川や海の近くに住む人は絶対必要です。
先日はGoogleマップ上に北海道胆振東部地震の衛星写真を公開し、地震の前後の姿を比較できるサービスを追加したGoogle(グーグル)。既存のサービスを被災・復興関係者のために使ってもらうようにする、機転のきいた動きでした。
そして現在彼らが行なっているのが、機械学習による世界の洪水予報。ハリケーン・フローレンスがもたらした大洪水のような災害により、毎年2億5000万人になにかしらの影響を与えていることを危惧して開発されたこのプロジェクトはGoogle災害情報の機能の1つとして進められています。
Googleだからこそできる予測モデルの構築
これまで以上に、ますます必要性が高まっている洪水予報。今でもたくさんのシステムが作られていますが、どれもが正確性に欠け、人々を安心させるに至っていないのが現状なのです。
そこでグーグルは人工知能に歴史的な出来事、河川水位、地形と高度などを学習させ、生成されたマップから各地で何百、何千回ものシミュレーションを行うようにしました。その演算により、いつどこで洪水が起こるのかを予測するモデルを作ったのです。その結果、時間と場所だけでなく洪水の規模も予測できるまでになりました。
グーグルはこの機能を近々共有する予定ですが、すでにインドの中央水道委員会と提携し、パトナ地区からの早期洪水警報を展開するために必要なデータを入手。公的なデータを得たことで正確な予測ができ、この機能初の警報がパトナ地区での豪雨のあとに発令されました。
もちろんインドだけでなく、今後は世界中の地域でも利用できるように機能の拡大を図っていくとのこと。日本でもかなり重宝しそうですが、個人だけでなく市町村の役場でも活用していただきたいですね。
Source: 9TO5Google