櫻井翔 イチメン!

2018年9月24日

米中"貿易戦争"

「世界第1位」と「2位」の経済大国による
"貿易戦争"が泥沼化しています。

香港の新聞に掲載された風刺画。
トランプ大統領が壁を積み上げて
その奥で中国の象徴・パンダが複雑な表情をしています。
いま世界が注目している
アメリカと中国の"貿易戦争"を表したものです。

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日本時間の2018年9月24日午後1時1分
アメリカは中国からの輸入品5745品目に
10%の関税を上乗せしました。
これは何を意味するのでしょうか?

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そもそも高い関税をかけるということは
アメリカに入ってきた中国製品の値段が
高くなるということです。
中国にとっては、アメリカに「輸出しづらく」なります。

今回、対象となった品目はたとえば「うなぎ」
「シャンプー」「化粧水」
「トイレットペーパー」といった日用品。
「カーペット」さらには「自転車」も対象となっています。
食品から生活用品まで様々です。

なぜアメリカは中国からの輸入品に
高い関税をかけるのでしょうか。

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きっかけは、アメリカ企業のIT技術が中国に盗まれ
中国でコピー商品が出回っていることなどです。

また、アメリカは中国に対して
およそ42兆円にのぼる貿易赤字を抱えています。
トランプ大統領は
「中国にアメリカは食いものにされている」
と訴えています。
同時に、「中国に世界経済の覇権を奪われたくない」
という思惑もあるとみられています。

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このためアメリカは
まず2018年7月に
中国からの輸入品に高い関税を上乗せ。
すると中国も報復措置として
同じ額のアメリカからの輸入品に高い関税をかけます。

先月には
アメリカが"第2弾"を発動すると中国もそれに報復。

そして24日、アメリカは"第3弾"として
これまでで最大の22.5兆円相当を対象としたのです。
これは中国からのすべての輸入額の、
およそ半分にあたります。
中国も24日即座に報復として
6.7兆円相当の関税上乗せを発動しました。

さらに、トランプ大統領は
およそ30兆円相当の中国製品に対する
"第4弾"を予告していて
そうなれば中国からの輸入品ほぼすべてが対象となります。

この"貿易戦争"に
アメリカ国内の受け止めは割れています。

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この政策を支持する人からは
中国からの輸入が減る分、
「中国に奪われた仕事が戻ってくるのではないか」という
期待の声が聞かれます。
一方で、多くの人は
「中国から安いモノが入ってこないと困る」と
考えています。
影響はじわじわと日本にも迫っています。

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日本の製造業の中には、
日本国内よりも安いコストで作れる中国に
生産拠点を構えている企業があります。
そこからアメリカに輸出するケースがありますが
関税が高くなれば中国で作るメリットは減ってしまいます。
このためアメリカ向けの製品は中国ではなく
他のアジアの国や日本での生産にシフトする
動きも出てきています。

この泥沼の争い、着地点はまったく見えていません。

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アメリカの通商代表のライトハイザー氏は
"対中強硬派"として知られています。
ある通商関係者は、
「中国を叩きつぶすことしか考えていない」
と話しています。

対する中国政府は24日アメリカを批判する文書を発表。
「尊重、平等といった
 国際交流の基本ルールを放棄している」
などとしています。

2018年9月17日

敬老の日

2018年9月17日は
国民の祝日である「敬老の日」です。

まずはこちらをご覧ください。

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兵庫県多可町にある石碑です。
「敬老の日提唱の地」と書かれています。

敬老の日はこのまちで
1947年に行われた敬老行事が
きっかけでできたとされていて

当時は55歳以上の方を
集会所に招いてごちそうなどを
振る舞っていたそうです。

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そもそも敬老の日とは
「多年にわたり社会に
つくしてきた老人を敬愛し
長寿を祝う日」とされています。

最新の統計では
65歳以上にあたる「高齢者」の数が
およそ3557万人と去年より44万人増え
2018年も過去最高を更新しました。

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これは全人口の28.1%を占めていて
世界で見ても高齢者の割合は日本が最も高いんです。

高齢化が進む中敬老の日に対する考え方にも
変化が出てきてます。

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「敬老の日を何歳から祝うか」
聞いたアンケートでは
平均で68.3歳からとなっていて
2013年より1.2歳上がる結果となりました。

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さらに
「敬老の日に両親になにをしたか」を
聞いたアンケートでは

1位が「何もしていない」で
会いにいったり連絡をとったりする人が
少ないことがわかりました。

仕事などでなかなか会いに
行けないという方も多いと思いますが
こういう機会を使って
顔を見せに帰ってみてはいかがでしょうか。

2018年8月13日

接見とは

今回、
弁護士との「接見」のあと逃走したと見られています。
こちらをご覧ください。

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事件とは別の警察署にある「面会室」の様子です。
刑事ドラマでもよく見かけますが、
この面会室で「接見」という行為が行われます。

