「はやぶさ2」から新たな画像到着 初の動画も
ポール・リンコン、BBCニュース科学編集長
日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は27日、探査機「はやぶさ2」から小惑星「リュウグウ」に着陸した探査ロボットが撮影した最新画像を公開した。
2台の探査ロボット「ローバー1A」と「ローバー2A」から成る「ミネルバII-1」は日本時間21日午後にはやぶさ2から分離し、着陸に成功している。
新たな画像は、ごつごつとした大きな岩が一面に広がるリュウグウの地表の様子を、詳細を伝えている。
ローバーは現在、どちらも順調に稼動しているという。
ローバーはそれぞれ重さ1キロほどで、モーターで回転する内蔵ローターとリュウグウの低い重力を使い、地表を跳ねて移動する。
ローバー2Aはこの日、初の動画撮影にも成功している。
はやぶさ2は今年6月、3年半の航行の末にリュウグウに到着した。
21日にはミネルバII-1分離のために徐々に高度を落とし、高度60メートルまで接近した時点で、探査ロボットを分離した。
ローバーは広角カメラとステレオカメラを搭載しており、画像を送信する。また、ローバーの周囲に取り付けられた背骨のような突起はセンサーで、リュウグウの地表温度を測定する。
全長900メートルのリュウグウは、小惑星の中でも特に古い部類に入る。46億年前に太陽系が形成されたときの残骸とみられており、リュウグウを研究することで、地球の起源や進化が解明できると期待されている。