【鳥栖】サイゲームスがスポンサー撤退へ…年間5億円減収、トーレス流出可能性も

2018年9月29日5時0分  スポーツ報知
  • スポンサー契約満了により来季は鳥栖の背中にある「Cygames」の文字が消える
  • サイゲームスの看板が掲げられているベストアメニティスタジアム

 ゲーム事業を展開する「Cygames(サイゲームス)」(東京・渋谷区)がJ1鳥栖とのスポンサー契約を今季で満了し、来季以降は結ばない方針であることが28日、分かった。

 同社は渡辺耕一社長が佐賀・伊万里市出身だった縁もあり、15年7月から鳥栖とスポンサー契約を締結。スポンサーとしては異例となる年間5億円以上の大型契約で毎年更新してきた。この資金を使い、近年は多くの有力選手を獲得。今夏には鹿島から元日本代表FW金崎夢生(29)、元スペイン代表FWフェルナンドトーレス(34)が加入するなどチーム強化に影響を与えてきた。

 契約を更新しなかった背景には、同社の親会社にあたるIT大手「サイバーエージェント」(東京・渋谷区)がJ2町田を買収することがある。Jリーグの規約では1つのオーナーが複数のJクラブの経営に大きな影響を持つことを禁止している。サイゲームスと鳥栖はスポンサー契約で株式も保有していないことから、Jリーグの規約には抵触しないとみられるが、グループを挙げて町田を支援するために撤退を決断したもようだ。

 ただ鳥栖にとっては大打撃だ。年5億円超の有力スポンサーを見つけることは難しく減収は決定的。フェルナンドトーレスや金崎が流出する可能性もある。同社が鳥栖市に6億8600万円を寄付し、本拠地のベアスタを改修することが決まっているが、これが最後の置き土産となりそうだ。

 ◆Cygames サイバーエージェントの100%出資子会社として2011年5月に設立。東京・渋谷を拠点に「神撃のバハムート」や「グランブルーファンタジー」などの人気モバイルゲームを配信。17年7月にはイタリアの名門ユベントスとスポンサー契約を締結。従業員数は1951人(18年3月)。

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