同人女のたわごと

二次腐のあれこれ独り言です

なぜ固定はリバが苦手なのか(長文です)

また腐界隈のtwitterが燃えてた。というか、自爆テロで大爆発が起きてた。自ら火柱になる人一体何なのだろう。Mなんだろうか。

ともかく腐女子界のきのこたけのこである固定リバの喧嘩は、固定派に喧嘩を吹っかけてきたリバ派がアカウントを消して一日で逃走という、なんともあっけない結末に終わった。でも多分また似たような話で誰かが炎上するのだと思う。

固定とリバで「相互不可侵」が最適解というのは、ほとんどの固定・リバ派が分かっている。だから固定派は黙ってリバ者をミュート・ブロックして自衛するよう心がけているし、普通リバ派も固定派にわざわざ突撃するような真似はしない。

それでいいのに、なぜか時々相手にちょっかいをかけに行く人がいる。単に相手を攻撃したいだけの自称過激派は論外として(固定・リバ関係なく自分が好きじゃないものを嗜んでいるというだけで罵倒するのはただの荒らしだ)、たま〜に「なぜ固定はリバが苦手なの?」と天然で聞いちゃう人がいる。それが相互不可侵を破る行為だとも気がつかずに。

それが不毛だな〜と思ったので、「なぜ固定はリバが苦手なのか」について一意見を書きます。ここまで前振りです。長い。ごめんね。

 

1)なぜ固定はリバが苦手なのか

まずリバにちょっかいをかけられるのが苦手な固定には大別して2種類いると思う。

・偶々はまっているCPが左右固定なだけで、ジャンル違いの別CPはリバOKなタイプ

固定/リバの判断をCP解釈に依存しているタイプのことだ。AとBならAは攻めるのが好きだしBはそれを受け止めてくれるからABだ、という感じに。ABの解釈が至高な人にとってBAの解釈は宗派違いで好きじゃない。だってAとBについて、自分の考えていることと違うから。同じくABA/BABの解釈はもはや別CPなのである。

この手の人はリバだから苦手なのではなく、自分の好きなCP解釈以外は全部苦手。「なぜABのリバが嫌いなの?」と言われても、自分の解釈に文句をつけられているようで不快になりやすい。今の解釈で満足しているし、新しい可能性なぞ求めてないんだから放っておいてほしいとしか思わない。

もっとも、逆に言えば解釈次第ではリバ派にもなる。だからこのタイプでリバという性癖自体を嫌う人はいない。固定解釈しているCPでリバ話を振られたらブロック案件だけども。

性的嗜好としてリバが嫌いで、どのジャンルでもリバがありえないタイプ

こっちは正真正銘、リバ派とは分かり合えない。

性的嗜好は生理的な感覚から来るものが多く、理屈は全て後付けだ。故に人を納得させる説明は難しい。だから、説明を求められるのが酷く苦痛になってしまう。

これは蛇が苦手な人間が、蛇好きに「何で嫌いなの?」と聞かれるのに似ている。「なんとなく気持ち悪い」「鱗とかいやだ」と言われると、うっかり無邪気な人は「そんなことないよ、可愛いよ」「鱗なら魚だってある」と言ってしまいがちで、それがまた嫌いな人にとって「ほら、こいつ何言っても分からないんじゃん」となってしまう。

生理的にリバが苦手な人の感覚を、リバ好きが理解できることは正直無理だと思った方がいい。言葉があれば何事も分かり合えるというのは幻想だから。

 

2)なぜ固定派はリバ派と距離を置くのか

もう一つ余談で書きます。苦手なものは自衛でミュート・ブロック。地雷を踏むのは自己責任。自分のTLは自分で管理しろ。なるほど正しいと納得して、大半の固定派は黙ってミュート・ブロックしていると思う。

私もそうだ。わざわざTL等で嫌いなものについて言わないが(それが好きな人にとっては攻撃になりかねないからだ)、かなりミュートやブロックを駆使している。これをリバ派への攻撃と捉える頓珍漢な人のことは切り捨てていきたいが、ブロックされて悲しく思うリバ派の人はいるのだろう。

