ポケモンGO、売上20億ドルを歴代3位の速さで通過。米国と日本が売上の過半数:世永玲生の電網マイノリティ
世界一のゲームになるのも夢ではないです
9月25日にポケモンGOの売上が、遂に20億ドル(約2256億円)を突破しました。
調査会社「Apptopia」の報告では、20億を突破するのに要した期間は811日。10億ドルを突破したのが302日ですから、若干スローペースになったとはいえ、クラッシュ・オブ・クランの768日、ゲーム・オブ・ウォーの798日に拮抗するハイペースな記録です。
同じく調査会社の「Sensor Tower」によると、現在のアクティブプレイヤーは1億4000万を超えており、そこから逆算するとARPPUは非常に穏やかな数字と評価できる水準。この視点からは、まだまだ伸びしろがあることが窺えます。
課金率は意外と低くない
アイテムの購入をせずともそれなりの遊び方ができることから、ポケモンGOでの課金率は低いと思われがち。ですが調査ごとにブレはあるものの、総合すると約15%〜30%といったところ。昨今のソーシャルゲームを基準にしても、恐るべき高課金率を記録しています。これに関しては、いわゆる「無課金ユーザー」でも頑張れば課金アイテムが手に入ったり、購入できたりする反面、無償で手に入れた課金アイテムを使うことによる「疑似購入行為」が無関係ではないと言えるでしょう。
ゲームプレイの報酬による課金アイテム入手と使用が、課金への飛び石理論におけるゲートウェイとなっており、課金アイテムを体験することが課金アイテムの購入へつながるというわけです。
また、長期間プレイし、強いポケモンや貴重なアイテムを手に入れれば入れるほど、ポケモンボックスや、アイテムボックスなどに空きが少なくなり、「無料で快適に遊ぶため」にはアイテムの購入が必要になるというゲームの構造も有用に働いています。
このあたりは、開始当時に「課金する気あるのか!」とまで言われた「艦これ」とも似ていて、ユーザーは「快適に遊ぶため」に自ら望んで枠拡張を行っていました。
効率を求めると常時アイテムを購入し続けなければならない状態に
もちろん、ポケモンGOは課金アイテムを購入するためのコインがゲームプレイで手に入るため、いわゆる「完全無課金」でプレイしている人もいます。実際に僕の周りにも、少数ですが実際に存在します。
とはいえ、艦これにおける建造ガチャの立ち位置となる「タマゴ9連ガチャ」を行うにはアイテム購入をしなければ無理で、「効率」を追い求めるプレイヤーならば継続的なアイテム購入を行う必要があります。
現在ではイベントやアップデートも好評で、復活トレーナー(プレーヤー)が話題になるほどのポケモンGO。2018年5月には前年比の174%にあたる1億400万ドルを売上げました。売上構成も日米で約半数ですので、エリア的な伸びしろもまだまだ期待できます。
圧倒的なユーザーベースと、そして決して低くはない課金率。それらに支えられ、ポケモンGOはますます盤石な状態を築くことでしょう。