POPなポイントを3行で
- Maison book girl和田輪がVTuberに
- もしかして……彫刻とアイドルとVTuberって同じなのか!?
- 特別付録:和田輪さんのVTuber構築環境の図解も
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和田輪さんをご存知だろうか?
アイドルグループMaison book girl(ブクガ)のメンバーで、いつも眼鏡を外さない黒髪姫カットの彼女は、たびたび自身の趣味についてブログやTwitterで発信している。
最近は「バーチャルYoutuber(VTuber)が好きだ」と語ることが多く、8月12日、ついに自身制作の「バーチャルワダリン」によって、バーチャル世界に「受肉」した。10分でわかる 和田輪のMacBook Air受肉
筆者は、現役のアイドルが"バーチャル界でもアイドルデビュー"を果たしたことに衝撃を受け、今回インタビューを行った。
インタビューはやがて、彼女がずっと抱いていた表現活動のテーマにたどり着く。
取材・写真・文:白石倖介(コース)(外部リンク) 編集:ふじきりょうすけ
和田 そうですね(笑)。
MOSAIC.WAV…秋葉原系ポップソング「AKIBA-POP」を標榜する音楽ユニット。電波ソングの旗手であり、歌詞には秋葉原やコンピュータゲーム、インターネットミームが頻出。ユーモアを交えながら電子・電脳世界と現実世界を往来し、至近未来の希望を歌う楽曲が多い。
──それに感動して、取材に来ました。本日はよろしくお願いいたします。
和田 お願いします。
──Twitterでも言及していましたがブクガのファンの中には、突然のVTuber活動に戸惑う方もいらっしゃいますよね。
和田 「(VTuberという)流行り物に飛びついた!」みたいに見えるじゃないですか(笑)。
メンバーがそういうのに疎いタイプで「何やってるんだ?」みたいな感じでした。ファンにもそういう人多いよなと思って、今のうちに言っておこう、と(笑)。 ──ここでは、「ずっと物質にいのちを吹き込みたかった」と表現されていましたが、最初にそう思ったきっかけを聞かせてください。
和田 多分、自分が自分のままでほかに何も生まずに死んでいくのが嫌だったんだと思います。
自分がなりたいものになるか、存在してほしいものを生み出したいという気持ちがあって。それが、物質にいのちを吹き込みたい、っていう気持ちにつながっていったんだと思います。
──今回のバ美肉(※1)以前からこういった制作活動はずっとやっていたのですか? 美大に在籍していた過去があるとお聞きしたのですが。
和田 美大の彫刻科を1年で中退しました。
そもそも美大時代にやりたかったことっていうのが、「理想の見かけの人間をつくって、他人が触れられないような状況に置いたら、それは"人が黙ってそこに座って居る"という状態と同じではないのか?」っていうのをやりたくて。
※1バ美肉……「バーチャル美少女受肉」の略称。美少女のイラストや3Dモデルをアバターにして、バーチャル空間で活動する依り代を得ること。
──触れられないものをつくりたかった?
和田 触れられても良いんですけど、触られて中身が空洞なことに気づかれたくない。
もし本当に人体錬成ができたら触っても良いんですけど、それが叶わなくて似たような素材で見た目だけを取り繕うってことしかできなかったので。
シュレディンガーの猫的な、実際に触って、バリバリって開くまで、そこにいのちが宿っているかもしれないし、宿っていないかもしれない。そういうものをやりたかったんです。
でも技術的なところとか、材質とかの兼ね合いでそれが叶わなくて。それでダメだと思って大学は辞めちゃったんですけど。
──自身のテーマに沿った制作の限界が、素材や技術にあったんですね。
和田 あと、彫刻科を辞めた1つのきっかけとして、3Dプリンタが出回り始めた、っていうのがありまして。
パソコンとかで自在に作れるものを「実在として落とし込める手段」ができたっていうことは、私にとっては粘土とかのマテリアルをこねこねする必要はないのかな、って。
この分野で手に職をつけても後できっといろんな新しい技術とかが出てきて、私はそっちに惹かれるのかもしれないと思ったんです。
──その後、アイドルになるわけですよね。
和田 そこで出会ったのがアイドルという"媒体"だったというか……。
自分の生まれ持ったものがあるので、そのなかでできる範囲ですけど、お化粧したり、髪型や眼鏡を変えたり、きれいな衣装を着せてもらったりして、お客さんに触れるところを自分の手の届く範囲でコントロールできる。
……ってことは、それまで私がやりたかったことと同じなのではないかな、みたいなところがありまして……。
──表現活動のルーツが現在にまでつながっているんですね。
