彼らのルネサンス   作:ノイラーテム
<< 前の話 次の話 >>

2 / 14
異世界へ

●我元に来たれ緑の葉

「モモンガさま?」

 見上げて来る無表情な顔と、相反する可愛らしい声。

 NPCが自在に動いていることと会話して居ることに驚きながらも、先ほど他のNPCが嬉しそうな顔で動いていたのを思い出した。混乱もしているのだが、妙に頭が平静にな、事態を冷静に把握出来て居る。

 

「シズ、すまないけどワールドアイテムを回収させてもらうね。」

「ん」

 NPCであるシズはモモンガの言葉に逆らうことなく、懐から蛇が絡みついた意匠の杯を取り出した。そして次の命令を受けるべく、じーっとこちらを眺めて来る。

 

「悪いけど近くに隠れられる場所がないか探してきてくれるかな? その間にタブラさんと連絡取って見るから」

「了解。探して来る」

 モモンガが杯やスタッフを仕舞いこむと、シズは近くにある林のなかへ入り込んで行く。

 自身も移動しながら、思考錯誤して魔法を使おうと努力してみた。

 

「駄目だ。魔法は使えるのにどうしてもつながらない。近くに居ないのか…」

 何度も混乱しては平静に戻りつつ、<伝言(メッセージ)>を使用してみる。

 だが反応がまったく返って来ず、ログインしていないかのような反応に思えた。

 

 まさかとは思うが着拒されていないよな…と祈るような気持ちで、アルベド、そしてシズの順に使用。

 

『モモンガさま?』

「ああ、良いんだ。シズが無事か確認したかっただけだからな」

 帰って来た反応はスムーズなものだった。

 余裕のある時に実験してみないと確証はできないが、そもそも<伝言(メッセージ)>を断る選択肢が無い様に思える。勘違いでなければ、情報を遮断する結界魔法でも使わなければ通じるように思われた。

 

(と言うことは別々の場所に飛ばされた? 同じ世界だと思うんだけど…差は何かな)

 そう言いながらもモモンガは先ほど仕舞いこんだ杯を思い出していた。

 タブラが異世界転移のキーと考えた条件の内に、ワールドアイテムがあったはずだ。

 自分の場所に三つ、タブラの元に一つ…いや二つ。

 この個数の差が関係しているのだろうか?

 

(NPCを連れ出すには一人一つあった方が良いかもと考えたのに、タブラさんは持って居るからと断った。あの人に相応しいのはこの『ヒュギエイアの杯』だと思うんだけどな…)

 『ヒュギエイアの杯』は医薬の象徴で、条件こそあるが無限に回復薬を出す事の出来るアイテムだ。万能薬であり錬金術の材料でもあるパナケイアすら生成する事が可能で、大錬金術師と呼ばれる彼にこれほどに合うアイテムは存在しなかったはずだ。

 というよりもモモンガが取りに行った時、全てのアイテムが揃っていた。

 つまり、知らない間にワールドアイテムを手に入れて居たのだろうが…。

 

(ということは『ダヴはオリーブの葉を運ぶ』か! 異世界転移を狙うならアレを越えるアイテムは無い。つまり目的地に辿り付いたのはタブラさんで、弾き出されたのは俺の筈だ!)

 『ダヴはオリーブの葉を運ぶ』の詳細は知らないが、『ノアの箱舟が海の上を彷徨った時に新天地を見付けた伝承の事だろう』とタブラは言っていた。

 ということは、目的地に直接移動できる。あるいは重大なヒントを与えてくれるアイテムだと思える。

 

「つまりタブラさんが行きたいと思っている場所を目指せば、俺達も合流できるわけだな!」

 全ての理屈を後回しにしてモモンガは目的を定めた。

 とりあえず錬金術がらみの話を探して、彼が熱心に作りあげて居たアルベドやルベドに近い筋の情報を仕入れれば良いだろう。

 

「そうと決まれば早速、情報を集めないとな。奪われたら困るアイテム持ってるから隠れながら調べる必要あるし…やっぱりシズを選んで正解だった!」

「……っ!」

 錬金術に近いことができるかは置いておいて、シズはナザリックの防衛網を知っているという設定でタブラも色々口を出していた筈だ。

 彼が言った蘊蓄を覚えて居る可能性も高く、潜伏(ハイド)から偵察(スカウト)まで可能なシズはまさにうってつけの人材(?)である。

 興奮のあまりそう叫んだあたりで、ガサリと林から音がした。

 

 そして興奮の波が鎮静化して、何が起きたかモモンガが把握した時。

 

