1人のクリエイターを巻き込み、秋葉原は街ごと異世界へと転移した。
それが数年前の話だ。
突如として与えられた萌えカルチャーは異世界に強い衝撃を与えた。
それこそ、秋葉原が聖地と呼ばれ、美少女ゲームが神の与えた奇跡だと崇められるほどに。
そして今、その奇跡は??
異世界のクリエイターたちの手によって量産されていた。
そんな広告の溢れる秋葉原の片隅にエルフや獣人、魔族たちの集う開発室があった。
ここでは彼らによって、ひとつのゲームが作られていた。
しかし、スキルも足らず人材も足らず、発売延期は繰り返されるばかり。
いつしか永遠は、発売日にだけ宿るとまで言われるほどに。
ディレクターである主人公は考えた。
これはもう、ヘルプを呼ぶしかないと。
どこからかって? 決まってるじゃないか、無数のクリエイターのいる現世から「喚ぶ」んだ……!