北朝鮮にスパイ容疑で捕まっていた人が2週間で国外追放とされて、事実上の釈放になりました。

 北朝鮮旅行は社民党には時々案内が回ってきます、行くことそのものはそんなに難しくはないのですが、6日で30万円くらいで、楽しそうでない割りに高すぎるので希望者はほとんどいません。

 ネットをビジネスでやっている人のなかで行く人が多いという話も聞きました。行ってテレビの取材などでは撮影できないものを写してきて、それをネットで公開すると大量のアクセス数が稼げて収入になるので、そういう人は何度も北朝鮮に行っているという話です。今回釈放された人も、映像クリエイターで今まで何度も北朝鮮へ行っているそうですから、官憲の誤認逮捕というよりは、なにかしら撮影禁止のところを写した可能性はあるのではないかといった説もあります。

 もしもネットに出すことが目的で北朝鮮で盗撮しているのであれば、向こうで教育労働5年のくらいの刑を食らってくれば良いのですが、北朝鮮は今後の交渉の妨げにならないように早々に保釈してしまいました。

 このようなスパイ容疑での逮捕事件が起きると、日本にはスパイを派遣する国家組織は存在しないから日本のスパイはいない、言いがかりによるむ不当逮捕だ、といった声があがるのですが、国家情報局のような組織が政府内にあって、そこが密命を与えて送り出した人間だけがスパイなのでしょうか。

 政府から密命を帯びていなくても、撮影禁止の施設をこっそり写して国外へ持ち出して、日本のネットで公開するようなことをやれば、そこで北朝鮮が見せたくないものを日本人が大量に見てしまうのですから、北朝鮮側から見ればスパイであるといえるはずです。

 政府が関与せず、個人レベルで隠し撮りをしただけだからスパイではないという理屈は、相手国の立場になれば成立するものではないと思います。

 日本がネットで儲けるために、個人がスパイ行為をやりに行く国になってきたというのも、動かしようがない事実であり、政府にスパイ派遣組織がないから日本人のスパイは存在しない、外国でのスパイ容疑での逮捕は全部冤罪だ、そんなことをやる国は許せない敵国だといった硬直した考え方は、もうやめる時期にきていると言えます。

 追伸 今日の新聞に下記の記事が載っていました。
 外務省は30までに杉本氏から事情を聴いた。杉本氏は今回の北朝鮮訪問中に複数の場所で映像を撮り、「映像をインターネットに配信して収入を得ていた」と説明したという。


 国家が派遣したスパイではなくても、ネット民が派遣したスパイであり北朝鮮当局の身柄拘束に正当性があったということになります。
 
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