人気アイドルグループ「乃木坂46」で活躍する南房総市出身の高山一実さん(24)が千葉日報社のインタビューに応じ、故郷の思い出やアイドルの魅力、今後の抱負を語った。同市の観光大使を務め、ちばアクアラインマラソン2016のPR大使も経験。アイドルとしては、歌のほかに舞台や文筆など活動の幅を広げている。全国区の知名度を得た今も、言葉の端々から千葉愛があふれ出た。(政経部・金林寛人)
-観光大使を務める南房総市のPRポイントは。
「市内にある高山製菓の大福。ミュージカルで公演を重ねる間も、父親が差し入れてくれた。私はカボチャ味が好きで、みんなに食べてもらったら『すごくおいしい』と言ってくれた」
-地元での思い出は。
「夏になったら、海水浴。時間の流れが遅くて、のんびり過ごしていた。部活に入っていなかった高校の時は時間に余裕があり、一眼レフカメラで海を撮りに行ったり、毎日好きなことをしていた」
-写真が趣味。
「高校2年生の時にデジタル一眼レフを買って、修学旅行に持っていったら、写真部の人に『何でそんな本格的なカメラを持っているの』と不思議そうに見られた。今年の夏に40年ぐらい前のビンテージのフィルムカメラを買った。ボタンを押せばきれいに写るデジタル一眼レフと違ってすごく難しいので今、勉強中」
-2016年には、ちばアクアラインマラソンのPR大使も務めた。
「私がPR大使に決まったことをきっかけにマラソンを始めたファンの方がいた。お薦めした食べ物を食べてくれたり、私を通じて千葉県を知ってくれる人も多くて、すごくうれしい」
-学生時代は剣道に汗を流していたという高山さん。当時を振り返ると。
「中学生まではずっと剣道をやっていたので、休みの日も稽古で、髪の毛を伸ばせなかった。テレビで芸能人を見るとすてきだなと思っていたが、『自分が目指したいと思っても無駄だ』と夢を持たずにいた」
-芸能界入りのきっかけは。
「高校生で剣道をやめて、身なりを女の子っぽくしていくのに楽しさを覚えた。道重さゆみさん(元モーニング娘。)や山口百恵さんの映像を見て、アイドルが好きになった。最初はファンだったが、職業になったらすてきだなと思って応募したのが、乃木坂46。受かると思っていなくて、大学に進学する予定だった」
-アイドルの仕事の魅力は。
「魅力だらけだと思う。『好きだけど実際やってみたら違う』と、よくない想像もしていたが、剣道より辛かった事は一度もなかった。好きだと言っていたクイズやセーラームーンが仕事になったり、自分の好きがかなっていく仕事なので、それが一番の魅力かなと」
-小説執筆やミュージカルなど、活動の幅を広げている。
「今年と来年は、ずっとやりたかったことや今まで頑張ってきたことをカタチにする年なのかなと思っている。セーラームーンのミュージカルもその一つ。好きだからこそちゃんとしないといけないとも思う」
-今後の抱負は。
「気の済むまでアイドルをやっていく。剣道は10年やっていたが、あっという間に感じる。アイドルも7年続けてきたが、将来思い返したら7年しかやってないと思いそう。いままで人生の決断は自分でしてきて、悔いは残っていない。周囲の愛情に感謝しつつ、これからも自分で決断していきたい」
◆プロフィール 高山 一実
1994年2月8日生まれ。2011年、乃木坂46の1期生オーディションに合格。15年から南房総市観光大使。ちばアクアラインマラソン2016ではPR大使を務めた。16年には小説家としてデビューした。