『You May Dream~福岡発地域ドラマ』のテキストマイニング結果(キーワード出現数BEST10&ワードクラウド)
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- エッコ
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- スエ子
- 音楽
- 歓声
- 東京
- サンハウス
- 悦子
- 俺たち
『You May Dream~福岡発地域ドラマ』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)&EPG情報(出典)
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You May Dream~福岡発地域ドラマ~[字]
福岡が生んだ伝説のバンド「シーナ&ロケッツ」。シーナ、そして鮎川誠。夫婦でもある二人がいかにして音楽の道を進んで行ったか、その青春時代を描く。
詳細情報
番組内容
福岡が生んだ伝説のバンド「シーナ&ロケッツ」。そのボーカル、シーナさんとギターの鮎川誠さん。夫婦でありながら同じロックバンドで、日本の音楽シーンに大きな影響を与え続けた。シーナさんは3年前に亡くなったが、女性ロッカーのさきがけとして輝いたその精神はいまも息づいている。そんな二人の過ごした1970年代の福岡・北九州を主な舞台に、出会い、そして羽ばたいていく青春時代を描く。
出演者
【出演】石橋静河,福山翔大,松重豊,徳永玲子,佐田正樹
原作・脚本
【脚本】葉月けめこ
音楽
【音楽】宮野幸子
(歓声と拍手)
ファイブ! フォー!
スリー! ツー! ワン!
ゼロ!
(歓声と拍手)
(ギターの音)
♬~
(歓声)
(誠)OK ヒア カモン
クイーン オブ
ロックンロールハート シーナ!
(歓声)
(悦子)ハーイ!
みんな 今日は ありがとう。
(歓声)
イェー!
今日は 久しぶりに 福岡に
シナロケファミリーのもとに
帰ってくる事ができて
本当に すてきな夢を
見ているみたいよ。
(歓声)
みんな 夢を持ってね。
(観客の歓声)
ユー メイ ドリーム!
♬~
♬~
♬~
♬~
<最初は ただ
私を縛る いろんなものから
解き放たれたいだけだった>
(教師)お前たち 何しに来たんか?
はよ帰れ!
なんで いけんと?
(教師)こげな 不良が集まる所に
お前たちを
行かせる訳にはいかん!
学校でも禁止しとろうが。
音楽 聴きたいだけやん!
こげな歌 聴きよったら
いい大学やら いい会社には
入れんぞ!
いい大学 行って
いい会社に入る事が
幸せとは限りませんけど。
(スタッフ)間もなく開演で~す。
始まるやん!
あ~ 待て!
マチャアキー! 待て!
お前ら いいかげんにせんか!
たたけばいいやないですか。
どうぞ。
≪(観客たちの歓声)
お前たち みんな 卒業させんぞ!
エッコ。
エッコ…。
私たちには 音楽を楽しむ自由も
ないんね…。
♬~
卒業させんっち ほんとかねぇ…。
脅しに決まっとうやん。
たかが これくらいの事で。
そうよね!
せっかく エッコに イカした服
選んでもろたのに…。
ほんと エッコは すごいよ。
先生も タジタジやったもん。
校則も束縛も命令も いらん。
東京に行く。
(友達たち)東京!?
そう 東京。
(敏雄)また お待ちしとります。
ありがとうございました。
どうも
ありがとうございました!
(シゲ)師匠! おう。
もう店じまいね?
ああ。 おっ!
(シゲ)ハッハッハー
これで 一杯どうね?
ええね~。
あっ 今度の あの
五平太ばやしの集まりは
土曜でいいとかっち
金物屋が聞きよったばい。
なんや シゲ 腰の入っとらん。
タコ持って ふざけ…。
ハハハハハッ。
(女子高生1)じゃ~ん!
(女子高生2)キャー!
いいな いいな!
見せて 見せて!
タイガースの「シー・シー・シー」
やっと買えた!
いいな いいな~!
なあ 相変わらず エッコちゃんは
レコードばっか聴きよると?
この間も レコード屋で
なんや よう分からん
英語の歌ば聴きながら
踊りよったばい。
やっぱ あれやね
師匠の血なんやろうね。
♬~
(話し声)
(スエ子)はい はい はい はい。
お待たせしました~。
お願い。
もう いつも すんません もう…。
スエ子さんの作る飯は最高やけ!
