた。これに対し、小野寺五典防衛相は「(自衛艦旗)掲揚は国内法令で義務付けられている」と強調、参加する場合には海上自衛隊の護衛艦に掲げる方針を示している。