今回の炎上事件で「リバって逆CPより嫌われてる」という意見を見かけたあるいは、「AB固定の人にはABの話しかしないから嫌わないでほしい」という意見とか。実際、固定の人で「逆CPよりリバのが嫌い」と言っている人もいる。(先に断っておくと固定なら全員そうなるわけじゃないし、私もそうじゃないが。)

どうしてなのか。リバ派の中には謎に思っている人もいるんじゃないかなと思う。

 

これも人によって幾つか理由があるけれど、基本的に「ABリバ派はAB固定の作品や萌え語りを楽しめる人が多い」ことに起因している。

固定にとってのAとBの解釈は、Aが攻でBが受にしかなり得ないのだ。当然語りや作品はAが攻・Bが受にしかならないという前提で書いている。そしてその語りや作品は、基本的に同じ考え方の人間に向けて書かれている

ところが雑食やリバ派はAB以外の関係にも萌えてしまう。この時点でAB固定にとって同志ではない。さらにAB以外は成り立たない解釈の作品に「分かる」「萌える」「最高」と言われても、その人たちは別の瞬間ではBAに「分かる」「萌える」「最高」と言っているかもしれないのだ。

だから、共感されても嘘くさいなと思ってしまう人が出る。あるいは本当に好きなCPの代用品にされているんじゃないの?と疑う人も出てくる。CP固定派は雑食的な楽しみ方を受け入れがたく思う人が一定数いるのだ。そういう人にとってAB固定の作品を見たがるリバ派は、ABリバ内で作品数が足りず飢えているからとりあえずABも見て楽しむか〜みたいな雑食の一種に見える

さらに生理的にリバが苦手な固定にとっては、感覚的に分かり合えないはずのリバ派が近寄って来る不安を覚える人が出てくる。

私は特別リバ派が逆CPより嫌いということはないのだが、中には接触してくる分、リバ派はタチが悪いと感じる固定の人もいる。BA固定なら普通AB固定に触れてこないから安心できるというわけだ。

 

もう一つの理由として、それなりに長く同人をやってくると経験しやすいことの一つに、「固定なのに他CPを薦められる」「描いた作品の感想でAB以外について触れられる」がある。これは別段リバ派が悪いとかじゃなくて、どっちかというと固定vs雑食の問題なんだけど、上でもちょっと書いたとおり、AB固定作品を読めるリバ派は雑食として捉えているので触れます。

というのも、リバ派はなまじAとBという同じキャラクターが好きな者同士だからか、うっかり触れて来る人がいるからだ。本当にいる。わりと。マジで。「私はAB以外興味ない」と言っても。私も何度か経験した。

この手の人ははじめリバ派を隠していたり、配慮してくれたりする人が多いのだが、それなりに仲良くなって来ると心のガードが緩むのか、うっかりを発動してくる。そういう経験を積んで、事前に仲良くなれそうでもブロックしようと考える人が出て来るのだと思う。

ちなみにこの問題はB受の人にも多い。総受け思考の人はたとえばAB作品を描く人はCBも本命じゃないだけで嫌いじゃないだろうと考えがちだが、AB固定はCBも地雷だから触れてくれるな。なんならリバより攻違いが嫌いな固定もいるから。

 

ダラダラと書いた。固定は神経質だとか、面倒くせぇとか、ここまで頑張って読んでくれた人の中にはそう思う人もいるだろう。たかだか二次の妄想一つで、なぜこんなに過敏になれるのかと。それは間違いない。

でも、妄想ってそんなものだ。現実問題よりずっと考え続けていたら凝り固まる。だからこそ固定は他CPに突かれるのを嫌いがちなのだし。

こんな辺境の地で誰がこのブログ記事を読んでくれるかは分からないし、ここに書いたのは一意見であって全員の正解ではないと思う。けれども、もし表題を疑問に思っている人が偶然でも目にして、疑問解決の一助になったなら幸いです。