そげん褒めても これ以上
な~んも出らんよ。
(笑い声)
お姫様の顔も拝みたいけね~。
エッコ。 エッコ!
エッコ! エッコ ごはんよ!
は~い。
ごめんなさい! 絶対 返すけ。
♬~
(汽笛)
(スエ子)そうね 来とらんね…。
ありがとう。
なんか連絡があったら教えて。
どうやった? 黒崎にも
行っとらんごとある。
(信子)姉さん! エッコちゃんが
帰ってこんっち?
(スエ子)そうなんよ…。
(良英)心当たりはないと?
(スエ子)全部 捜した。
(良英)俺も その辺りを
回ってきたけど…。
もういっぺん 小倉 行ってくる。
俺が運転しちゃる。
師匠 俺も行きます。
♬~
<私を全て解き放ってくれる
何も束縛するもののない世界。
それが東京だと 思った>
何が好き?
私は断然オックス! いいよね!
私 タイガース!
あっ いいね!
スパイダースもいいよね!
私も好き! かっこいいよね。
こら ガキども こんなとこに
たむろってんじゃねえよ。
ほら どけ! 邪魔なんだよ。
(女の子たちが文句を言う声)
ほら ほら ほら ほら どけ!
(悲鳴)
ほら どけ! ほら!
ほら どけ どけ! (悲鳴)
東京も同じやね。
(スエ子)ありがとう。 じゃあ。
東京ちゃ… また えらい遠くへ
行ったもんやねぇ。
一人なん?
一人っ子やけねぇ…
一人には慣れとるんよ。
(戸の開閉音)
エッコちゃん…。
エッコ!
(2人)エッコちゃん!
お帰り。
ただいま。
(シゲ)なんしよったんね!
師匠と スエ子さんが
どんだけ心配しよったか!
(スエ子)シゲちゃん もういいけ。
(シゲ)いけん!
東京げな危ないとこに
女の子一人で行くやら!
しゃあしいっちゃ!
シゲちゃんは関係ないやろ。
(シゲ)師匠! 師匠!
(スエ子)とにかく
無事に帰ってきたんやけ。
(ラジオ)「お送りしたのは
ジャニス・ジョプリンの
チープ・スリルから
『サマータイム』でした。
続いては
ビートルズのアルバム
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・
クラブ・バンドから1曲」。
♬~
♬~
悦子!
♬~
♬~
<走りだした私は
もう止まらなかった>
<私の心を震わせる何かが
きっと待っている。
その何かに 出会うまで…>
♬~(店内の音楽)
うそ… ヤードバーズ?
♬~
(女性客)サンハウスって誰?
知らん曲ばっかりや。
もっと踊れる店 行こうぜ。
♬~
(男性客)ジルバとか
ルンバとか やれよ!
ゴーゴーでも いいばい!
そうだよね!
♬~
(2人)こんばんは。
すてきでした。
あっ… ありがとね。
私ね あっちこちで いろんな
ロックバンド 見てきたんよ。
琵琶湖のフェスティバルにも
行ったし
東京の10円コンサートも行った。
今日は 京都のライブハウスの
帰りやけど
なんか物足りんでから…。
そうやったとね。
歩きよったら ヤードバーズが
聴こえてきたけ
ふらっと入ってみたんよ。
そしたら 輸入盤でしか
聴けんような曲ばっかり
やりようバンドがおって。
ほんと 日本やないみたいやった。
客から 「踊れん」やら
言わるばってん
俺たちは ブルースば
やろうぜっち言うて集まったけん。
サンハウスっち
うん。 よう知っとんね。
ブルース 好きなんよ。
そうなんね。 誰 聴きよっと?
う~ん… いろいろ聴くけど
ボブ・ディラン
マディ・ウォーターズとか
チャック・ベリーとか 大好き。
あと ヤードバーズやろ
リトル・リチャードも外せんね。
ロックンロールば
凝縮した人っちいうか…
それ以外 例えられる言葉
知らんのやけど
とにかく ギター持っとう姿とか
もんすごい かっこよくてさ。
なんつう… なんか もう
ロックの塊っていうか
それしか… 知らんのやけど…。
まさか 女の子と
こげな話ば できるやら
思うとらんやった。
あなたたち最高よ!
日本一っち言うてもいいわ。
それに…
あなたは キース・リチャーズより
かっこいい。
♬~
また サンハウス聴きに行くけ。
うん。
若松やろ? 今から帰るっと?