「…もしかして、シズさんですか?」

「あう…」

 林の奥の方に、ストロベリーブロンドが垣間見えた。

 

「聞いてらっしゃいました? もしかして照れてます? それとも報告に戻ってきただけかな?」

「イエス。肯定。はい」

 要するにイエスイエスイエス。

 自動人形ゆえに無表情なはずの顔が、何故か真っ赤になっていると推測された。

 何故かじゃねえよ、間違いなく俺のせいですよね…。

 

「あーゴホン! まずは簡潔に報告をせよ。文句は後でゆっくり聞く」

「道ばかりで安全な場所は無い。次に誰か襲われてる。最後に……モモンガさまに文句無い」

 その場を誤魔化す為に咳を入れ、報告を求めると顔の上半分が木の間から出て来た。

 

「そうか、ゆっくり『遠視の鏡(ミラー・オブ・リモートビューイング)』でも使おうかと思ったんだが…。まあいい。しかし人が襲われているだと?」

「ん」

 本来であれば大事の筈であるが、不思議なことにモモンガは一切心の動揺が感じられなかった。

 むしろ良く判らない誰かが襲われた事よりも、友人の娘と言えるシズが無事で良かったと思うくらいだ。

 

「とりあえず襲われている連中を遠くから確認し、現地の能力を見定める。おおよそ判明した後で介入。情報の収集に当たるぞ」

「ん。了解」

 モモンガが指令を出すと、シズはマフラーで口元を覆った。

 その瞬間に違和感が生じて気配が薄れた様な気がする。もしかしたら隠蔽系のスキルを使ったのかもしれない。

 

(「モモンガさま。判る?」)

「隠蔽能力の事なら問題無い。見つからない程度の速度で案内してくれ」

 やはりスキルか同様のアイテムを使用したのだろう。

 シズの囁く声を聞いてモモンガは鷹揚に頷いた。そして自らにも同様の処置を行うことにする。

 ただし、声を届けようと意識する事で、一部の機能は適用しないでおいた。

(「不可知状態になって見たが、そっちから判るか? 一応は声だけ届けているが」)

(「判らない。…でも声聞こえるから、その内に慣れる」)

 シズは首を振った後、アクセサリーの一つを起動させた。

 よく判らないが、何らかの計測機であることは窺い知れた。

 後で何が出来て何が出来ないのかを確信なければな…。と思いつつ喋りながらゆっくりと歩いて行った。

 

●狼たちの挽歌

 シズに案内されて林を越えると、荒野まで出た所で疾走する馬と荷馬車を見付けた。

 数台で一団を構成しその周囲を数匹の馬に乗った連中が居る。荷馬車に乗る者は弓を撃ったり石を投げ、馬に乗っている方は剣や槍を振り回して居る。

 それを追いまわして居るのは無数の狼たちだ。

 

(「馬に乗ってる方は護衛か。しかし狼程度に苦戦するとは…」)

 モブNPCと1~3レベルくらいの護衛からなる、隊商…キャラバンかと思われた。

 しかし多勢に無勢、次々と現れる狼たちに護衛は討ち減らされ、最後には荷馬車だけになってしまう。

 

(「モモンガさま。おかしい、ちょっと変」)

(「ん?」)

 護衛達のあまりに情けない様に、自動進行イベントかとモモンガは思わず放置して居た。

 最悪、残り数名になってから助ければ良いかと思ってたのだが…。

 

(「さっきから、ちっとも狼減らない」)

(「ああ、そういうことか」)

 よく見れば犠牲になった護衛の周囲や、倒れた後で逃げ出して居る馬を追い掛けたことで減っているのに、狼が減らない。

 自動ポップなどするはずないので森から来てるわけだが…(不可視ではなく不可知状態なので二人を無視しながら)、狼たちが次々に現れては襲い掛って行くのだ。

 

(「んー。サモン・アニマルの亜種魔法と訓練された狼を組み合わせてるんじゃないかな? 面白い使い方だとは思うけど」)

 狼と言う特定種族にだけ効く魔法を使用し、そのマークになるモノを訓練した狼が運んでいる。

 あるいは荷物に臭いがする物などがあり、ボス狼の役目を訓練した狼が担っているのではないか?