和田 でも、先に「これ良いじゃん、格好いいじゃん、超やりたい!」っていう気持ちが先行してて。後々取材とかで聞いていただいて、昔考えていたこととかがつながったりすることも多いです。
アイドルグループMaison book girl(ブクガ)のメンバーで、いつも眼鏡を外さない黒髪姫カットの彼女は、たびたび自身の趣味についてブログやTwitterで発信している。
最近は「バーチャルYoutuber(VTuber)が好きだ」と語ることが多く、8月12日、ついに自身制作の「バーチャルワダリン」によって、バーチャル世界に「受肉」した。
インタビューはやがて、彼女がずっと抱いていた表現活動のテーマにたどり着く。
取材・写真・文:白石倖介(コース)(外部リンク) 編集:ふじきりょうすけ
物質にいのちを吹き込む"バ美肉"
──「MOSAIC.WAVが10年前に歌っていた未来」みたいな活動をなされてますね。和田 そうですね(笑)。
MOSAIC.WAV…秋葉原系ポップソング「AKIBA-POP」を標榜する音楽ユニット。電波ソングの旗手であり、歌詞には秋葉原やコンピュータゲーム、インターネットミームが頻出。ユーモアを交えながら電子・電脳世界と現実世界を往来し、至近未来の希望を歌う楽曲が多い。
──それに感動して、取材に来ました。本日はよろしくお願いいたします。
和田 お願いします。
──Twitterでも言及していましたがブクガのファンの中には、突然のVTuber活動に戸惑う方もいらっしゃいますよね。
和田 「(VTuberという)流行り物に飛びついた!」みたいに見えるじゃないですか(笑)。
メンバーがそういうのに疎いタイプで「何やってるんだ?」みたいな感じでした。ファンにもそういう人多いよなと思って、今のうちに言っておこう、と(笑)。 ──ここでは、「ずっと物質にいのちを吹き込みたかった」と表現されていましたが、最初にそう思ったきっかけを聞かせてください。
和田 多分、自分が自分のままでほかに何も生まずに死んでいくのが嫌だったんだと思います。
自分がなりたいものになるか、存在してほしいものを生み出したいという気持ちがあって。それが、物質にいのちを吹き込みたい、っていう気持ちにつながっていったんだと思います。
──今回のバ美肉(※1)以前からこういった制作活動はずっとやっていたのですか? 美大に在籍していた過去があるとお聞きしたのですが。
和田 美大の彫刻科を1年で中退しました。
そもそも美大時代にやりたかったことっていうのが、「理想の見かけの人間をつくって、他人が触れられないような状況に置いたら、それは"人が黙ってそこに座って居る"という状態と同じではないのか?」っていうのをやりたくて。
※1バ美肉……「バーチャル美少女受肉」の略称。美少女のイラストや3Dモデルをアバターにして、バーチャル空間で活動する依り代を得ること。
──触れられないものをつくりたかった?
和田 触れられても良いんですけど、触られて中身が空洞なことに気づかれたくない。
もし本当に人体錬成ができたら触っても良いんですけど、それが叶わなくて似たような素材で見た目だけを取り繕うってことしかできなかったので。
シュレディンガーの猫的な、実際に触って、バリバリって開くまで、そこにいのちが宿っているかもしれないし、宿っていないかもしれない。そういうものをやりたかったんです。
でも技術的なところとか、材質とかの兼ね合いでそれが叶わなくて。それでダメだと思って大学は辞めちゃったんですけど。
和田 あと、彫刻科を辞めた1つのきっかけとして、3Dプリンタが出回り始めた、っていうのがありまして。
パソコンとかで自在に作れるものを「実在として落とし込める手段」ができたっていうことは、私にとっては粘土とかのマテリアルをこねこねする必要はないのかな、って。
この分野で手に職をつけても後できっといろんな新しい技術とかが出てきて、私はそっちに惹かれるのかもしれないと思ったんです。
──その後、アイドルになるわけですよね。
和田 そこで出会ったのがアイドルという"媒体"だったというか……。
自分の生まれ持ったものがあるので、そのなかでできる範囲ですけど、お化粧したり、髪型や眼鏡を変えたり、きれいな衣装を着せてもらったりして、お客さんに触れるところを自分の手の届く範囲でコントロールできる。
……ってことは、それまで私がやりたかったことと同じなのではないかな、みたいなところがありまして……。
──表現活動のルーツが現在にまでつながっているんですね。
和田 でも、先に「これ良いじゃん、格好いいじゃん、超やりたい!」っていう気持ちが先行してて。後々取材とかで聞いていただいて、昔考えていたこととかがつながったりすることも多いです。
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