中村監督が「忍びの国」秘話 蓼科高原映画祭


撮影秘話や小津作品などについて語った中村監督

第21回小津安二郎記念・蓼科高原映画祭(実行委員会主催)は9月30日、閉幕した。最終日は、諏訪地方もロケ地となった「忍びの国」の応援上映が茅野市民館であり、同映画の中村義洋監督がトークショーを行った。台風の影響で夜の上映は中止されたが、9日間の期間中、全国各地から多くの映画ファンらが詰めかけた。

「忍びの国」は和田竜原作の歴史小説を映画化した作品で、「嵐」の大野智さんが主演。上映中の各シーンに合わせ、観客が思い思いに応援する「応援上映」が全国47都道府県で行われたことでも大きな話題になった。

映画上映はすでに終えており、久々の応援上映。今回の応援上映には中村監督も初参加するとあり、市民館には早朝から多くのファンらが全国各地から詰めかけた。上映中は、大野さんのイメージカラーの青色に光るペンライトや手製のうちわなどをそれぞれ手に持ち、思い思いに声援を送っていた。

上映後は中村監督のトークショーを開催。小津監督について 「映画を始めた学生時代は、小津作品は退屈でつまらない映画だと思っていたが、社会人になって見たら急激に面白いと思えてきた」と語った。大野さんとのタッグ2作品目となった「忍びの国」についての撮影秘話も語り、大野さんとの次回作をつくる考えもあることを明かし、ファンらに期待を持たせた。

大の大野さんファンで、同映画を134回見たという坂本利子さん=大阪府=と、中村監督のファンだという藤井久美さん=東京都=は、上映会で知り合った「忍び仲間」で、連絡を取り合って来場。「この日を楽しみにしてきた。何度見ても面白い」と話していた。

映画祭は9月22日に開幕。小津作品や長編アニメ、諏訪もロケ地になった作品、第58回(2017年度)日本映画監督協会新人賞受賞作品、市民リクエストと話題作の「みんなで観たい作品」など合わせて13作品が、市民館と新星劇場の2会場で上映された。

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