【反日韓国】最大のヘイトスピーチ? 日本を貶めた映画「軍艦島」とは
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2015年7月、長崎市・端島炭坑(通称・軍艦島)を含む、「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に登録された。日本の近代化を支えた世界に誇るべき遺産である。
ところが、韓国は官民を挙げて、この遺産登録を妨害した。「軍艦島で朝鮮人労働者が虐待された事実を隠蔽している」などと批判してきたのだ。登録後は、その遺産価値を貶めるべく、端島における「朝鮮人虐待物語」を全世界にアピールしている。
その最たるものが、17年夏、韓国内外で公開された映画「軍艦島」だろう。
映画の冒頭、山口県・下関に到着した「徴用工」や「慰安婦」を日本兵が窓のない貨車に詰め込む場面があり、ナチスのホロコーストと同列という印象を観客に植え付ける。さらに、女子小学生が慰安婦として性病検査を受けさせられたり、朝鮮人徴用工は言語に絶する虐待を受ける。慰安婦が無残に虐殺される回想シーンもある。
日本の敗戦が近づくと、会社側は虐待の事実を隠蔽するために、朝鮮人全員の殺害を決定する。ラストは朝鮮人徴用工と慰安婦が銃を取って日本兵を倒し、石炭運搬船で軍艦島から脱出する-という内容だ。
柳昇完(リュ・スンワン)監督は「史実に基づく内容」であると主張している。韓国内のみならず、米国やカナダで上映され、東南アジアでも公開するという。
しかし、この映画には、過剰演出や、荒唐無稽なフェイクが多々含まれている。
端島の旧島民らは、韓国側の一連の発信で、歴史が歪曲(わいきょく)されていることに憤慨し、「真実の歴史を追求する端島島民の会」を結成して、名誉回復のための情報発信活動を始めた。
筆者(松木)は、端島や旧島民が暮らす九州を訪れ、彼らの証言や一次資料で、当時の実態を調査した。
この結果、端島炭鉱では、貴重な労働力である朝鮮人労働者への虐待や差別はなく、坑内では運命共同体として、日本人と一心同体で働いていたという。子供たち同士も仲良く、小学校で机を並べて学んでいた。終戦を迎えて朝鮮人労働者が帰国する際は、会社の船で朝鮮半島まで送り届けている。
別れの様子を、旧島民の方が次のように語ってくれた。
「日本人も朝鮮人も別れを惜しみました。彼らが船に乗って端島を離れるときは、日本人全員が岸壁に集まって手を振り、彼らもまた見えなくなるまで手を振り続けました」
当時、日本人と朝鮮人の間には情が通っていたのだ。映画「軍艦島」は歴史を捻じ曲げ、日本を「映像」で徹底的に貶めている。日本人に対する最大の「ヘイトスピーチ」といっても過言ではないと感じた。
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日本外務省の報道官は昨年7月26日の記者会見で、映画「軍艦島」について「監督自身『創作された話』と話しているとおり、史実を反映した記録映画の類ではないと承知している。日韓双方が未来志向の関係を発展させようと努力している中、水をさすことになりかねないと懸念している。日韓間の財産、請求権の問題は日韓請求権協定(1965年)によって完全かつ最終的に解決済みである」と語っている。
■松木國俊(まつき・くにとし) 朝鮮近現代史研究所所長。1950年、熊本県生まれ。73年、慶応大学を卒業し、豊田通商に入社。直後から韓国担当を務め、80~84年、ソウル事務所に駐在する。秘書室次長、機械部次長を経て、2000年に退社。松木商事を設立する。韓国問題を長く研究しており、「慰安婦の真実国民運動」前幹事長。著書に『こうして捏造された韓国「千年の恨み」』(ワック)、『軍艦島 韓国に傷つけられた世界遺産』(ハート出版)など。