なんとかなるっちゃ。
いや ばってん…。
なんか 今日は どうしても
博多に寄りたくなって
若松に帰らんで来てしもたけど。
うん。
当たりやった。
来てよかったっちゃ。
♬~
あのくさ…。
うん?
やっぱ 女ん子一人じゃ
危なかけん…
俺 おばさんち
下宿しとんやけど
よかなら 来んね?
いいと?
うん。
もっと 音楽の話ば したいけん。
♬~
マコちゃん お帰り。
お帰り~。
(宮子)マコちゃん お帰り。
ただいま。
あら お友達?
ああ… うん。
こんばんは。 悦子です。
夜分に すいません。
お邪魔します。
いらっしゃい。
♬~
(宮子)うちの若い時
そっくりばい。
♬~
どうぞ。
お邪魔します。
うわぁ~!
レコード見てもいい?
どうぞ。
すごいね。
あっ
「レット・イット・ビー」やん。
フィル・スペクターっち
やるよね。
プロデューサーまで知っとうと!?
ロネッツの
「ビー・マイ・ベイビー」も
刺激的やった。
(ノック)
夜食ば作ったけん
よかったら どうぞ。
ありがとうございます。
マコちゃん 楽しそうやねぇ。
放っておいたら ず~っと
一人で レコードば聴きようか
ギター弾きようとよ。
へぇ~。
一人っ子やけね~。 一人遊びに
慣れとるっちいうんか
音楽の研究者のごたあ。
(笑い声)
悦子ちゃんって言いよったね。
はい。
悦子ちゃんは 何歳ね?
22です。
九州大学の お友達?
えっ… 九大?
あっ いや
大学ん友達やないけど…。
(宮子)マコちゃんが 女の子
連れてくるのは 初めてやけね。
ゆっくりしていきんしゃい。
ありがとうございます。
♬~
♬~(悦子の歌声)
うん?
私も 博多に住もうかな。
やったら…。
うん?
いらっしゃいませ。 こんにちは。
エッコは どこ
ほっつき歩きよるんやろ。
夏休みも終わるっちいうに…。
(スエ子)昔から
ダイナマイトみたいな子やけど
どっかで 火がついたかねぇ。
そのうち また
な~んもなかったような顔して
帰ってくるやろ。
気を付けて。
♬~
できた!
♬~
お~ よかね~。
♬~
ああ… そやった。 ごめん。
マコちゃんらしいっちゃ。
♬~
<突然 始まった
マコちゃんとの新しい暮らし。
私は 毎日が楽しかった。
そして 幸せだった。
マコちゃんは そのころ
サンハウスというバンドの
ギタリストだった。
サンハウスも マコちゃんも
福岡で知らない人は
いないぐらいの人気で
とっても輝いていた>
よう。
こんにちは。
(柴山)よう。
(松本)こんにちは。
悦子ちゃん?
はじめまして。
はじめまして。
ここのスタッフの松本です。
悦子ちゃんの事はね
マコちゃんから
いろいろ聞いとうよ。
マコちゃんが?
うん。
えっ なんち言いよった?
音楽の事 ものすご知っとう上に
えらい かわいかって。
マコちゃんの
言いよるとおりやったね。
ありがとう。
ここが マコちゃんたちの
たまり場?
ああ うん。 店やっとらん時に
練習もさせてもらえるっちゃん。
へぇ~。
なん作りようと?
「ブルースにとりつかれて」。
ここでね 「ブルースに
とりつかれて」っていう
講座ば 始めるとよ。
へぇ~。
俺たちが知っとう
ブルースやロックやらの情報ば
みんなに広めていきたいっち
思うて。 へぇ~。
(松本)マコちゃんのアイデアで
こげな冊子も作りようと。
ブルースの教科書やね。
こんなん まだ
どこにも ないやろ。
本 読んだり
歴史ば調べたりしてから
みんなでね ブルースば
もっと掘り下げたいって…。
ここから 俺たちの 福岡の
ブルース・ロックを
発信していきたいんよ。
それが マコちゃんの夢?
私も手伝いたい! 手伝わせて!
やる?
うん。 1回 強く グッと…。
そう 上手 上手。 で 上げたら…。
じゃん!
