10インチで500g台!Windowsタブレット新本命『Surface Go』の実力を実機検証。気になるiPad Proともスペックを比較してみた

【ヒット確実な新製品の「試してわかった」をレポート】

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500g台の軽さで軽快に持ち歩ける
10インチWindowsタブレットの本命がついに登場!

シリーズ初となる10インチ液晶を採用したタブレットPC。10点マルチタッチによる操作に対応する他、Surface Penでの繊細な入力も可能。本体のみで500g台という軽さを実現しており、軽快に持ち歩くことができる。ストレージ容量とメモリ容量が異なる2モデルを用意。下位モデルは4GBメモリと64GB eMMCを内蔵。上位モデルは8GBメモリと128GB SSDを内蔵している。

マイクロソフト
Surface Go
実勢価格:6万9984円/8万9424円(本体のみ)

【SPEC】
CPU:Pentium Gold 4415Y(1.6GHz)
メモリ:4/8GB
ストレージ:64GB eMMC/128GB SSD
ディスプレイ:10インチ液晶
(1800×1200ドット、アスペクト比3:2)
通信機能:IEEE802.11ac、Bluetooth 4.1
インターフェイス:USB Type-C、ヘッドフォン、Surface Connect、microSDXCリーダー
カメラ:リア8メガ、フロント5メガ
本体サイズ:約W245×D175×H8.3mm
重量:約522g(タイプ カバー別)
バッテリー駆動時間:約9時間(ビデオ再生時)
Office:Office Home & Business 2016
OS:Windows 10 Home (Sモード)
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コンパクトで軽量に持ち歩ける 性能よりも使い勝手を優先

8月下旬に注目のタブレットPC、マイクロソフトの『Surface Go』が日本でも発売開始となった。海外での発表時には、低価格モデルが399ドルという、Windowsを搭載したPCとしてはありえない安さで注目を集めた。

残念ながら日本市場では個人が購入できるのはOfficeプリインストールモデルのみというラインナップになったこともあり、価格面でのインパクトはそこまで大きくないのが正直なところだ。また、Surfaceシリーズは、本体だけでなくタイプキーボードやSurface Penを別に購入する必要があるため、総額ではそれなりの価格になる。

本体価格は上位モデルで8万9424円、下位モデルが6万9984円だが、タイプカバー、Surface Penの2万5488円が別途かかるため、上位モデルでは10万円を超える価格となる。つまり、当初のイメージのような低価格タブレットではないことに注意が必要だ。

しかし、それでも『Surface Go』は魅力的な端末だと言える。そのポイントの一つが軽さだ。本体質量は約522g。タイプカバーを装着すると700g台に上がるが、その軽さで気軽に持ち歩くことができ、オフィス文書を編集したり、Surface Penで手書き入力などができるのだ。

日本市場には1kgを切る超軽量モバイルノートは数多くあるが、高品質でのペン入力機能を備えながらこの軽さを、10万円前後の安さで実現したモデルは存在しない。それだけでも『Surface Go』を購入する理由になる。

実際に使ってみたが性能面では決して高いとは言えない。Wordの起動には約8秒かかり、50枚近いスライドを含む、200MBのプレゼンテーションファイルの展開には、約25秒ほどかかった。負荷の高い作業を高頻度で行う使い方には向かないと言えるだろう。

しかし、Webの閲覧や簡単な編集作業が中心なら非常にカジュアルに使える。ビジネスシーンではWindows端末でないと対応していなかったり、手間がかかったりすることも多い。そんなとき『Surface Go』があれば問題なし。性能よりも使い勝手、軽さを求める人にこそ『Surface Go』はベストチョイスと言えるだろう。

10インチでよりコンパクトに 携帯性もアップ

タイプカバーを装着したところ。薄いので嵩張ることがほとんどなく、携帯性も高い

本体右側に充電用の端子を装備しており、付属のACケーブルで充電できる。ACケーブルは約138gだった。

タイプカバーのキーボード。ペタペタ感はあるが、キーピッチは約17mm、キーストロークも1mmを確保している。

キックスタンドを採用したタブレットPCでは、膝上で使うモバイル時に難があるモデルが多いが、『Surface Go』は問題なし。膝上においても安定性はよく、難なくタイピングすることができた。ただし、新幹線のテーブルなど、奥行きのない場所は不向き。

ハードウェア構成をチェック

本体背面には従来の『Surface』シリーズと同様にキックスタンドが搭載されており、最大165°まで自由に角度を調整可能。Surface Penでの手書き入力時などにも最適な角度にできる。キックスタンドのヒンジが固めなのでタッチでたわむことはない。

インターフェース類は本体右側面に配置。とはいえ、USB Type C 端子と、ヘッドホン端子、充電用のサービス端子のみで、一般的なUSB Type A端子は搭載しない

キックスタンドの内側にmicroSDXCカードスロットを搭載する。

ビジネスツールとしての実力は?

ベンチマークソフト「PCMark 10」でテスト。第8世代Core i7を搭載した高性能ノートのスコアは3487だった。

バッテリーテストでは約6時間使えた。『cheero Power Deluxe 20100mAh』などPD対応モバイルバッテリーでの充電もできる。

変換機能付きのUSBハブは必須だ。

Surface Goのための様々な付属品。タイプカバー、ペン、マウスともに4色から選べる。タイプカバーのブラック以外はアルカンターラ素材を採用した、「Signature タイプ カバー」となっている。

最強のライバル「iPad Pro」と徹底比較!

最も直接的なライバルといえるのがアップルの『10.5インチ iPad Pro』だ。細かな仕様の違いは下の表の通り。『Surface Go』の最大の利点は、Windows 10とMSオフィスソフトが利用できることだ。ビジネスユースでは大きなメリットだと言えるだろう。

『デジモノステーション』2018年11月号より抜粋。

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Surface Go