 モモンガがそう言うと、シズは周囲を探し始めた。

 

(「ということは何処かにマジックキャスター居る?」)

 しかし、そんな対象は見当たらないのだ。

 どんなに移動しても狼が追跡するなんてありえない。

 普通は馬なりを食い殺して食事にあり付くことを優先するし、手痛い反撃を受けたならば警戒もするだろう。

 どこかに術者が居る筈なのだが…。

 

(「おっと、とうとう荷物を投げ捨て始めたな。仕方無い、私が一人で助けに行くから、思わぬ強敵が出たら狙撃(スナイプ)してくれ、行商を囮に私は撤退する」)

(「判った。隠れて援護する」)

 呪的逃走とはいわぬが、荷物を減らして軽くする為か、それともモモンガと同じ様にマーカーが荷物に付けられていると推測したのか。

 行商は時として生命より大事な荷物を捨て始める。

 恩を売るならこれ以上は放置できないと、シズに介入の準備をさせて助け船を出す事にした。

 

「さてと。あのレベルならば本気を出す事も無いな。<飛行(フライ)>」

 仮面と籠手を付けて変装したモモンガは、飛行魔法を唱えて移動を開始する。

 そして荷物が散乱して居るのを見て、焼き払った駄目だろうな~。と他人事のように対策を考えた。

 

「まずは<魔法の矢(マジックアロー)>。そして<魔法効果範囲拡大・恐慌(ワイデンマジック・スケアー)>っと」

「な、なんだ!?」

 モモンガの放った無数の光が狼たちに着弾する。

 そして群の半ばを対象に、恐慌させる魔法を放ち逃げ散らせることに成功した。

 

 当然ながら、この段階では全てを始末はしない。

 

「旅のマジックキャスターです。ここまでは無料にしておきますが、お助けしましょうか?」

「お、お願いします! 御礼は後ほど、助かってから!」

 飛行したまま荷馬車に並走すると、行商の長らしき老人に声を掛ける。

 囲みを解いた段階までは無料、それ以上は有料と告げたら、驚いていた相手はブンブンと首を縦に振って助けを求めて来た。

 助かる見込みがあれば飛び付くし、『義によって助ける』などと言う怪しい言葉よりも有料の方が信用出来るというものだ。

 

「では交渉成立と言うことで。<魔法三重化(トリプレットマジック)魔法の矢(マジックアロー)>荷物を守るのはサービスしておきますよ」

 モモンガの放つ光弾の数は、先ほどの比では無い程に膨れ上がる。

 同じ対象にも当たってしまうので単純に三倍の撃破数にはならないが、先ほどの一撃も合わせればこれで十分だろう。

 生き残っている狼とついでに生き残っている護衛を生命探知で調べてから、トドメを刺したりポーションを使って助けておくことにした。

 

「ありがとうございます。この御恩はどうお返ししたら良いものやら」

「最初に言いましたが有料ですので、恩などと気にしないでください」

 商人が恩と言う言葉を使った時、モモンガは僅かに違和感を覚えた。

 自分は有料だと言ったのが聞こえなかったのだろうか? それとも恩と言う形の無い物で安上がりに済ませる気なのだろうか?

 

●新しいステージ

 さすがは商人、油断ならないな…。

 と思ったところで、よく考えれば金額の事を告げて無いと気が付いた。

 自分を信用させる意味で使ったが、特に料金設定など決めては居ないのだ。もちろんそんな事を交渉する時間など無かったが。

 

「そうですね。この辺りの通貨で数日の宿賃分と、残りは周辺の情報を教えていただけますか? なにぶん旅を続けているので不案内なのですよ」

「その程度のお金なら三倍、いえ五倍出しても構いませんが…。情報ですか?」

 先ほど違い、金額が判ると老人は途端に金での解決を求めて来た。

 ふっかけられたら困るが、情報は商売に関わる大切なモノだと理解して居るのだろう。

 まったく商魂たくましいと言う他ない。

 

「私は冒険者であり、別に商売をする気は有りません。命の代価としては安いと思うのですがどうでしょう?」

「命の代価として情報ですか?」

 モモンガは重ねて自分は商売をする気が無いと説明した。

 そこまで言って老人は折れたが…。先ほどまで殺されかけていたにしては少々冷静な気がする。もしかして何か切り札でもあったのだろうか?