お~! お~ 上手だね。 上手よ。
(シゲ)師匠。
うん? 今年の競演会の大樽
誰でいきましょうかね?
きよしか たっちゃんか
どっちがいい…。
お父さん! エッコから! ほら!
博多かぁ…。
アパートでも借りたんかね?
(スエ子)
帰ってこんつもりやろか…。
男かいな?
♬~
じゃあ 録音するよ。
うん。
さんの~が はい!
よし!
♬~(ギター)
♬~(悦子の歌声)
(ドアをたたく音)
(ドアをたたく音)
どちらさん… ですか?
お父さん!
なんしよんか!
えっ?
あの~ ちよっ…
あの… エッコ。 エッコ!
帰るぞ。
いや。
親の言う事が聞けんとか!
なんでか…。
家でも 好きにやりよったろうが。
違うんよ!
ここにおったら なんか
生きとるっち感じるんよ。
高校は どうするんか!
エッコ! エッコ!
いいけ 荷物 取ってこい!
なら 荷物なんか いらん!
いや! 絶対 帰らんけ!
生きてくっちいうのは
ままごと違うんぞ!
マコちゃんは…。
マコちゃん?
やっと 私だけの場所を
見つけたんよ。
マコちゃんは 私の探しよった
音楽そのものなんよ。
勝手にせえ!
♬~
(戸の開閉音)
お帰りなさい。
♬~
エッコは 元気やったと?
ああ。
ああ… よかった。
よくない。
なんで?
なんで帰ってこんっち?
楽しいらしい。
あっちの暮らしが。
ものすごい目で わしをにらんだ。
(スエ子)そうねぇ…。
あげなエッコ 初めて見た。
♬~
あの~
どっか探しよっとですか?
あの… ここなんですけど。
あっ。
ただいま~。
お帰り。
それ どうしたと?
エッコ。
お母さん!
(スエ子)どう?
おいしい。
お父さん 寂しそうやったよ~。
帰ってくる気ないんね?
うん。
誠くんっち言うたかね?
はい。 この子の料理
どうね?
えっ?
ああ… はい おいしかです。
やろ? 私直伝やけ。
よう いとこたちにも
作ってやりよったんよ。
へぇ~。
もう そんな話はいいっちゃ。
(スエ子)さあ 誠くんも
たくさん食べり~よ。 はい。
お父さんにも お母さんにも
心配おかけして すんません。
マコちゃんが謝る事ないっちゃ。
私が ここに
おりたいだけなんやけ。
いや! こげん事は やっぱ…。
ごめんなさいねぇ。 昔から
言いだしたら聞かない子で。
誰に似たんかねぇ。 フフフフッ。
いい人そうやないね。
(スエ子の笑い声)
こんばんは。 はい。
俺が 最初に ブルースに
とりつかれたのは ビートルズ
デイヴ・クラーク・ファイヴ
といった
ストーンズ アニマルズのLPを
聴いてからの事です。
偽物だっちいう事は
決してありません。
俺は 俺がブルースだっち
感じる事のできる 全ての曲を…。
女が ロックげな。
女に分かるとか…。
その音楽の中に自分を見つけ
自分を感じる。
♬~
♬~
あん子。
大したもんばい。
♬~
♬~
(スエ子)九大の学生さんっち。
誰が?
エッコの彼よ~。
優秀やねぇ。
サンハウスっちいうバンドで
ギター弾きよるらしいよ。
人気もあるっち。
優しいしねぇ。
あれは 相当 真面目やねぇ。
そげな事 分かるか。
お父さんも 若い時
博多のダンスホールで
人気者やったよねぇ。
♬~
お父さんとマコちゃんって
気が合うんやないかねぇ。
一度 ちゃ~んと
話してみたらどうやろ…。
今日の… 甘いぞ。
♬~
<サンハウスは
地元から音楽を発信し続けた。
すると 「福岡にサンハウスあり」と
うわさを聞きつけた
音楽関係者が
ライブを見に来た。
そして ついに サンハウスは
レコードデビューを果たした>
♬~
(藤代)いや~
ヒットおめでとう!
会社の人たちも喜んでたよ。
ゆくゆくは 東京を拠点にって事も
考えてほしい。
(篠山)俺たちは
東京やら行く気はないばい。
(藤代)もったいないと
思わない?