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何かの罪を犯した疑いで容疑者が逮捕されると
多くは警察署に留め置かれ、取り調べを受けます。
この間、容疑者には法律に基づいて
家族や弁護士らに会う権利が認められています。
これが「接見」です。

ただし家族や友人に会うケースと
弁護士に会うケースで条件が大きく異なります。

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まず、家族や友人など一般人と接見する時には、
警察官が立会人として付きます。

また、都道府県警によって違いますが、
時間や回数も限られ、

例えば、
・平日の午前10時から午後4時まで
・時間は15分間
・1日1回1組まで
などと決まっています。

そして、逃亡や、
証拠隠滅のおそれがある時は、
裁判所が接見禁止命令を出すこともあり、
様々な制約があります。


一方、弁護士とのケースではほとんど制約がありません。

・警察官の立ち会いは付かず、容疑者と弁護士だけで話せる。
・基本的に24時間、土日祝日、深夜でも接見できる。
・禁止命令が出ていても弁護士だけは接見できる。

と、広く認められています。

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このように「接見」は、
まだ罪が確定していない容疑者を守るための制度で、
そのため、他の誰にも聞かれることなく
弁護士と相談をすることができるのです。


しかし、今回は弁護士が退出したあと
誰も見ていない隙に、男は逃走を図ったとみられます。

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実は、面会室の作りや古さは、
警察署によって大きく違うといいます。

刑事事件に詳しい、
高橋裕樹弁護士によると
「アクリルやゴムが
劣化しているように見える面会室もあった。
ただ、間違っても破れるようなものとは思えず
今回は考えられない事態だ」ということです。

 

2018年7月16日

避難生活の注意点

避難所での生活で困っていることについて
避難している方はこう話しています。

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「お風呂の場所が遠い」
「館内放送だけでは情報が分からない」
「人の動きが目に入ると目が覚めて眠れない」
 といった声が聞かれました。

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少しでも環境を良くしようと避難所では
クーラーや間仕切りの設置、段ボールベッドの導入、
また医療関係者が避難所内を回るといった
取り組みが進められています。

実は避難所に関して
いま注目されている国際基準があります。

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1994年にアフリカのルワンダで起きた虐殺では
虐殺から逃れた人が避難先の劣悪な環境で
亡くなる事態が起きました。

こうした反省などから国際的なNPOなどが
話し合って作られた基準です。

ひとり分のスペースは3.5平方メートル以上。
横になって寝返りをうてるくらいのスペースはあります。

トイレの男女比は1:3で
女性トイレを多めに設置する
といったことも書かれています。

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これにならって2009年にイタリア中部で起きた地震では
避難所として家族ごとにテントが支給されました。
中を見てみるとゆったりとしたスペースに
ベッドも置かれています。

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日本では2011年の東日本大震災の際、
スペースやプライバシーの面で課題が指摘されました。
それ以降、国際基準を参考にする動きが
見られるようになったといいます。

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また、避難所ではなく自宅に避難する方もいます。

豪雨で自宅の1階が浸水して2階で生活する場合、
次のような注意が必要です。

防災の専門家によると
まず1階から不審者が入らないようしっかりと施錠する。
もし窓が壊れていたら
ベニヤ板をあてるなど補修してください。
浸水して電気が使えない場合は
電池で動く扇風機などで暑さ対策をしてください。

避難所と違って周りに人がいませんので、
2階にいる家族に何かあったときに
駆けつけてくれる相手を決めておくことも大切です。

被災地では35℃を超える暑さが
少なくとも1週間は続く所があるとの予想もでています。 
体調には十分気をつけてください。

2018年7月 9日

水害でやるべきこと、やってはいけないこと

今回の大規模な水害では、
ご自宅が水や泥につかってしまい、
困っている方も多いと思います。

いま、やっておくと良いこと、
やってはいけないことを、お伝えしたいと思います。
(震災がつなぐ全国ネットワーク作成
「水害にあったときに」より)

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まず、もし住んでいる家が浸水してしまった場合、
その被害の様子がわかる写真を撮るのが大切です。

のちのち、自治体からの「罹災証明書」を受けたり、
保険会社に「保険金」を
請求したりする時に必要になります。

水や泥が引いて、安全を確保したのちに、
家の外は4方向から、浸水した深さがわかるように。

そして、家の中の状況も忘れずに
記録するようにしてください。

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もし、水につかってしまった自動車があったら、
絶対にエンジンをかけてはいけません。
一見問題なさそうに見えても、
火災や感電の恐れがあります。
むやみに触らずに、修理工場などに相談してください。

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また、現金、特にお札は、水や泥に浸かってしまっても
一定の条件はありますが、
銀行で新しい紙幣に換えてもらうことができます。

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そして、カビなどが生えやすい季節ですので、
自宅の床下や壁、フローリングなどの乾燥、
消毒が大切になってきます。

詳しいやり方については
「震災がつなぐ全国ネットワーク」
という団体が作成した手引きを、
「水害にあったときに」で検索することができます。

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