 

「貴方も商人ならばその価値は判るでしょう?」

「それは確かに。この周囲には王国と帝国があり、群島に王朝。合わせて三つの大きな国家があります。他にも都市国家群もあります」

 老人は地面に棒で地図を描くと、中央に大きな丸を二つ。

 下の方に海の上に小さな丸を幾つか、上の方に小さな丸を幾つか追加して行く。

 

「ほう。その差はどのようなものでしょう? ああ、聞きたいのは産業ではなく国家の差です」

「王国は王の下に居る数人の伯爵が各地の分国を統治する形式で、王朝と都市国家群は王国に良く似てますが王の決め方が少し毛色が違いますね。最後に帝国は上の貴族様から下の貴族様まで皇帝陛下にお仕えする最も新しい国家です」

 大きな丸の一つに、無数の線を束ねる形で三角形を描く。

 次に小さな丸の群にも、同じ様に小さな線で三角形を描いて行く。

 最後に残った大きい円に一直線の縦線を描いた。察するにこれが王国・王朝・都市国家、そして帝国の差なのだろう。

 

「王国は…ひとまず王国としますが、横並びというなら統治が難しいのでは?」

「王様は継承順が厳しく決まっているから混乱が起きていないらしいのですが…」

 なんでも直系男子のみで、庶子・養子・女子全てが禁じられており次の席次の伯爵家に移る為、王家争いは起き難いらしい。

 魔法か何かで情緒無視で固定化されるので、口を挟む余地が無いので楽だとか。

 

「ただ、問題が起きても王様でも他所の領地に口出せないのが困りますね。以前に魔女狩りが起きた時に収まるまで近寄れずに困ったことがあります」

「魔女狩り…。そこに行くのは止めておいた方が良さそうですね」

 分国法で領地ごとのルールがある上に、王家も明確的な国法違反でなければ口出し出来ないらしい。

 魔女狩りが収まった時も止めるのが正しいからではなく、『没収した財産は国家・都市預かり』で冤罪と判れば返却するとルールが決まってからというから笑えない。

 

「島国の王朝は大王家の媛を娶った方が王家筆頭とかで、男女の差は王家の丁度逆ですね」

 伯爵の代わりに小王である豪族が幅を利かせていて、民の気質としては…親しくなれば親友付き合いできるがそれまで他所者は大変らしい。冒険者であれば大変なのでしょうけど…と忠告が来るあたり、彼らもあまり良い想いをしていないようだ。

 

「商売する訳じゃないですしね。まあ候補に入れる程度にしておきます。あ、空を渡って海を越えるのは違法ですか?」

「関所のある街にさえ行けば問題無いと思います」

 聞く所に寄るとバードマンと人魚の豪族が居るので魔法の移動はアバウトとか。

 関所のある街で通行証を発行すればあまり気にしなくなるらしいが、持って居ないといちいち聞かれるのだそうだ。

 

「もし実力に自信があるなら、どこかの都市国家で名を上げると良いですよ。あそこは功績を立てると誰でも市民に登録されて選挙権もらえますし、上級市民になれば議会に参加できますから」

 コンコンと上に描いた小さい丸を枝で指し、ここは小さな国家が乱立して一応は一人の長を議長として選んでいると教えてくれた。

 

「都市国家群でしたっけ? 都市国家間は対立しているのですか?」

「まあ公には決闘(フェーデ)ということになっちゃいますけどね。他所の国が来たら団結する事を前提に、ルールの決まった戦争をしてますよ」

 戦争以外でも冒険者などのに指示を出して、集めた宝物の質を競ったり、倒した魔物を競ったりもするらしい。もちろんそんな事ばかりやっている訳ではなく、基本的には市長間の選挙で議長が決まるそうだ。

 モモンガが特に気になったのは、錬金術で良い物を作る競争をする決闘(フェーデ)もあるらしい。

 

 最後に帝国は最新の国家だからか、それらの国の良いところ取りをしているとか。

 皇帝が絶対権力を握り地方分権が少ない。更に継承順は直系男子が優先であるが、予め定めた順位により女子や庶子にも継承権が渡されているらしい。

 新興国家だけに実力主義で、常に実力者を求め他所者でも成り上がり易いのだと言う。

 

「ありがとうございます。では最初は都市国家に行ってみますね」

 こうしてモモンガは都市国家の中で沿岸都市を居住地に選んだ。

 王朝や帝国と交易して居る商人と仲良くなりつつ、タブラの情報を集め、場合によっては名前を上げてから帝国や王朝入りを保険として考えたのである。

 

●影の軍団

 モモンガが飛行で姿が見えなくなるまで見守った後…。

 老人たちはキャラバンを立て直し、今後を相談するかに見えた。

 

「あの仮面を付けた二人組み。もしや『アルレッキーノ』か『コロンビーヌ』なのでしょうか」

「顔を晒したくないか、単に亜人ではないか? 本人ならばむしろ変装をするだろう」

 アルレッキーノとコロンビーヌと言うのは、周囲を騒がせる仮面を付けた謎の人物のことだ。

 四人ほど確認されているが、うち一人は彼らの仲間であり、残る一人の正体は掴んで居るので、もしかしたら…とモモンガのことを疑ったのである。

 