音楽やってる連中は
みんな東京を目指すのに。
みんな それぞれの街に
拠点があろうもん。
俺たちも
俺たちの街でやっていく。
(藤代)東京で
一獲千金っていう…。
俺たちは 音楽さえできれば
それで いいっちゃけん。
♬~
(歓声)
♬~
(歓声)
東京 行くっち ほんとか?
福岡のロックやなかとか!
そうや!
俺たち
ずっと応援しとったとよ!
(ファンたちの声)
俺たちは 福岡から離れん。
俺たちは
福岡のサンハウスたい!
(歓声と拍手)
また 俺たちの音楽ば聴きに来て。
絶対 来る…。 待っとるけん。
ありがとう。
ここで待っとる。
またな。 気を付けて。
ありがとう。
ありがとう。
あの~。
今日は 来てくれて
ありがとうございました。
飯は… 食いよるんか?
食うていけるんか?
音楽で バンドで
食わしていけるんか?
大変やぞ。
分かってます。
口で言うんは簡単よ。
おい 悦子…。
お父さん。
マコちゃんは
口だけの男やないよ。
真剣に 音楽に生きとるんやけ。
それに…
パパにもなるんやけ。
えっ?
はぁ!?
♬~
(梅子)誠が
本当に申し訳ない事を。
(スエ子)いえ いえ…
お母さん。
孫ができるやら 私たちとしては
もう うれしいばっかりで。
ありがとうございます。
こうなったら すぐにでも
結婚させましょう。
(梅子)そうですね!
あの~ 私たちは
そういう形式みたいなんは…。
一緒におらるんなら
そいだけで…。
お母さん。
(梅子)はい。 本来なら
誠くんの実家がある久留米で
やらんといかんのでしょうが。
(梅子)はい。
商店街の仲間 親戚たちも
エッコの幸せば祝いたいっち
わき上がっとります。
できれば 結婚式は 若松で
やらせてもらえんでしょうか。
もちろんです。
よろしく お願い致します。
ありがとうございます!
式やら挙げるん…。
みたいやね…。
♬~
(一同)よいしょ! よいしょ!
よいしょ!
マコちゃ~ん エッコちゃ~ん
結婚おめでとう!
(拍手)
ありがとう! ありがとう!
(拍手)
よっ!
♬~
よっ!
♬~
よっ!
(拍手)
♬~
大丈夫ぞ。
♬~
小さか…。
大丈夫か?
<結婚して しばらくは
久留米のマコちゃんの実家で
私たちは暮らした。
そして 出産を機に
若松へ移った。
双子を育てるのは大変だろうって
父と母が言ってくれたから>
(スエ子)エッコちゃん
これ どうするんねっちゃ?
あっ。
哺乳瓶はね 熱湯で サッと
消毒するぐらいでいいんよ。
ダメっちゃ。 ばい菌が
残っとったら どうするんね!
よう消毒せんと。
♬~
♬~
もう一回いこう。
起きとったと?
当たり前やん。
おなかすいとうやろ?
うん。
すぐ用意するけ。
あ~ だっこしてもらって
よかったねぇ。
なに~ どっちがどっちか分からん
同じ顔して…。 なに~。
♬~
どう?
♬~
☎
はい 副田でございます。
あ~ 柴山さんね。 うん。
もうすぐ
新しいレコードが出るね~。
うん うん。 いっぱい買うけねぇ。
いいえ。 いいえ~。 うん。
あっ マコちゃんでしょ。
ちょっと待って下さいね。
電話よ。
♬~
もしもし。
♬~
うん。
うん 分かった。
じゃあ あさって。
どんぐり… これ見つけたと 全部。
すごいね。
大きくなっとは 早かねぇ。
サンハウスは…
活動休止するごつなったよ。
そうなんやね。
うん。
マコちゃんは どうすると?
俺…。
音楽ば… 続けらるっとかいな。
♬~
私ね いつか ここで
ロックのライブを見たいんよ。
♬~
その時ね ステージに立っとるのが
マコちゃんやったら うれしい。
♬~
もしもし。
ああ うん。
えっ レコード作りたいて?
俺の?
東京で…。
また連絡する。 じゃ…。
マコちゃん
ちょっといいね? はい。
なあ マコちゃん。
あんた うちの娘と子供たちを
幸せにするとね? せんとね?
