トップ > 石川 > 9月27日の記事一覧 > 記事

ここから本文

石川

珍鳥の秋、木場潟に来た 中国から?ムラサキサギ

小松の安居さん 野鳥観察中撮影

木場潟で初めて確認されたムラサキサギ=21日、小松市の木場潟公園で(安居佳子さん提供)

写真

 小松市の木場潟公園で、珍しい渡り鳥「ムラサキサギ」の幼鳥が見つかった。中国北部と南部を行き来する渡り鳥で、日本国内では沖縄県の八重山諸島以外でめったに見られない。(長屋文太)

 同市今江町の主婦安居佳子さん(74)が二十一日、公園の北園地から中央園地に向かう周遊路を歩き、野鳥観察すると、黄褐色の見慣れない野鳥が木に止まっていた。すぐにデジタルカメラで撮影し、家に帰って図鑑で調べた。ムラサキサギと予想はしたが、この鳥の特徴の首筋の黒い縦線がまだらだったので、自信がなかった。日本野鳥の会石川の前会長で、同市上小松町の矢田獣医科病院の矢田新平院長(72)に確認してもらい、幼鳥と判明した。

安居佳子さん

写真

 矢田院長は「中国北部で初夏に生まれ、飛んできた迷い鳥ではないか」と話す。本来は、中国沿岸部を通るが、間違えて日本国内に降り立った可能性が高いという。この発見で、木場潟でこれまで確認された野鳥は百八十二種類になった。

 安居さんは「いつも観察に通っている木場潟で、鳥の種類が一つでも増えたことがうれしい」と喜んだ。公園協会の藤田勝男代表理事(77)は「今後も、水草を増やすなど、環境保全に力を入れたい」と話した。

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内