「我らを襲った狼どもはコバルト半蔵の手に違いありますまい。それを易やすと退けるは相当の手練れ。いかがしますか?」

「里のTT(ティツー)に報告せよ。この辺りが騒がしくなるとな」

 リーダー格である翁が命じると本来の目的地に向かう者だけがキャラバンに動向。二名がいずこかに去って行った。

 

 そして、彼らの姿を遠くから眺める者が二人。

「モモンガさま。始末する?」

「いや良いでしょ。情報に嘘が無いならそれで良いよ。実際に助かったしね」

 行商ならば情報を知っているのは当然としても、彼らは落ち付きを取り戻すのが早過ぎた。

 長である老人が落ち付くのは良いにしても、他の者が荷物を回収したり応急手当に向かう判断が的確過ぎるのだ。

 そう思って不可知化の魔法やアイテムを使って、もらった情報が真実なのか、自分達を利用して居るのかを確認していたのである。




 と言う訳で、選んだパートナーはシズ。
今回は転移とワールドアイテムに関する考察。そして現地情報回になります。

 タブラさんがキーの一つとしてワールドアイテムをあげていたので、近くに居ないのはその数が条件ではないか? とモモンガさんも考察。
タブラさん所有は、『ダヴはオリーブの葉を運ぶ』と『真なる無《ギンヌンガガプ》』の二つ。
モモンガさん所有は、『ヒュギエイアの杯』、『強欲と無欲』、そしてモモンガ珠の三つ。
 捏造ではありますが、『ダヴはオリーブの葉を運ぶ』の伝承と効果を、箱舟が陸地を見付ける時に放った鳩だとして、未知の場所に行く為のアイテムだとして居ます。
この推測を踏まえてモモンガさんは、タブラさんは錬金術関係ないしアルベド・ルベドを完成させる為に、錬金術の文明がある所に居る? と考えている段階です。

 なお、シズを選んだのは普通の転移ではまず選ばない相手だから。
そして戦闘面以外で、苦労し解決する必要が出て来るので、ストーリーが作り易いからです。
本当のことを言えばソリュシャンが理想的なのでしょうが、順当過ぎたので選びませんでした。
オーレオール・オメガも出したかったのですが、どう考えてもオリヒロインになるので選んでいません。

●周辺国家
原作の地図から言えば、見切れている東側に当たる捏造設定した国家。
王国・王朝・都市国家群・帝国の四つ、および小さな独立豪族・亜人族など。

『王国』:(リ・エステーゼではない)
 伯爵と男爵が沢山。
地方伯が分国を形成、ほかに宮廷伯(大臣)・城伯(騎士団長・軍団長)が数名存在する。
基本的に伯爵は大きい集団の長官で、男爵は小さい集団の長官。子爵は伯爵以上の代理人で一名だけ任命できる。外務で言うと大臣・大使・副大臣。騎士団なら団長・隊長・副団長。
(侯爵は王の代理人で宰相・騎士総長、公爵は王様の兄弟が一代だけ。もちろん抜群の鉱石や、兼任などの例外は除くので名前を聞けば直ぐに判る)
 この国は直系の男子だけに継承権があり、女子・庶子が居ても、次の席次の伯爵家が王家を継ぐ、父系社会システム。
大フランク王国の系譜を引く時代のフランス・ドイツ方面がモデル。面倒くさいので伯爵だけ! という判り易い国家。

『王朝』:
 豪族出身の小王が四人居て、古くから続く大王家の姫と結婚した者が次の大王になるという、王国とは逆の母系社会。
ヤマト朝がモデル。かぐや姫が海賊姫だったら凄く判り易い注文だよね…的なクエストが良く起きる。最終的には日本とイギリスを足した様な戦闘民族サツマになる?

『都市国家群』:
 市民権を持つ者が投票し議員を決め、議員がその都市長を、都市長たちが議長を決める選挙制社会。
ローマ共和国とかフィレンツェ共和国とかがモデル。

『帝国』:(バハルス帝国)
 公侯伯子男ないつもの帝国。どっちかといえば脅威論と交渉先のお相手。
最強の四人が四騎士という皇帝直属の騎士になり、限定的ながら将軍としての権威も持つ。

周辺の強者:
『仮面の四人』:アルレッキーノ、コロンビーヌ、パンタローレネ、ドットーレ。全員別勢力
TT(ティツー)』:シスコンで家族以外に温かい感情を持たない金髪の忍者。
『コバルト半蔵』:コボルト忍者と狼を操る亜人で、青い仮面を付けているらしい。







※この小説はログインせずに感想を書き込むことが可能です。ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に
感想を投稿する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。