サンハウスは いいよ。
わしゃ大好きや。
そやけど 博多で
チヤホヤされたって
仕事にならんやったろうが。
東京で 勝負かけてきない。
今のままじゃ ぬるま湯に
つかっとるだけやろ。
風呂の外に出て
火をくべるもんが おらんと
み~んな いっぺんに風邪ひくけ。
腹いっぱい 東京でやって
それでダメやったら
諦めもつくやろ。
どうしてもダメやったら そん時は
いつでん帰ってきたらいい。
はい!
うん。
♬~
俺の音楽ば続けられるかどうか
瀬戸際たい。
今は やるしかないたい。
♬~
大丈夫 マコちゃんなら
きっと できるよ。
♬~
行ってくる。
♬~
(汽笛)
<大丈夫。
マコちゃんなら
きっと できるよ>
うん。 そうね 順調なんやね。
うん。 次の仕事も入ったと?
やったね!
みんな応援しよるけ 頑張って。
うん 私も頑張る。 じゃあね。
私も頑張る…。
こん歌で大事なんは 疾走感…。
テンポが速くて大変やろうけど。
具体的に ここって
どうやって歌ったらいい?
う~ん そうやねぇ…。
(足音)
パワーっちいうかね
そういうもんを大事に
意識してほしいっていうか…。
あれ?
来たよ。
どしたん?
マコちゃんがおらんと
そわそわして うわの空やけ
行ってこいっち お父さんが。
♬
♬
♬
♬
♬
もう少し 疾走感を持って
やってみてくれんかいな。
(女性シンガー)うん… もうちょっと
テンポ落とせない?
いや こいは こんままやないと
かっこ悪いけん。
そう じゃあ もう一回。
♬~
♬
(女性シンガー)この曲
私には歌えないわ。
(藤代)君… 悦子ちゃんだっけ?
はい。
ちょっと歌ってみてくんない?
えっ?
私 歌いたい。
自分の歌ったレコードを
自分で聴いてみたい。
簡単な事やないと思うけど…
この夢は離したくない。
それ 最高やね。
よし 作ろう!
俺たちのレコードば 作ろう!
♬~
私 頑張るけ。
♬~
エッコ。
♬~
♬~
1 2 3 GO!
♬~
♬
♬
彼女 いいね!
♬
お前… 歌いたい…
歌手になるやら…
気でもふれたんか!
大変な事は分かっとう。
けど 歌いたいんよ
マコちゃんの隣で。
子供たちは どうするんか!
とにかく 陽子と純子を連れて
東京に行くけ。
これ…。 これ 見てん…。
これ 覚えとうね?
(スエ子)マコちゃんと
エッコが出会ったんは
運命やったんかもしれんねぇ。
♬~
お父さん…。
ここも 昔は 外国の船が
ようけ通りよった。
うん。
俺も 音楽は大好きやった。
ダンスの先生に
なりたかったんやろ。
小さいころ よう
お父さんの相手をさせられた。
結局は 家業を継ぐ道を
選んだけどな。
♬~
行ってこい。
マコちゃんの隣で
夢 見てきたらいい。
けど 子供たちは置いていけ。
これ以上 迷惑はかけられん。
迷惑やら思うもんか。
お父さんも お母さんも
同じ夢 見るんやけ。
♬~
そのかわり 絶対 負けるな。
でっかい夢を土産に
子供たち迎えに来るんぞ。
ありがとう。
あん時…。
うん?
お前たちのアパートに行った時
お前 「やっと 私だけの場所を
見つけた」っち言うた。
うん。
好きな歌 聴いて 騒いで
楽しい場所を見つけた
っちいう事やと思うとったが…。
あれは マコちゃんの隣
っちいう事やったんやな。
♬~
ラモーンズの
「シーナはパンクロッカー」よ。
シーナ! よかね~!
♬~
ロックの悦子で ロケッツ!
よかね。
目が回ってきた~。
♬~
(歓声と拍手)
OK ヒア カモン
クイーン オブ
ロックンロールハート シーナ!
(歓声)
ハーイ!
みんな 今日は ありがとう。
(歓声)
イェー!
今日は 久しぶりに 福岡に
シナロケファミリーのもとに
帰ってくる事ができて
本当に すてきな夢を
見ているみたいよ。
(歓声)
みんな 夢を持ってね。
(観客の歓声)
ユー メイ ドリーム!
(歓声)
♬~
♬
♬
♬~
(シーナ)ありがとう。