自衛隊「曹クラス」の定年は53歳 定年後10年以上も年金の受給できず、生活に苦労も

自衛隊「曹クラス」の定年は53歳 定年後10年以上も年金の受給できず、生活に苦労も

記事まとめ

  • 自衛官の定年年齢は、階級によって異なり、幕僚長は62歳、将官・将補クラスは60歳
  • 現場の曹クラスの定年は53歳で、定年後10年以上も年金の受給ができず、生活に苦労も
  • 定年延長後の若年給付金は雀の涙で、月割にすると10万以下になることもあるという

自衛隊の定年は53歳! 年金受給の65歳までどう暮らしているのか?

自衛隊の定年は53歳! 年金受給の65歳までどう暮らしているのか?

陸上自衛隊Facebookより

自衛隊ができない40のこと 39」

 自衛官の定年年齢は、階級によって異なります。幕僚長は62歳、将官・将補クラスは60歳です。しかし、隊員不足がもっとも顕著なのは、現場の曹士クラスです。曹クラスの定年は53歳です。公的年金の受給開始年齢は原則65歳ですから、曹クラスの自衛官は定年後10年以上にわたり年金の受給もできず、生活に苦労することになります。

 昭和30年代に年金の改革があり、恩給制度がなくなりました。かつて、ある一定年数働いた旧日本軍の軍人の功労に対し、国は恩給を出していました。さらに、夫が戦争などで戦った後に残された60歳以上の妻にも、普通扶助料という年金が出ていました。戦争などで怪我を負った場合も、公務傷病恩給が出ました。旧日本軍の軍人になりたいと思う人が多かった理由として、国が具体的に軍人の功労に応えていたことが大きいと思います。ここが、自衛官に対しての処遇と全く違うところです。

 そもそも、年金と恩給では全く意味合いが違います。年金は、自衛官自身が掛け金を払って老後に備える制度です。現在の日本は、命を懸けて国を守るという崇高な職務に対する敬意を払い、その恩に報いるという考え方で構築された制度はありません。軍人は国のために命をかけ国民を守る職業です。現代の日本人がそのことに対する敬愛や恩に報いるという気持ちを持たない原因の一つはこの制度改悪にあったと思います。

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