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クリップボードの内容を同期可能に

 追加機能の概要を順に見ていこう。

 「クラウドクリップボード」は、クリップボード履歴を同一ユーザーアカウントで利用中のPC間で共有する機能だ。RS4で搭載されたWindows Timelineの「中断したところから再開」につながる機能で、RS3のタイミングで発表されていたものである。

 クラウドクリップボードでは、ローカル環境のクリップボード履歴を、クラウドを介して他のデバイスと同期する。デバイスごとに違う設定にすることが可能になっている。クリップボード履歴は、特定の内容を“ピン留め”して再起動してもクリアされないように設定できる。デバイス間同期では、同期を自動で行うか個別に指定するかを設定可能だ。ただし現状では、クラウド側に保存できるものは1Mバイト以下の画像やHTMLデータ、書式なしのテキストに制限されている。

クラウドクリップボードは、Winキー+Vで開くクリップボード履歴と履歴のクラウド同期機能で構成される。ピン留めで指定した項目はシステム再起動後も履歴に残る
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クラウドクリップボードの設定は、履歴のオンオフと同期のオンオフが可能。同期の際に対象を個別に選択することも可能だ
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スマートフォンとの連携を強化

 Your Phoneアプリケーションは、スマートフォン側のマイクロソフト製アプリケーションと連携して、スマートフォン上の写真データやSMSにアクセス可能なプログラムである。Windows 10とスマートフォンの連携はRS3で実現していたが、当時は着信やバッテリー残量の通知といった機能しかなかった。

 RS5では、「同期電話」(英語版ではYour Phone)アプリケーションにより、リンクしたスマートフォンから写真を取り出したり、SMSを送受信したりできる。ただし利用に際しては、スマートフォン側に「Your Phone Companion」や「Microsoft Launcher」といったマイクロソフト製アプリケーションのインストールが必須。これらのアプリケーションを搭載すると、スマートフォンとPCの間でデータ転送などの作業を中断しても、その続きから再開できるようになる。

 今のところiOSのサポートは限定的で、Android版のみフル機能が利用できるようだ。

リンクしたスマートフォンにYour Phone Companionアプリケーションをインストールすることで、同期した電話アプリケーションから写真画像やSMSへのアクセスが可能になる
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